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【初テスト】 オペルからの電動シティカー オペル コルサ-eに初試乗 その実用性を検証する

2021年9月27日

市街地ではメーカー公表値の航続距離をほぼ達成できる小型EV。その航続距離は337km。新しいオペル コルサ-eは、日常的な運転ではもたつくことはないはずだが果たして本当だろうか? 我々は市街地でのテストを敢行した。

「オペル コルサ-e」の全長は4.06メートルで、見た目は普通のコルサと同じだが、29,900ユーロ(約390万円)という高価格からしか購入できず、しかもその価格はベーシックバージョンのみに適用されるものなので、実際にはもっと高価になる。
我々の試乗車は、「パワーオレンジ」ボディに、ブラックの17インチホイールを履いていて、なかなかいい感じだ(もちろんそれなりにオプション価格はかかるが)。
一般的なドイツ人は、1日にそれ以上の距離を通勤しないと言われているが、我々は、フランクフルトのマラソンコースである42kmを走った。

フルパワーは “スポーツ”モードでのみ可能

ペダルを踏み込めば、「オペル ライトニング」は、8.1秒で0から時速100kmに到達するという。
136馬力の出力と260Nmのトルクは楽しいものだが、それをフルに活用するようでは、337kmという航続距離を達成することはできない。
だから神経質にならずに、「スポーツ」(そのときはフルパワー)や、「ノーマル」(そのときは109馬力)ではなく、「エコ」モードで運転しよう。
82馬力あれば、街乗りには十分だ。
その場合オートマチックの「バナナ(シフトノブ)」をもう一度引いて、DからBに切り替えたほうがいい。
そうすると、回復してブレーキがかかる。
その後、アクセルを離すと自動的にブレーキがかかるなどのリカバリーを行い、50kWhのバッテリーにエネルギーを充電する。

バッテリーは、216個のセルを18個のモジュールに分けて、フロントとリアのシート下に格納されている。

低重心の「コルサ-e」は、コーナーを素早く回ることができる。
「コルサ-e」は市街地走行を好み、常にアクセルから離れて自動でブレーキをかけ、常に充電をしている。
燃料計には、7本のグレーのバーがあり、最後に赤いバーがある。
すでに30km走行しているが、まだ最初の四角いバーをかじっている状態だ。
航続距離への不安?
この距離ではほとんどない。
オペルが「コルサ-e」を、内燃機関モデルよりも、さらにスポーティにしたことについては、まだ触れていない。
重心が6cm低くなったこと、バッテリーの搭載により345kg増加したこと、そしてボディ剛性が30%向上したことによるキレのあるドライビングフィールなどだ。
「コルサ-e」は、コーナリング時にピンポイントでステアリングを切ることができ、また、オペルがフロントアクスルに手を加えているため、スポーティな運転も可能だ。
「コルサ」がオペルらしい走りをするためには、多くのエンジニアリングの頭脳が必要だ。

電動化には具体的なデメリットもある

このようにして、客観的に見て悪い点をすべて補っている。
まず、トランクが小さくなり、267リットルから1,042リットルになった。
ディーゼルとガソリンの場合は309リットルから1,081リットルだ。
100馬力のガソリンエンジンが1,138kgであるのに対し、空車時の「コルサ-e」の重量は1,455kgにもなる。

電気自動車であるコルサの走りも、オペルならではのタイトで、徹底したスポーティなものになっている。

「オペル コルサe」の燃費はメーカー公表値に近いものだ。
目的地に到着して、燃料計を確認してみると、8本のバーのうち、1本をかじっただけである。
そして計算する。
単純計算では42×8で、336kmだ。
消費量も、パンフレットでは16.8kWhだったのが、17.1kWhと、オペルの約束に近い値になっている。
そんなコルサの価格だが…。
「コルサ-e」は29,900ユーロ(約390万円)から用意されているが、LEDライトや16インチアルミホイール含む33,245ユーロ(約435万円)の「GSライン」を選んだほうがいいだろう。
環境補助金のおかげで、9,570ユーロ(約125万円)が差し引かれるので、結局、23,495ユーロ(約307万円)となる。
維持費等々を考慮すれば、悪くない値段だ。

テクニカルデータ: オペル コルサ-e
● パワーユニット: 電動モーター ● バッテリータイプ: リチウムイオン ● バッテリーサイズ: 50kWh ● 最高出力: 100kW(136PS) ● 最大トルク: 260Nm ● 駆動方式: 前輪駆動、1速AT ● 全長×全幅×全高: 4060×1765×1433mm • 乾燥重量: 1455kg • ラゲッジコンパートメント容量: 267~1,042リットル ● 最高速度: 150km/h ● 0-100km/h加速: 8.1秒 ● 燃費: 16.8kWh/100km ● 航続距離: 337km ● 価格: 29,900(約390万円)より ● EV購入助成金: 9,570ユーロ(約125万円)

結論:
「コルサ-e」は、内燃機関よりもスポーティな走りができ、市街地での燃費もほぼメーカーの約束した数値通りだった。
しかし、小さなクルマなので、リアのスペースはそれなりに狭い。
AUTO BILDテストスコア: 3+

Text: Andreas May
Photo: Opel Automobile GmbH

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