F1 2021第15戦ロシアGP ハミルトン 前人未到のF1百勝目 最後尾スタートのフェルスタッペンは? 残り6戦 激化するチャンピオン争い
2021年9月28日
                  F1第15戦: ロシアGP@ソチ オートドローム。マクラーレンにドラマ、ハミルトンが優勝。ソチで開催されたロシアGPのクレイジーなレース! ルイス ハミルトンが記念すべき100勝目、終盤までトップを走っていたノリスにドラマが・・・。
なんという戦略と雨の中でのスリリングなレース展開。
ソチで開催されたロシアGPは、劇的な展開となった。
メルセデスのスター、ルイス ハミルトンが、F1での前人未到の100回目の優勝を果たした。
マックス フェルスタッペン、カルロス サインツ、ダニエル リカルド、バルテリ ボッタスを抑えての勝利。
ランドー ノリス(マクラーレン)は、終了6周前までは優勝が確実視されていた。
その後、激しい雨が降ってきた。
そして、ポールシッターはギャンブルで逃げようとした。
追っ手のハミルトンと違って、このイギリス人はインターミディエイトタイヤへの交換を拒んで、そのままレースをフィニッシュしようという賭けに出た。
それが仇となってしまったのだ。
雨はどんどん強くなっていく。
ノリスは横滑りと、ピットストップの遅れにより、7位に後退した。


ハミルトンは若い同胞を慰めた。
「ランドーは素晴らしい仕事をしたし、ペースも良かったのに、こんなことになってしまって・・・。他の人たちと同じように、僕も天候がどうなるかわからなかった。ついに100勝目を達成することができた。絶対にできないと思っていたよ!」と、喜びをかみしめた。
パワーユニット交換のペナルティで、スターティンググリッド最後尾、20番グリッドからスタートした、ポイントランキングリーダーのマックス フェルスタッペンは、序盤から鮮やかにオーバーテイクを決めていき、53周のレースの25周目には5番手にまでポジションアップする。
ピットの判断により、26周目、タイヤを交換した。
タイヤ交換後、12番手でコースに復帰し、終盤には7番手を走行。
そして雨が降り始めた48周目に、すぐさまインターミディエイトに再びタイヤを交換、これが奏功して、最後尾スタートから2位でフィニッシュという想定外の結果を得た。
雨が降っていなければ、7位以上になることは不可能だっただろう。
その点ではラッキーだったとも言える。
「ルイスに次いで2位フィニッシュは、それほど悪いことではありません。早朝に起きたときには予想すらしていませんでした。トラブルに巻き込まれず、最終的には正しい判断ができました」と、2位入賞を素直に喜んでいた。
これにより、ハミルトンが、2ポイント差で、再びドライバーズチャンピオン争いのトップに立った。
残り6戦、2人の争いは、ますますヒートアップしつつある。
次戦は、10月10日(日)、イスタンブール・パークで行われる、第16戦、トルコGPだ。
その後F1はアメリカ大陸にわたり、アメリカGP、メキシコGP、ブラジルGPの3戦を経て、中近東での最終の2戦、サウジアラビアGP、アブダビGPをおこないシーズンを終える。
そして、50年近くに及ぶホンダ自身のF1活動も終戦する。


最後尾スタートから2位でフィニッシュしたレッドブル ホンダのマックス フェルスタッペン。
F1第15戦 ロシアグランプリ
レース結果(第10位まで)
1位: ルイス ハミルトン(英国) – メルセデス 1:30:41.001
2位: マックス フェルスタッペン(オランダ) – レッドブル        +53.271秒
3位: カルロス サインツ Jr.(スペイン) – フェラーリ        +1’ 02.475
4位: ダニエル リッチカルド(オーストラリア) – マクラーレン    +1’ 05.607
5位: バルテリ ボッタス(フィンランド) – メルセデス        +1’ 07.533
6位: フェルナンド アロンソ(スペイン) – アルピーヌ        +1’ 21.321
7位: ランドー ノリス(英国) – マクラーレン            +1’ 27.224
8位: キミ ライコネン(フィンランド) – アルファロメオ         +1’ 28.955
9位: セルジオ ペレス(メキシコ) – レッドブル            +1’ 30.076
10位: ジョージ ラッセル(英国) – ウィアムス             +1’ 40.551
ドライバーズチャンピオンシップランキング(第13戦終了時):
 1位: ルイス ハミルトン(英国) – メルセデス          246.5ポイント
 2位: マックス フェルスタッペン(オランダ) – レッドブル      244.5ポイント
 3位: バルテリ ボッタス(フィンランド) – メルセデス       151ポイント
 4位: ランドー ノリス(英国) – マクラーレン           139ポイント
 5位: セルジオ ペレス(メキシコ) – レッドブル           120ポイント
 6位: カルロス サインツJr.(スペイン)- フェラーリ      112.5ポイント
 7位: シャルル ルクレール(モナコ) – フェラーリ          104ポイント
 8位: ダニエル リカルド(オーストラリア) – マクラーレン 95ポイント
 9位: ピエール ガスリー(フランス) – アルファタウリ       66ポイント
 10位: フェルナンド アロンソ(スペイン) – アルピーヌ        58ポイント
コンストラクターズチャンピオンシップランキング(第13戦終了時):
 1位: メルセデス     397.5ポイント
 2位: レッドブル     364.5ポイント
 3位: マクラーレン     234ポイント
 4位: フェラーリ     216.5ポイント
 5位: アルピーヌ     103ポイント
 6位: アルファタウリ      84ポイント
 7位: アストンマーティン 59ポイント
 8位: ウィリアムズ      23ポイント
 9位: アルファロメオ       7ポイント
 10位: ハース           0ポイント
Text: Bianca Garloff
Photo: Mercedes

