スズキ イグニス、ジムニー スバル XV フィアット パンダ クロス リーズナブルなプライスで本当に役に立つ全輪駆動SUV

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これらの全輪駆動SUVは、リーズナブルな価格でSUVとしての真価を発揮する。多くのSUVは、オフロード性能を装っているだけだ。しかし、これら4台の低価格で、頑丈な全輪駆動SUVは、本当に必要なものを備えている。

ドイツ市場で販売されているほとんどのSUVは、オフロードでの使用には、部分的にしか適していない。
果たして、全輪駆動システムは、厳しい地形での成功の鍵となるだろうか?
そんなことはない。
そのため、このカテゴリーのほとんどのモデルは、本当の意味でのオフロードを目指していない。

全輪駆動は重量とコストがかかる

それはなぜか?
全輪駆動の場合、車の重量は必ず増える。
フロントのエンジンからリアアクスルに動力を伝達するために、カルダンシャフトと呼ばれるシャフトが必要になる。
さらに、デフやその他のさまざまな部品も必要になる。
これらはすべて、燃料消費量を増加させ、また、わずかながらパワーの損失をも、もたらす。
そして何よりも、販売価格の上昇につながる。
メーカーが全輪駆動システムを搭載するのは、購入客からの明確な要望があった場合に限られる。

そこで疑問が生じる。
では、本格的なオフロード性能を備えた、最も手頃なモデルはいくらなのか。
やはり、全輪駆動システムが必須のドライバーもいる。
例えば、林業従事者や、山間部に住む人々は、常に大きなトラクションを必要とする。
そのためには、事前に、ひとつのことを明らかにしておく必要がある。
スズキの「イグニス」と「ジムニー」、フィアットの「パンダ クロス」、そしてスバルの「XV」は、手ごろな価格で手に入る、実用性の高い全輪駆動モデルだ。
これらのうち3つのモデルは、2万ユーロ以下で購入することができる。
各モデルの詳細については、以下、フォトギャラリーとともに、紹介する。

多くのSUVは、オフロード性能があるように見せかけているだけだ。これらの手頃な価格の全輪駆動車は、本当に必要なものを備えている。

トップバッターは「フィアット パンダ クロス」だ。
昔からある車で、ホイールベースが2.30メートルとコンパクトで、オーバーハングが短い「パンダ クロス」は、オフロードでも、秘密兵器としてちゃんと活躍している。

改良されたバンパーは、フロントで24度、リアで34度のスロープを実現している。エンジンは0.9リッター2気筒で、85馬力のもののみ。全輪駆動システムには電子制御式リミテッドスリップデフが装備されている。
インテリアはシンプルだが、違和感はない。Apple CarplayとAndroid Autoを搭載した新しいインフォテイメントシステムが用意されている。全オフロード志向にもかかわらず、「パンダ クロス」には、ステアリングサポートを強化した、「シティモード」も用意されている。
トランク(225リットル)は、リアシートを倒すと870リットルまで拡大できる。
Photo: Tobias Kempe
電子制御式リミテッドスリップデフは、センターコンソールのボタンを押すだけで作動する。シティクロスとして、全輪駆動の「パンダ」は、定価17,990ユーロ(約237万円)からとなっている。
Photo: Christian Bittmann / AUTO BILD

スズキ イグニス オールグリップ:
この小さな日本車は、日本の軽自動車に少し似ている。しかし、それらとは異なり、「イグニス」には全輪駆動が用意されている。フロントはほとんど牛肉のような印象を与えるが、リアは急に後ろに下がり、わずか3.70メートルの長さを実現している。エンジンは1.2リッター4気筒(83馬力)と、マイルドハイブリッドのみ。わずか985kgの車重のおかげで、それでも十分だ。「イグニス」には5速マニュアルトランスミッションが搭載されている。

イグニスにはカラーアクセントも用意されている。注目すべきは、大人が乗っても大丈夫なリアのスペースで、リアのベンチシートは長手方向と傾斜方向の調整が可能だ。
Photo: Werk
オフロード仕様の「イグニス」のトランクルームは204リットルで、リアベンチを畳むと1100リットル弱になる。
ヒルディセントコントロールとトラクションコントロールは、センターコンソールで作動・解除することができる。「イグニス オールグリップ」の価格は18,670ユーロ(約246万円)から。シートヒーター、LEDヘッドライト、DAB+付きラジオなどが常に標準装備されているのも嬉しいポイントだ。
Photo: Toni Bader

スバル XV:
2011年、スバルは「XV」でブランド初のコンパクトSUVを発表した。欠かすことのできないものは? そう、全輪駆動システムとボクサーエンジンだ。2代目は、2018年からドイツで発売されている。

「XV」には114馬力と150馬力の2種類があり、大きいほうのエンジンはマイルドハイブリッドだ。動力伝達は常にCVTギアボックスで処理される。フロントで19.7度、リアで30.5度のスロープアングルのおかげで、本格的なオフロード走行が可能だ。
インテリアは整然としていて、出来栄えも良い。操作系は神秘的ではなく、クラシックな計器類は読みやすい模範的なものだ。Apple CarplayとAndroid Autoは常に搭載されている。
Photo: Subaru
トランクでは、ノーマルの「XV」には385~1310リットルの容量がある。マイルドハイブリッドはそれよりもわずかに少ない(340~1193リットル)。
Photo: Subaru
アッパースクリーンには、エンジンデータやナビゲーションの指示だけでなく、オフロード情報も表示することができる。価格は、5年間の保証(または16万km)を含めて23,690ユーロ(約312万円)からとなっている。
Photo: Subaru

スズキ ジムニー:
小型のオフロード専門車であるジムニーは、燃料消費量が多すぎて、EUの設定した目標数値を達成できなかった。そのため、スズキは、2021年初頭にこの車をプログラムから外した。しかし、商用車として登録され、復活した(21,915ユーロ=約289万円から)。

そのため、リアベンチシートがなく、トランク容量は常に863リットルとなっている。装備も限られている。CDラジオ、2つのスピーカー、マニュアルエアコンというものだ。
昔の乗用車ジムニーをもう一度見てみよう。オートマチックエアコンやタッチスクリーンインフォテイメントなどは、ほとんど贅沢なものだ。
4人乗りのジムニーでは、トランクルームの容量はわずか85リットルだった。シートを倒せば、最大830リットルになる。
小さなレバーで前輪を操作すると、ジムニーは全輪駆動車になる。また、リダクションギアもある。商用車のジムニーがあるのはいいのだが、ファンは、やはりノーマルモデルの復活を望んでいる。もしかしたら、新しい駆動方式で?
Photo: Tobias Kempe / AUTO BILD

Text: Jonas Uhlig

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