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【初テスト】新型プジョー308SWに初試乗 果たしてライバルのゴルフ ヴァリアント打倒なるか?

2021年11月8日

古い数字と新しい技術のつながり。

プジョー308ステーションワゴンがプラグインハイブリッドシステムを搭載するとこうなる。新型プジョー308は、旧型と同じ名前だが、まったく新しいモデルだ。我々は今回、そのステーションワゴンにプラグインハイブリッドを搭載したモデルを試乗した。

「308」という数字はお馴染みのものだが、それ以外は新しいものだ。
プジョーが年明けに、旧略称で、23,700ユーロ(約万円)からの価格で、「VWゴルフ」に対する競合モデルを新発売したとき、この3つの数字だけが過去を思い出させてくれた。
フランスからの新しい「ゴルフ」は、今ではスポーティであると同時に、洗練されたコンパクトな車として登場し、新しいインフォテイメント、多くのカメラ、豊富なアシスタントを備えたiPhone世代にふさわしい車になった。

プジョー308はサイズアップした

まず新型「308」はサイズ的にかなり成長して「ゴルフ8」よりも大きくなった。
「ステランティスEMP2」プラットフォームをベースとする、「シトロエンC4」、「DS 4」、「オペル アストラ」と同様に、ホイールベースは5cm長く、ボディも11cm長い4.37mとなっている。
ちょうど1,000ユーロ(約13万4千円)高く、27センチ長いステーションワゴンも、世代交代でサイズが大きくなり、4.64メートル(プラス6センチ)、ハイブリッドとして、548リットルの荷物が積めるようになった。
そして何より、フランス人が特に誇りに思っているのは、さらに強化されたiCockpitだ。
極小のステアリングホイールと、はるか上方に移動した3D効果付きのデジタル計器の組み合わせは型破りだが、少し慣れると実によく機能する。
しかし、ハイライトはその隣にある2つのタッチスクリーンだ。
上側のタッチスクリーンはグラフィックが素晴らしく、下側のタッチスクリーンは好きなタイルを置くことができるようになっている。
そしてその下には、「i-トグル」と呼ぶボタンがいくつかある。
エルゴノミクスとユーザビリティに関しては、ライバルである「ゴルフ」を見習っている。

フランス人が特に誇りに思っているのは、強化されたiCockpitだ。極小のステアリングホイールと、はるか上方に移動した3D効果付きのデジタル計器の組み合わせは、型破りなものだ。ハイライトはその隣にある2つのタッチスクリーンだ。

チューニングはかなりキュート

グループ内の兄弟車と同様に、新型「308」にも2種類のプラグインバリアントが用意されている。
150馬力または180馬力の1.6リッターガソリンエンジンと、電動モーターをフロントアクスルに、12.4kWhのバッテリーをリアシート下に搭載し、最大60kmの純電動走行が可能という組み合わせは、補助金のおかげで財布にも優しい。
排気量1.5リッター、130馬力のディーゼルエンジンは、長距離運転でも快適に、そして低燃費で走り続ける。頻繁に運転する人にとっては、もう1種類のエンジンバリエーションがあることはありがたいことだろう。
運転してみると、「308」は野心的な外観から想像されるほど、アグレッシブではない。高速コースを攻めるには、シャシーにもっとスパイスが必要であり、ステアリングにも鋭さが必要である。

プジョーらしい乗り心地: シャシーとステアリングのバランスが良く、快適な乗り心地を提供するがスポーティではない。

グループの中では、DS軍団が、ライオンの家族と競い合っている。
そしてもうすぐ、ベルベットの足のクルマのラインナップはさらに増えて、オールエレクトリックの「308e」が登場するのも時間の問題だろう。

トランク容量: 548~1574リットル

テクニカルデータ: プジョー308SWハイブリッド180 e-EAT8
● エンジン: 4気筒ターボ、フロント横置き+電動モーター ● 排気量: 1598cc ● エンジン最高出力: 150PS@6000rpm ● システム最高出力: 180PS ● システム最大トルク: 360Nm ● 駆動方式: 前輪駆動、8速AT ● 全長×全幅×全高: 4636×1852×1442mm • 乾燥重量: 1659kg • トランク容量: 548~1574リットル ● 最高速度: 225km/h ● 0-100km/h加速: 7.7秒 ● 燃費: 90.9km/ℓ ● CO2排出量: 25g/km ● 価格: 37,900ユーロ(約505万円)より。ここから補助金が引かれる。

結論:
デザイン的にも、iPhone世代のデジタルプレイグラウンドとしても、「308」は大きな意味を持っている。
しかし、エンジンの選択幅が狭く、シャシーやステアリングに、もう少ししっかりしたものが欲しいところだ。
AUTO BILDテストスコア: 2-

最近プジョーが格好いいなあ、と思うことが多く、なんだか街でみるたびに魅力的でちょっと欲しくなってしまう。個人的にプジョーには、「405ブレーク」と「306」の4ドアを所有しいたことがあるけれど、その頃もスタイルは抜群だったし、実用車としての基本に実に忠実な自動車だったという想いが残っている。
今のプジョーはそのスタイリッシュさをさらに増し、なんとも格好よい自動車になっている。さらにその頃のプジョーの「普通にプラスチックで、飾らずに作られた内装」は、大幅にデザインされ、世界的に見ても特徴的で手の込んだものへと進化した。人によっては小径ステアリングホイールや逆回転タコメーター、実は使いにくいスイッチ類などがやり玉にあげられているが、確かに好みは分かれる内装といえるだろう。
だがプジョーの本質はやはり実用車であることで、毎日酷使してみて、初めて見えてくる部分があることも事実である。
さすがに「504」とか「505」のような朴訥でタフなものを期待しても無理かもしれないが、新しい世代のプジョーは着実に他のクルマとは違う世界へ向かって進んでいることは明らかと言える。もう一度そんなプジョーを買ってみようかな・・・。最近真面目にそう考えている。

Text: Thomas Geiger
加筆: 大林晃平
Photo: PSA Groupe