【初テスト】改良されたシャーシでよりスポーティになったBMW M135i xDriveのドライビングレポート
2022年6月4日
BMW M135i xDriveの改良されたシャーシは、そのスポーティさに納得がいくものだ。さらに、アダプティブ仕様では、甌穴(おうけつ)にも対応する。
スポーティでありながら、決してやり過ぎていない。実用的でありながら、魅力的。BMWの「ハーフM」モデルは、世界の狭間で少しばかり彷徨っている。その立ち位置は、「アウディの「Sモデル」やメルセデスAMGの「35/43」シリーズに似ている。そのため、ミュンヘンは今回、最も小さな「M135i」の印象的な部分であるシャーシを改良した。
1シリーズのトップモデルの性能データは、シングルターボの2リッター4気筒で306馬力のパワー、450ニュートンメートルのトルク、0から100㎞/hまで4.8秒、電子制御システムは250km/hで停止というスペックは変わらない。しかし、全体的に運転しやすくなった。加えて、全体としては明らかに運転に魅力があるものになった。BMWは2つのコンフィギュレーションを提供する。19インチタイヤを装着したスポーツサスペンション仕様と、18インチタイヤを装着したアダプティブサスペンション仕様だ。
セットアップがきびきびしていてハード
シャーシチューンナップされた「M135i」の動きは我々の予想通りだ。新しいのは、その足回りがユーモアレスでありながら、全体をきれいにダンピングしていることだ。スポーツモードでは、スロットルレスポンスは鋭く、いいのだが、やはりステアリングがしびれすぎる。一方、ギア比はちょうどいい。南ハルツ山地の人けのない蛇行した道路で、アンダーステアになるように走らせることを試みるも、フロントアクスルが保持されるため、アンダーステアは起こらない。
【車両データ】
モデル | BMW M135i xDrive |
エンジン | 4気筒ターボ、フロント横置き |
排気量 | 1998cc |
最高出力 | 306PS@5000~6250rpm |
最大トルク | 450Nm@1800~4500rpm |
駆動方式 | 全輪駆動、8速オートマチックトランスミッション |
全長/全幅/全高 | 4319/1799/1434mm |
乾燥重量 | 1525㎏ |
トランク容量 | 380~1200リットル |
0-100㎞/h加速 | 4.8秒 |
最高速度 | 250km/h |
テスト時平均燃費 | 13,5㎞/ℓ |
価格 | 53,650ユーロ(約750万円)より |
一方、アダプティブサスペンション搭載車(追加料金150ユーロ=約3万円のみ)は、快適な居住性とスポーティなタフネスを両立している。スポーツサスペンションは、本物のスポーツサスペンションより少し合成的な感じがする。ちなみに音は・・・。鈍い呻き声と頬杖をつくような音。残るは価格だけで、「M135i」は最低でも53,650ユーロ(約750万円)だ。374馬力の6気筒とリアヘビーな全輪駆動を備えた「M240i」は、わずか3,650ユーロ(約50万円)の追加料金で購入可能となっている。
BMW M135i xDrive ドライビングレポート
結論:
BMWは1シリーズを常に改良しているが、多くの場合、ユーザーに気づかれることはない。今回の足回りのアップデートは、コンパクトスポーツカーの良さを際立たせている。様々なシチュエーションに適応する。
Text: Alexander Bernt
Photo: BMW AG