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AMG 製SUV スポーツカーのように暴れまわる

2020年4月4日

メルセデスAMG GLS63初試乗テスト

メルセデスAMG GLS63初のテストを実施。
612馬力と850Nmを誇るこの重厚なクルーザーは圧倒的なパフォーマンスを発揮した。

メルセデスAMG GLS63の重量はなんと2,630キログラム、物理学の授業をさぼった人にでも、この重量を移動するためには大量のエネルギーが必要であることはわかろう。
豪華でスポーティなアファルターバッハ(AMG工場)製のジャイアントSUVは、4リッターV8ツインターボエンジンから、612馬力と850Nmをクランクシャフトに供給する。さらに追加されるモーターのパワーは、インテグレーテッド(内蔵)スタータージェネレーターからダイナミクスパッケージに22馬力が供給される。

スポーツカーレベルの加速

「電動ブースターは、ドライブトレーンの作動状態と選択された走行モードに応じて使用されます」と、メルセデスは説明する。例えば、推進力を損なうことなく9段階の自動変速を行ったり、「Sport+」ドライブモードで全力走行を行ったりするために使用される。
これは、最もダイナミックなドライビングプログラムで特に効果を発揮する。
AMG GLS63は、まるで矢で放たれたかのように突進し、スムーズに加速し、まるでスポーツカーのように4.2秒後に100km/hに到達する。280km/hまで推進力は停止せず、気筒休止システムのおかげで、燃費は8.4km/ℓと、走行性能を考慮すれば許容範囲内に抑えられているといえよう。
しかし、最もスポーティなドライブモードでは、燃焼轟音はやや荒々しい唸りを経てるものの、これも不必要な時や不快な時にはボタンを押すだけで適度な排気音に変更することができる。

横方向の挙動は文句のつけようがない

ドライビングプログラムは幅広い適用は様々に好影響を及ぼしており、AMG GLS63はよりダイレクトでスポーティなSUVに仕上がっている。「コンフォート」と「スポーツ+」の2つのドライブモードの間には明確な違いが存在する。
3.13メートルのホイールベースのおかげで、ボディの動きは慌ただしいものではなく、調和のとれたものとなっている。また、ロールスタビライザーのおかげで、SUVが前後のバランスを失ったり、ダイナミックモードでコントロールを失った弾丸のような走りをみせたりするようなことはない。さらに、エアサスペンションのチューニングも挙動の向上に寄与している。
その結果、AMG GLS63は、驚くほどの俊敏さでコーナーを旋回することができる。タイトなコーナーをコーナリングしているときにも、トラクションを高める全輪駆動が重量、半径、スピードの組み合わせに適切に機能し、高速クルーザーはわずかに外側に押し出される程度だ。
その上、ステアリングは、スポーティなドライビングモードでは緊張感を備えており、十分なフィードバックとともに、メルセデスAMG GLSを常に道路上で正確なラインを描く。

インテリアは快適なラグジュアリー感を演出している

パノラミックガラスルーフからは5.23メートルの長さのリビングルームに光が差し込み、シートは快適で、広々とした後席も快適だ。
3列目のシートは、AMG GLSを真のファミリートランスポーターにしてくれる。そのシートの背もたれを倒すと、ラゲッジルームの容量は355リットルから2400リットルに大幅に増加する。iPadのような大型スクリーン、さまざまな設定が可能なコックピットインスツールメント、ヘッドアップディスプレイ、MBUXインフォテイメントシステムが、ドライバーの作業をより安易にする。
メルセデスAMG GLS 63は、2020年半ば頃からディーラーショールームに並び始める予定だ。
価格は14万8千ユーロ(約1,850万円)前後になると予想されている。

豪華な室内。これ以上をお望みの方は、マイバッハバージョンをお求めください。

Text: Wolfgang Gomoll
Photo: press-inform