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最新情報 テスラ モデルSはさらに強力に、さらに速くなる?

2020年5月5日

テスラ モデルSパフォーマンス(2020): 情報アップデート、0-100 km/h加速タイム、性能

今までもテスラに備わる、強引で驚くほどの隠れ加速コマンドボタンは、多くの人の顔面を蒼白にさせてきた。しかしイーロン マスクの確信犯的な策略は、昨今さらに過激さを増してきたといえよう。
新しく開発されたローンチモードのおかげで、テスラのモデルSは、100km/hまでさらに速くスプリントダッシュできるようになった。パワーは(おそらく)800馬力以上にアップするという。

テスラのモデルSがさらに速くなった。パフォーマンスバージョンでは、0から100km/hまでを2.6秒ではなく、2.5秒で加速できるようになった。そして、モデルSのオーナーたちは、ソフトウェアが全体的なアップデートによって、購入後も継続的に活性化されるので、より満足することができる。

パフォーマンスの向上の可能性

テスラはまた、そのスポーツモデルでクイックなレーススタートを実行できるよう、新しいモードを活性化した。
これは「ゲパード(Gepard)」と呼ばれるモードで、モードをオンにすると、スタート前にアダプティブエアサスペンションを調整し、フロントアクスルを低く下げておく。これはパフォーマンスのさらなる向上を伴っているという。
モデルSパフォーマンスのパワーは789馬力から835馬力にアップしたと言われている。しかしこれについては現時点では公式な情報はない。
テスラ自身がパフォーマンスデータを提供することはなくなったからだ。

今までもルーディクラウス(Ludicrous)という、乗った人を気もち悪くさせるほどの加速モードを隠れコマンドで持っているテスラではあるが(そのモードを選択すると、バッテリーやモーターの寿命を短くするけれどいいですか? と聞いてくるのだから)、今回のアップグレードでさらに驚くほどの加速力を得ることになる。本来はそういう仕様の車ではないことは言うまでもないが、こういうバカバカしいほどの仕掛けを用意することで他の車との差を明確にする、というイーロン マスクの確信犯的策略はある意味正しいともいえよう。
その一種の悪意さえも感じるほどの作戦は、先ごろ発表された「三角定規で書いたようなトラック」や、タイプXのガルウイングドア、そして法的整備も、十分な安全性も確保してないうちから自動運転システムを発表することなどに明確に表れている。
こうした従来までの自動車メーカーでは決して行うことのない(行うことのできない)コンセプトを、あたかもあとでパソコンバグをソフトウェアのアップデートで解決すればよいともいうべき未完成状態で出してくるところこそ、テスラのテスラたる所以なのであり、そのような思想にシリコンバレーのエリートたちは共感するのであろう。

Text: Katharina Berndt
加筆修正: 大林晃平