1. ホーム
  2. ニュース
  3. 1周目にトップ奪取 フェルスタッペンとレッドブル連勝 チャンピオン争いますますヒートアップ F1第18戦メキシコGPレポート!

1周目にトップ奪取 フェルスタッペンとレッドブル連勝 チャンピオン争いますますヒートアップ F1第18戦メキシコGPレポート!

2021年11月12日

フェルスタッペンが再び逆転。

F1メキシコGP: レッドブルvs.メルセデス一騎打ち。メキシコGPでマックス フェルスタッペンが優勝。レッドブルのスターがスタート直後にトップの座を奪う。その後、フェルスタッペンが引き離し、ボッタスにトラブル発生。マックス フェルスタッペンが初の世界選手権のタイトルに向かって加速。ルイス ハミルトンは途方に暮れ、メルセデスAMGのボス、トト ヴォルフはすでにレースの神様に祈り始めている。果たしてメルセデスは再びペースアップできるだろうか?

予選で敗れたレッドブルが、メキシコGPの決勝で逆転勝利。
マックス フェルスタッペンが、ルイス ハミルトンを抑えて圧勝し、チームメイトのセルジオ ペレスは、メキシコGPで、メキシコ人として初めて表彰台に上がった。
ピエール ガスリー(アルファタウリ)が4位に入り、レッドブルチームの好成績を締めくくった。
これはもう、世界選手権の行方を示唆する戦いだったのだろうか。
マックス フェルスタッペンはメキシコでも勝利し、ドライバーズチャンピオンシップでのリードを19ポイントにまで拡大した。
レッドブルのスタードライバーと、チームメイトのセルジオ ペレスがスタジアムで大きく手を振り、熱狂的なファンの前で、メキシコ国旗を掲げて勝利を祝った。

フェルスタッペン。メキシコでの勝利、そしてもうすぐワールドチャンピオン?

勝利の鍵を握ったのは、フェルスタッペンのメガスタートだった。
レッドブルのスターレーサーは、バルテリ ボッタスのマシン後ろのスリップストリームに吸い付き、アウトサイドから2台のメルセデスを一気に追い抜き、第1コーナーで超遅めのブレーキをかけた。
2番手にはハミルトンが続いた。
「モータースポーツの世界では、できるだけ遅くブレーキをかけることが重要なんだ。僕はそれを実践したんだ。すべてが完璧に進んでいる」と、フェルスタッペンは歓声を上げた。

パドックの多くの専門家は、メキシコでの勝利が今後の方向性を示していると考えている。
フェルスタッペンの旧所属チーム、元トロロッソ(現アルファタウリ)のチームボスであるフランツ トストは、「マックスは今年のチャンピオンにふさわしい。ハミルトンのアウトサイドで、ホイールを止めずにブレーキをかけたのはセンセーショナルだった!」と、語った。

レッドブルのコンサルタント、ヘルムート マルコも、「マックスのブレーキ操作は桁外れだった!」と述べて、感激を表現した。

マックス フェルスタッペンは、スタート直後にメキシコでの勝利の基礎を築いた。

一方、ハミルトンは、「今日はレッドブルが圧倒していて、僕には何もできなかった」と完全にお手上げ状態だったことを嘆いた。
「彼らのペースは本当にすごかった。どこから性能を引き出しているのかはわからないが、1周あたり0.5秒は速い」と、レッドブルのことを不本意ながら認めている。
「まだ4レース残っているので、全力を尽くします。でも、明らかに彼らの方が強いマシンを持っているんだ」。

それでも、対戦相手のハミルトンはフラストレーションで心中の悔しさを抑えきれなかった。
その理由は、ボッタスのスタートの失敗にあった。
「僕は後ろのレッドブルをバックミラーに収め、前に行くのを極力抑えようとしていたし、バルテリ(ボッタス)も同じようにしていると思っていた。しかし、彼は明らかにマックスのためにドアを空けていた。そしてマックスはレーシングライン上にいたので、第1コーナーでブレーキにメガジョブをかけることができました。汚れたインサイドにいる僕には希望がなかった」と、ハミルトンは他ならぬいつも彼に忠実なチームメイトを批判した。

そして、そのボッタス(メルセデスAMG)は、第1コーナーで、ダニエル リカルド(マクラーレン)に右後輪をぶつけられ、スピンしてしまう。
順位を最後尾にまで下げ、そこから追い上げたものの、最終的には15位に終わったため、ファステストラップのポイントも保持することができなかった。

「今日のレースでは、彼らに少しばかり楽をさせてしまったことが悔やまれます。もっとうまく守ることができたと思う」と、メルセデスAMGのボス、トト ヴォルフはスタートについて語った。
「うまくいかない時はすべてうまくいかない。また、ルイスがバルテリよりもわずかに良いスタートを切ったことも不運でした。その結果、2人はスリップストリームではなくサイド バイ サイドで走行することになり、理想的ではありませんでした。しかし、バルテリは、もう少し左に寄るべきでした」とウォルフは語った。

「結局のところ、今日は2位を獲得したと言わざるを得ません」。
ヴォルフは、シュトゥットガルトを拠点とするチームがタイトルを防衛する可能性はまだ残っていると考えている。
「何が起こっても不思議ではありません。チャンピオンシップはまだ失われていません。しかし、我々は彼らを上回るパフォーマンスを始めなければならないし、今はレースの神様にも少し期待している」と述べた。

ハミルトンは現在、レッドブルのペースに対して改善策を見出せずにいる。

一方、フェルスタッペンが実力を発揮したのはスタート時だけではなかった。
レース全般でもフェルスタッペンは完璧な走りを見せ、最終的にはハミルトンに16秒の大差をつけてフィニッシュしている。

「マックスは今日、レーストラック上で誰がボスなのかを示した。競争相手にとっては少し屈辱的だ」とSky TVのティモ グロックは解説した。
そして、「今日はすでに世界選手権の決定的な瞬間だったかもしれません」と、ドイツ人解説者は続けた。
「マックスは間違いなく絶対的な力を見せつけ、ルイスはかなり落ち込んでいました。彼は部分的に諦めているようにも見えました」。

しかし、レッドブルのスターレーサーは、まだそのような計算を気にしたくはないようだ。「今、夢を見るつもりはないよ。今、夢を見るつもりはない。アブダビまで戦い続けなければならない」とフェルスタッペンは言う。

この結果、ドライバーズチャンピオンシップにおけるオランダ人ドライバーの状況はどんどん良くなっていっている。
1位フェルスタッペンと2位ハミルトンの差は19点に開いた。
一方で、コンストラクターズチャンピオンシップの1位メルセデスAMGと2位レッドブルの差は、なんと1点にまで縮まった。
もしフェルスタッペンが、次のブラジルGPでも優勝すれば、最低でも25ポイント、つまりレース優勝のアドバンテージを得ることができる。
そして、中東で開催されるシーズン最後の3レースで、2位を獲得すれば、タイトル獲得に十分な条件となる。

残り4戦、ますます目が離せない。
次回、F1第19戦ブラジルGPは、一週間後の11月14日(日)に、アウトドローモ ホセ カルロス ペースでおこなわれる。

F1第18戦 メキシコグランプリ
レース結果(第10位まで)

  1. マックス フェルスタッペン(オランダ) – レッドブル 1:38:39,086
  2. ルイス ハミルトン(英国) – メルセデス +16.555秒
  3. セルジオ ペレス(メキシコ) – レッドブル +17.752
  4. ピエール ガスリー(フランス) – アルファタウリ +1:03,845
  5. シャルル ルクレール(モナコ) – フェラーリ +1:21,037
  6. カルロス サインツJr.(スペイン) – フェラーリ +1ラップ
  7. セバスチャン ベッテル(ドイツ) – アストンマーティン +1ラップ
  8. キミ ライコネン(フィンランド) – アルファロメオ +1ラップ
  9. フェルナンド アロンソ(スペイン) – アルピーヌ +1ラップ
  10. ランドー ノリス(英国) – マクラーレン +1ラップ

ドライバーズチャンピオンシップランキング(25戦中17戦終了時):
1位: マックス フェルスタッペン(オランダ) – レッドブル 312.5ポイント
2位: ルイス ハミルトン(英国) – メルセデス 293.5ポイント
3位: バルテリ ボッタス(フィンランド) – メルセデス 185ポイント
4位: セルジオ ペレス(メキシコ) – レッドブル 165ポイント
5位: ランドー ノリス(英国) – マクラーレン 150ポイント
6位: シャルル ルクレール(モナコ) – フェラーリ 138ポイント
7位: カルロス サインツJr.(スペイン) – フェラーリ 130.5ポイント
8位: ダニエル リカルド(オーストラリア) – マクラーレン 105ポイント
9位: ピエール ガスリー(フランス) – アルファタウリ 86ポイント
10位: フェルナンド アロンソ(スペイン) – アルピーヌ 60ポイント

コンストラクターズチャンピオンシップランキング(25戦中17戦終了時):
1位: メルセデス 478.5ポイント
2位: レッドブル 477.5ポイント
3位: マクラーレン 268.5ポイント
4位:フェラーリ 255ポイント
5位: アルピーヌ 106ポイント
6位: アルファタウリ 106ポイント
7位: アストンマーティン 68ポイント
8位: ウィリアムス 23ポイント
9位: アルファロメオ 11ポイント
10位: ハース 0ポイント

Text: Bianca Garloff
Photo: autobild.de