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【このクルマなんぼ?】無残にも火災事故にあってしまったこの1500馬力ブガッティ シロン 果たしてそのオークションでの落札価格は???

2021年10月31日

火災のダメージを受けたブガッティ シロン スポーツが安く売られている。

アメリカでブガッティ シロン スポーツが市場価格を大幅に下回る価格でオークションにかけられている。その破格の値段は、1500馬力のハイパースポーツカーが火災のダメージを受けていることに起因する!

500台で終了!

この間、ブガッティは計画されていた500台の「シロン」の大部分を納入しており、かつての新品ベース価格が300万ユーロ(約4億円)弱であったにもかかわらず、発表から5年以上が経過しても、中古車価格はほとんど下がっていない。300万ユーロ(約4億円)を大きく下回る価格でブガッティ・シロンを見つけることはほとんど不可能だ。しかし、例外中の例外として、アメリカでは、現在、「Copart」というオークションサイトで、「シロン スポーツ」が競売にかけられており、かなり安い価格で手に入れることができる。ただし、そこには1つだけ問題がある。

この赤と黒の「ブガッティ シロン スポーツ」は、2019年に製造されたもので、走行距離はわずか3,500kmだ。問題は、1500馬力のハイパースポーツカーのフロント部分に、修復されていない火災のダメージがあることだ。いったい、このブガッティに何が起こったのか?2021年7月、ドミニカ出身のラッパー、エル アルファが所有していたとされる「シロン スポーツ」が火災の被害に遭った。当時、放火ではないかと疑われている。幸いなことに、1500馬力のブガッティは、完全に燃え尽きる前に、炎は消し止められた。

レザーに大きな裂け目があることを除けば、インテリアの状態は良好のようだ。問題は、焦げた臭いがどれほど強いかということだ。

現在の最高入札額は30万ユーロ(約4,000万円)弱

それから数ヵ月後の今、米国のオークションサイト「Copart」で、その「シロン」がオークションにかけられているが、一見するとダメージはそれほど大きくないように見える。運転席側のフロントウイングが最も大きな被害を受けているが、ボンネット、Aピラー、運転席ドアにもはっきりとした焼け跡が残っている。ヘッドライトの左側の1個は、猛烈な熱で一部が溶けており、さらにタイヤやサイドウィンドウが破損し、運転席には深い亀裂が入っている。この車はブガッティなので、他の部品も破損している場合には、修理費用は非常に高額になると思われる。しかし、「シロン」の通常の中古車価格が300万ユーロ(約4億円)近くする中で、修理をする価値は十分にあるはずだ。最も重要なことは、強力な8.0リッターの「W16エンジン」が損傷を受けていないことであり、オークション会社の説明によれば、「シロン」はすぐにでも運転できる状態であるとのこと。

この記事を書いている時点での最高入札額は34万6,000米ドル(約3,598万円)と、通常のシロンの価格の約十分の一となっている。この価格は、オークションが終了するまでには、確実に上昇するだろうが、たとえ修理に50万ユーロ(約6,650万円)以上かかったとしても、まだ3億円という中古車価格には十分なマージンがある。結局のところ、限定生産500台の「ブガッティ シロン」の1台を手に入れてレストアしさえすれば、少なくともその倍の値段くらいでは売れるはずだ。手元に1億近くのお金があるか、銀行から借りられる人、あるいは会社組織として投資することのできる場合に限るが・・・。

Text: Jan Götze
Photo: Copart