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【クラシックカー 15選 シリーズ】まったく何の心配もないクラシックカー×15台 そこには日本車が3台も入っている!

2022年6月5日

クラシックカー15選シリーズその2: シンプル&グッド、フレンドリー、耐久性、堅牢性。最もシンプルなクラシックカー15選! 旧いクルマが好きだけど、仕事帰りに駐車場でオイルまみれになるのは嫌だ。そんなあなたのために、このトラブルの心配いらない、文句のつけようのない、15台のクラシックカーをご紹介。満タンにして、乗って、走り出す!

いや、これはメルセデスのモデルのためのショーではない! 他のメーカーでも、品質と走りの文化を両立させるコンストラクションは可能であった(そして今も可能である)という証明だ。そのため、生まれつき大工の才能に恵まれていないすべての人にとって、理想的な選択といえるだろう。

つまり、ほとんど誰でも買える、そしてほとんど壊れない名機15選だ。ヒューズを交換したり、タンクキャップのネジを外したり、空気圧を調べたりする程度だ。

もちろん、入門者には馴染みのある常緑樹もいくつかある。おじいちゃん、おばあちゃんも、ビートルの信頼性は知っていた。また、型破りでありながら、エレガントな「900」のボディにまとめられたサーブの高い技術力に驚く人はいないだろう。「ポルシェ944」と同じように・・・。

サーブ900: 世界一周旅行を何度かするのに適している。トローリしたスウェードが、まだまだリーズナブルな価格で手に入る。

これが、最もシンプルでグッドな15種類のクラシック:

MGB
オープンでも、GTとしてのクローズドでも、「MGB」は後悔のない楽しみを求める人に勧めたいクルマだ。本当に手堅い名作だ。自立したボディは、軽くて丈夫だ。特に「ゴムボート」後期型は、購入者の好みでクロームメッキのモデルを選択でき、リードしている。そして、左ハンドル車も十分に出回っている。
大林晃平: いまさら言うまでもなくイギリスのライトウエイト2シーターの最右翼。一時期日本でも多く存在していたが、今やイベントか天気のいい箱根で出会うことがほとんどになった。「MGミジェット」も正規輸入されており、最安値の2シーター輸入車(というか、これとメルセデス・ベンツSLくらいしかオープン2シーターはなかった)として販売されていた。蛇足ながらMGはモーリスガレージの略、基本のきの知識なのでぜひ覚えておきましょう。
プジョー404
テールフィンとサヴォアヴィーヴル: プジョー404はフランスのテールフィン車であり、標準的なドイツの旧式車を望まない人にとって、エントリーレベルかつファミリー向けの完璧なクラシックモデルだ。技術的にシンプルで堅牢、扱いやすく気立てが良い。クーペ、カブリオレ、エステートカーは高いが、サルーンの場合は全く高くない。豊富な機種と長い生産寿命により、選択の幅が広がり、スペアパーツの供給も充実している。
大林晃平: 「プジョー404」が「なんの心配もいらないクラシックカー」かというと・・・、日本で所有するには心配のかたまり、かもしれません。パーツ入手が困難ですから。しかしながら機構はシンプルで複雑な電子デバイスもついていないですから、そういう意味では修理は簡単なのかもしれません。今でもアフリカでは「504」、「505」あたりは現役らしいので、そういう意味でもプジョーというのは本来丈夫でとことん実用的な自動車なのです。
VWビートル “ディックホルマー(Dickholmer)”
走って、走って、走りまくる。1949年から1964年にかけて製造されたVWビートル “ディックホルマー”は、堅固さと質の高い仕上がりの典型である。1957年にはリアウィンドウが大きくなり、1961年モデルからはターンシグナル方式になり、ほぼ終了した。34馬力(初の輸出仕様)、さらにはフォールディングルーフなど、真のビートルファンはここから始まる。同時に、メンテナンスや手入れも、フロントアクスルやカラーボルトにグリスを塗る必要はあるものの、魔術的なものではなく、維持管理は可能なレベルだ。
大林晃平: 「フォルクスワーゲン ビートル」、これはもう永遠のクラシックとして、「ミニ」、「シトロエン2CV」、「フィアット500」とともに、ガソリンが果てるまで存在し続けるでしょう。この写真のモデルは言ってみればスプリットウインドーではない中期のビートルだが、オープンキャンパストップもついて実にいい感じである。フロントフードについた素敵なエンブレムに注意。
マツダ626
キング・オブ・統計: かつて故障統計における絶対的ヒーローだった「マツダ626」は、その華やかさよりも耐久性のある技術で説得力を持たせている。特に1982年からの2代目は売れ行きが良かった。認める: 目立たない、印象に残らない、でもデザインも装備もトップクラス。ほとんどの人が、持っている人を知っている。現在でもお手頃価格だが、探すには非常な労力を要する。
大林晃平: 日本では「カペラ」として販売されていた「626」。当時のCMキャラクターはアラン ドロンで、赤い皮ジャケットを着て登場し、セダンの「カペラ」で木々の間を抜けたり、シトロエンHトラックの落とした荷物でスラローム(もちろん全編フランスロケ)していた。ちなみにCMソングは布施明の歌う「たまらなくテイスティー」。……いい時代でしたなぁ。 そんなFF「カペラ」そのものも評価が大変高かったが、今あえて見つけて買うかというと、どうでしょうねぇ。でもかなり難易度の高い旧車ファンなら、ぜひ。
モーリス マイナー
走って、走って、走りまくる・・・。何十年もの間、イギリスのフォルクスワーゲンは「モーリス マイナー」と呼ばれていた! ほとんど同じ品質で、価格も安く、オープンカー、エステート、そして(非常に珍しい)ピックアップと、クーゲルポルシェよりも、さらに多目的に使える車だった。1956年から1971年にかけて製造され、現在でも容易に入手することができる。モデルのバリエーションが豊富なため、あらゆる嗜好に合ったモデルを選ぶことができる。後期型では、よりパワフルな48馬力の1100エンジンを搭載し、より大きな楽しみを提供している。
大林晃平: 言うまでもなくミニの先祖。こんなクラシックなスタイルながら1971年まで製造されていたのだからいかにもイギリス。イギリスの車なのでおそらく各種パーツの入手もそれほど困難ではないはず。ぜひイギリス本土の「モーリス マイナークラブ」に入会し、世界中に友達を増やしながらエンジョイしてほしい。それこそが車の楽しみなのだから。
ホンダS2000
ジキル博士とハイド氏: 手加減したスロットルでは、「ホンダS2000」はおばあちゃんの「ホンダ ジャズ(日本名: フィット)」のような走りをする。しかし、別のレコードを再生することも可能で、そうなると通常のエンターテインメントはほとんど考えられない。最重要項目だ。ヤングタイマースポーツカーの中で、最も楽しく、最も頑丈なクルマのひとつであり、よく整備され、大事に扱われていることが前提となる。
大林晃平: 一時期大きな話題となった「ホンダS2000 」もいよいよクラシックカーか・・・。つい最近のことのように感じられるのに、時の流れはなんとも早い。VTECのエンジンも5速マニュアルトランスミッションもそれほど維持は難しくないはずだし、しいて言えば幌の耐久性くらいが気がかりなポイント。蛇足ながら前期モデルは、かなりトリッキーなハンドリング(というか、コーナリング)の特性を持ち、コントロールするのが難しい時があると聞くので、ぜひ気を付けて乗ってほしい。
フィアット パンダ
キュートなクマ: 「Tolle Kiste」というマーケティングのペットネームは、気分の良いキャラクターには聞こえないが、「フィアット パンダ」では、断捨離が実際に軽快さという贅沢さに変わる。これは、取り扱いだけでなく、維持管理にも当てはまる。「パンダ」はダメージを受けにくいし、もし受けたとしても修理は簡単だ。フィアットのモジュラーシステムと、そのシンプルな構造のおかげだ。
大林晃平: フィアット パンダは実にいい。何がいいって、スタイル、大きさ、シンプルなメカニズム、そして何より乗ってとにかく楽しい。これが楽しいと感じられない人は、自動車趣味人とはいえない、そんな自動車。特に前期モノの持つ、ジョルジェット ジウジアーロ風味満載のデザイン内外装は圧倒的だが、もはや後期モデルでなければ入手困難かも。無段変速機付きのセレクタもあるものの、壊れると(必ず壊れる)ミッションそのものの交換くらいの大工事となるし、そもそもパーツもないので必ずマニュアルトランスミッションで乗るべき。というか、フィアットはマニュアルトランスミッションで乗るべき自動車です。ダブルサンルーフもあるものの、雨漏りはお決まりなので、覚悟して乗りましょう。
ラーダ シグリ(Lada Shiguli)
東西対立: 「フィアット124クローン」が登場した頃、鉄のカーテンはまだ極めて安定していた。にもかかわらず、あるいはそれゆえに、「ラーダ シグリ」はきわめて堅牢なクルマに仕上がっている。さまざまな面で、東欧圏の事情に合わせたクルマになった。そのため、悪路に長く耐えることができ、走りは堅牢で、ボディは整然としている。東洋では共産主義崩壊までステータスシンボルだった、西洋では真逆というイメージも面白い。
大林晃平: ラーダ ジグリ・・・。まったく何の心配もないクラシックカーなわけないだろう、これを選んだ関係者出てこい、っていう感じもするが、ヨーロッパでは案外そうなのかもしれぬ。少なくとも日本では所有することが超絶困難な一台。万が一入手した場合には、写真のようにパトカーカラーにして、東西情報合戦が横行していた時代の、一種のコスプレ衣装と考えて乗ることが良いかもしれません(それか映画のロケに貸してあげるとか)。
VWゴルフⅠカブリオ
ゴルフ1の初期のオープンカーは、まだ悪名高い欠点を持つ本物の狼だったが、後の「ストロベリーバスケット」は、防錆と技術の面で「ゴルフ2」と同等である。触媒コンバーター付きの1.8リッターエンジンは、20万km以上走行可能である。より良いデザインのルーフ(ガラス製!)は、高価な車であっても、時代とともに長く求められている。
大林晃平: まだまだ魅力的で新鮮に感じられる「ゴルフ カブリオ」だが、よくよく考えれば(考えなくとも)「ゴルフⅠ」なのだから登場から50年。立派なクラシックアイテムだ。可愛いサイズと、魅力的なカラーリング。こういう洒落たサンダルみたいなオープンモデル、すっかりなくなっちゃったなぁ。ニースやカンヌではまだまだ今も人気者なのだろうか。
トヨタ ランドクルーザー
駐在員: クラシックカーが、馬やボート、他のクラシックカーを引っ張るとしたら、それはほぼ間違いなくランドクルーザー以外にはありえないだろう。3.5トンの積載量で、ほとんど他の追随を許さず、アフリカや中東での最低限のメンテナンスでもほとんど壊れることはない。だからこそ、旧いランドクルーザーはほとんどすべてその国々に輸出されたのだった。
大林晃平: 写真のモデルがクラシックかどうかはちょっと断言できないが、長年作り続けていることは事実だし、昔のモデルは立派な?クラシックカーの範疇ではあろう。世界中で信頼され、世界中で大活躍し、世界中で盗難にあうほどの人気者。おそらく内燃機関が世界的に禁止・廃止になったとしても、この車だけは特例措置か何かで救われ、私たちには想像もつかない環境下で愛用され続ける気がするのだが・・・。
オペル レコルトC 4TL
1つのエンジンが3つのボディを支える。当時、「オペル レコルトC 4TL」は「信頼できる1台」であり、それはその確かなメカニックによるものだった。エンジンはすでに「Bレコルト」に搭載されていたが、「C」の方が、シャーシは良く、アメリカンな特徴と、腰の据わったスイングが際立っていた。1971年には100万台以上が販売された。4ドアサルーンも手頃な価格で今日まで販売されているが、機械的に良好な「レコルト」の多くは錆で廃車になった。
大林晃平: 地味だし、日本ではほぼ淘汰されてしまったかのような「レコルト」。だが本来、クラシックカーというのはスーパーカーやスポーツカーだけではなく、こういう地味に生活の中で私たちに寄り添ってきたような自動車こそ選ばれるべきものなのではないか、と思う。自分が子どものころにお父さんが乗っていたとか、好きな女の子の家に「レコルト」があったとか、そういう自分だけの大切な思い出にこそ、一番自動車の存在に郷愁を感じる部分なのである。
BMW E30 3シリーズ バウアーTC
カブリオ、タルガ、ランドーレット: 実は、すべてが「BMW E30バウアーTC」を物語っている。4気筒と6気筒のエンジンを搭載した「E30」シリーズがBMWの最高傑作であることは明らかだ。デザインや防錆の面では、2代目3シリーズが先を行っている。バウアーの「TC」がなぜ今も安いのか、疑問が残る。初代3シリーズ(E21)とは異なり、ファクトリーサポートを受けながら、サルーンと同レベルで作られているにもかかわらず。
大林晃平: 今となっては「そうだったよねぇ」と思ってしまうが、バウアーの作っていたころの「BMW 3シリーズ」にはこういうロールバーがついて補強していたものだった。それがどうして今はフルオープンボディで、「M3」みたいなハイパフォーマンスバージョンまで作って大丈夫なったのか、コンピューター解析の進化なのか、技術ノウハウの積み重ねなのかはわからないけれど、とにかく昔のオープンカーにはこういうロールバーがついていたのである。日本でもまだ中古車、流通しているかなと探しては見たものの、バウアーのものはありませんでした。
サーブ900S
世界中を何度もドライブするのであれば、1968年に「99」として発売され、10年後に「900」へとモデルチェンジしたサーブの常識を覆すモデルもおすすめだ。「サーブ900S」は、いろいろなことが違っていて、いろいろなことが良くなっていて、なによりも耐久性に優れている。なにしろ、エンジンもシャーシもステアリングも故障しないのだから。
大林晃平: 映画「ドライブマイカー」の特需で、今妙に取りざたされているサーブ。サーブ本人も、なんでいまさらと驚いているかもしれないが、やっぱりサーブらしいのはこの「900(と99)」ではないだろうか。カブリオレではない「サーブ900」、現在一台が中古車で販売中だが、12万㎞以上も走っているのに約80万円、となかなかの高値。でもやっぱり味のあるいい車です。
メルセデスSクラス W126
最高か無か: W 126シリーズの「Sクラス」は、日常使いに惜しげもなく、今日までドライバーを着飾ってきた。コストと気質の最適な妥協点として、大型6気筒や小型8気筒は容易に入手できるが、フレンドリーなお金で良い車を見つけるには、やはり時間がかかるものだ。全体として、「メルセデスSクラスW126」は、破格に堅実な車である。
大林晃平: 「W126メルセデス・ベンツ」ももう30年以上が経過し、十分にクラシックアイテムではあるが、ブルーノサッコデザインのボディは古臭さを感じさせないばかりか、最新モデルよりもスマートで格好いいとさえ思う。写真は前期モノの一台(Lではなく、SEモデル)だが、正直かっこいいなぁと思う。乗ってみても時代遅れの部分は少ないものの、維持するのにはかなりの費用と努力が必要。でもこれが好き、という人の気持ち、よくわかります。
ポルシェ944
いまだに優れている。「944」は常にリアエンジンのヒーローたちよりも優れたツーリング用ポルシェであり、完璧な重量配分が光っている。そして何より、クーペ、タルガ、カブリオとして手頃な価格であることが素晴らしい。重要: 部品や修理もここではポルシェ価格で請求される。だから素人は「掘り出し物」を買うのは控えた方がいい。特にポルシェのクラシックカーは「安かったら高くつく」という古い法則が適用される。
大林晃平: 「ポルシェ944」も今やクラシックカーなのか・・・。上の写真を見ながらちょっとため息をついてしまう、ぜんぜん古く見えないから。日本でも現在、中古車数台が発売されていたが、そのうちの一台は1万㎞以下のミントコンディションで1,000万円以上。さすがにこの値段を出して「944」を買うかといわれると・・・。ちょっと悩んでしまうというのが正直なところかも。

Text: Gerald Schadendorf
Photo: autobild.de