【ニューモデル情報】新型VWパサート VWの次期型ステーションワゴンはこうなる 全情報!
2022年8月22日
次期型パサートはプラグインハイブリッドシステムも搭載するだろう。次のVWパサートの最初のプロトタイプ写真を公開。新型パサートはこうなる可能性がある!
市場投入と価格: ベース価格は上昇する可能性が高い
「VWパサート」の現行モデルは、2014年から発売されている。例年のサイクルでは、そろそろ後継モデルが必要とされる時期だ。内部デザインコード「B9」を持つ次期「パサート」はセダンが廃止され、おそらく「ヴァリアント」と呼ばれるエステートモデルのみが用意されて2023年に発表される可能性がある。
しかし、「パサート B9」がディーラーに並ぶのは、2024年以降になりそうだ。その理由のひとつは、「VW ID.4」や、将来的には「IDスペースヴィジオン」の電動エステートがエムデン(ニーダーザクセン州)のパサートの主力工場で作られるため、次世代「パサート」はブラティスラバ(スロバキア)の工場に移らなければならないからだ。
内燃機関を搭載した推定最終世代「フォルクスワーゲン パサート」は、より高価になることは間違いないだろう。現在、「コンセプトライン」仕様の「パサート エステート」は34,725ユーロ(約480万円)からだが、後継モデルはおそらく、そこそこの基本装備でも35,000ユーロ(約485万円)以上することになるだろう。
デザイン: プロトタイプが初めて目撃された量産モデルの外観
AUTO BILDのプロトタイプハンターは、今回初めて標準ボディの「パサート」を捉えた。
新しいフロントエプロンには大きなエアインテークが設けられ、グリルはヴォルフスブルクの内燃エンジンを搭載した「ゴルフ」、「マルチバン」、その他の現行モデルにすでに見られるように、スロットへと収縮する可能性がある。フォグランプはメインのヘッドライトの中に移動した。
新型「パサート」のもうひとつの特徴は、プロトタイプのサイドウインドウが先細りであること、リアエンドが平坦で曲線が少ないことだ。そしてリアライトはワイドなライトストリップで接続されるようだ。
1800リットル以上のラゲッジルーム
また、写真で見ると、現行モデルよりも車長が長く見える。これは、次期型「パサート」が「シュコダ スパーブ」のホイールベースを採用するという、我々の推測を裏付けるものかもしれない。そうであれば、5cmほど伸びて、全長4.85mの立派なものになる。同じく成長した「ゴルフ ヴァリアント」が最近パサートに接近してきているので、もし5cm長くなれば、ラゲッジルームの容量が増えて、積載量は「パサート」が一位となる。
VW Passat B9 (2024)
エンジン: 新型Passatはおそらくプラグインハイブリッドドライブも搭載
新型「パサート」も「MQB」プラットフォームを採用しているので、パワートレイン面では大きなサプライズは期待できない。ダブルSCRシステムでクリーン化された150馬力と200馬力の2リッターディーゼル、150馬力と220馬力のガソリンエンジン、そしてプラグインハイブリッドが考えられている。また、後者は2つの性能レベルを用意することが想定されている。トップモデルは250馬力くらい、弱いエンジンは200馬力を割るのではないかと推定される。しかし、パワーよりも重要なのは、プラグインの純電動航続距離だ。20kWhのバッテリーを搭載すれば、約100kmの走行が可能になる。
そして、VWは充電技術も改善するようで、3.6kWの代わりに11kWの充電が可能になり、約2時間でバッテリーをフルに充電することができるようになる。
【ABJのコメント】
「フォルクスワーゲン パサート」、以前にも書いたけれど僕は好きな車の一台である。もちろん昔の5ドアの「パサート」から比べれば今の「パサート」は大きく立派で、もはやプレステージカーといってもよい体躯ではあるが、同セグメントの車と比較してもデコラティブに過ぎず、実用的なデザインと内容であることが好ましい。
残念ながら日本では「パサート」の人気は同クラスのメルセデスやBMWのモデルに追いつくことはできず、特にセダンモデルは中古車市場でも人気が低い。だからこそお得で良いということとも言えるが、なかなかこういう実用本位の自動車というのは、特に輸入車市場において認められにくいことは事実なのである。
そんな「パサート」、おそらく「パサート」という名前では、最終のモデルになるかもしれないと噂される一台がスクープされた。そして最後のモデルではセダンは廃止され、「ヴァリアント」、つまりワゴンのみになるという。そのワゴンでさえ、なかなか人気を維持するのが難しいということを考えれば、「パサート」が残ってくれただけでもよしとするか、あるいは寂しいと思うかはその人次第ではあるが、スクープショットを見る限り、デザインはシンプルで好ましく、内燃機関のハイブリッドシステムにディーゼルエンジンモデルとまだまだそのラインナップの豊富さを考えれば、フォルクスワーゲンもやる気であることはわかる。「ゴルフ」と並んで古株の「パサート」、最終モデルになってしまうかどうかはまだ憶測の域を出ていないが、しばらくは新車が買えることをうれしく受け止めたい。(KO)
Text: Katharina Berndt and Michael Gebhardt
加筆: 大林晃平
Photo: autobild.de / Automedia