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“最速のGTレース” いよいよ始まる! SUPER GT 2023シーズン開幕前の公式テストをレポート

2023年3月28日

恒例の公式テスト走行2回目が3/25(土)〜3/26(日)の2日間、富士スピードウェイにて全42台で行われた。その模様をレポートする。アウトビルトジャパンは今シーズンからAUTOBACS SUPER GT 2023を全戦レポートする。

SUPER GT 2023シリーズがいよいよ4/15〜16に岡山国際サーキットにて開幕する。その開幕前に恒例の公式テストが2回に渡って行われた。1回目の公式テストは3/11~3/12に初戦の舞台となる岡山国際サーキットで晴天の中行われた。そして、2回目となる公式テストが雨天の富士スピードウェイで行われた。

ドライ、ウエット両方テストできた

岡山での1回目のテストでドライコンディション、富士での2回目でウエットコンデションでのテストができて良かったのではないだろうか。富士でのテスト走行だが、各チームが用意してあるレインタイヤを見ると、多くのタイヤメーカーが新しいトレッドパターンのタイヤも持ち込んでおり、今回のテスト走行では新旧パターンの比較テストデータが得られたようだ。

ミシュランタイヤを履くGT500総合トップタイムのNiterra MOTUL Z 千代 勝正 高星 明誠。

今回のテストでは、雨量の少ない時間での“ちょい濡れ”のコンディションではミシュランやヨコハマを履くチームが速さを見せていた。しかし精力的に周回をこなしていたブリジストン勢は、雨量の多いコンディションで速さを見せて上位を占めていた。

好調なGT500クラスのマシン。左上から時計回りに。ARTA MUGEN NSX-GT 野尻 智紀 大湯 都史樹。ヨコハマタイヤを履くリアライズコーポレーション ADVAN Z 佐々木 大樹 平手 晃平。ミシュランタイヤを履くMOTUL AUTECH Z 松田 次生 ロニー・クインタレッリ。au TOM’S GR Supra 坪井 翔 宮田 莉朋。

ここ数年のデータでは、「雨に強いミシュラン」のイメージがあるが、各メーカーのレインタイヤの性能差が縮まっている様に感じたテストとなった。チーム戦略がダイレクトに結果に出るウエットコンディションでのレースも非常に楽しみとなるテスト走行だったと言える。

ミシュランタイヤを履くGT300総合トップタイムのStudie BMW M4 荒 聖治 ブルーノ・スペングラー。

この富士スピードウェイでの公式テストの前に、3/11〜12で岡山国際サーキットで行われた公式テストでは、各チーム、各メーカー僅差となったのが印象的だ。

好調なGT300クラスのマシン。左上から時計回りに。DOBOT Audi R8 LMS 片山 義章 ロベルト・メリ・ムンタン。昨シーズンのチャンピオン MARELLI IMPUL Z 平峰 一貴 ベルトラン・バゲット。UPGARAGE NSX GT3 小林 崇志 小出 峻。グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口 信輝 片岡 龍也。

昨年の最終戦のレポートでも説明した通り、今シーズンより環境を配慮したCNF(カーボンニュートラルフューエル)が採用されており、この新燃料への対応力も速さの要因になりそうであり、開幕戦に向けての勝者の想像も予想も非常に難しく、開幕戦の岡山が非常に楽しみだ。

多くの観客が訪れてにぎわった公式テスト。セッションの合間にはピットビューイングが行われ、サインや写真撮影に応じるドライバーたち。

なお、午前と午後のセッションの合間にコロナ禍でここ数年開催されなかったピットウォークも行われ、多くのファンがお目当てのドラーバーや監督と共に楽しんでいた。

いよいよ始まる“最速のGTレース”は全8戦で行われる。迫力あるマシン、プロドライバー達の気迫あるバトルを是非サーキットで観戦してほしい。

Photo/Text:Hisao Sakakibara

【筆者の紹介】
Hisao sakakibara
モータスポーツフォトグラファー。レーシングカー好きが高じて、サーキット通いに明け暮れる。モータスポーツの撮影取材を始めて25年のベテランフォトグラファー。