初テスト パーフェクトマッチ? フルサイズピックアップトラック+ディーゼル GMCシエラ1500 4WD AT4 テスト&レポート

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GMCシエラ1500 4WD AT4。パーフェクトマッチ: ディーゼルで、GMCシエラはより魅力的になる。現在アメリカでは、フルサイズピックアップに、ディーゼルを搭載するケースが増えている。その結果、新型GMCシエラ1500 AT4は、より力強く、経済的になった。

アメリカは世界一のピックアップトラック王国だ。
これほど多くのピックアップが販売されている国は他にない。
特に人気があるのは、大型のフルサイズトラックで、「フォードF-150」は40年間にわたって、販売統計のトップを走っている。
2位は「シボレー シルバラード」だ。
「シボレー シルバラード」が平凡すぎると感じる人は、このたび新たにディーゼルエンジンを搭載した、装備の充実した姉妹車の、「GMCシエラ」を選ぶべきだ。
このエンジンは、これまで商用のヘビーデューティーモデルにのみ、搭載されていたものだ。

強力なディーゼルエンジンで、シエラは強力になった

最高出力277馬力、最大トルク623Nmを発揮する、3リッターコモンレールディーゼルエンジンは、10速オートマチックを介して、前後アクスルにパワーを伝達する。
直列6気筒エンジンによって、2.2トンの巨体を力強く押し出すことが可能となった。
ドライバーは、スムーズなオートマチックによって、ほとんど何の変速ショックも感じない。
高速道路では、160km/hでの走行も、問題ないが、スタッドレスタイヤではそれ以上は無理だ。
そして、91リットルの燃料タンクを搭載しているため、普通は900km(!)まで、無給油で走行することができる。

パワーハウス: 直6ディーゼルは、2.2トン分に相当する277馬力、623Nmを3リッターから発生させる。

シエラのシャシーには、長距離での快適性に驚かされる

素朴なデザインにもかかわらず、サスペンションは驚くほど快適で、アメリカンピックアップトラックは、長い旅にも適しているが、硬いブッシュだけはややふらつきの原因となる。
四輪駆動とギアリダクションによる悪路走破性に加えて、様々なトレーラープログラムが用意されており、要望に応じて、特別にギア付きのリアアクスルを用意し、4トン以上のトレーラーを問題なく牽引することができる。
「シエラ」の新しいテールゲートの構造は、まさに圧巻だ。ボタンを押すだけでキャブから開けることができるだけでなく、車両の端から伸びる長い荷物のための小さなパーシャルフラップも備えている。

長距離でも怖くない: 素朴なシエラは、意外にも高速で快適だ。

「GMCシエラAT4」の中でも、特に人気が高いのが、ロングバージョン、いわゆる「クルーキャブ(Crew Cab)」を搭載したモデルだ。
アメリカンピックアップトラックの全長は、すでに5.88メートルと圧巻で、延長バージョンでは、さらに6.13メートルにもなる。
「GMCシエラ1500 4WDクルーキャブAT4」は、最低でも54,300ドル(約600万円)するが、中身は商用車ではなく、真のラグジュアリーモデルとなっている。

「クルーキャブ」には、通常5人まで乗車可能な、十分なスペースが備わっており、前席はエアコン付きのレザーシートになっている。
「プレミアム」や「テクノロジー」の装備パッケージでは、パワーオープンリアウィンドウ、ネットワークナビゲーション、ワイヤレス充電、アダプティブクルーズコントロールなどの装備が追加されている。
ドライバーは、標準で装備されている、ヘッドアップディスプレイを介して、最も重要な運転データを読み取ったりすることができるようにもなっている。
ステアリングホイールの左右に配置されたスイッチの数は印象的で、そのマルチファンクションな使用方法は、かなり多用になるはずだ。
その分、音声による操作は模範的なものだが・・・。

GMCシエラのインテリアは、ディーゼルであってもかなり豪華だ。

アメリカでは、このクルマも一般的に、日常に使われることが普通であろうから、こういう装備はできるだけ乗用車と同じものを用意して搭載すべきであろう。さらにエンジンバリエーションに関しても、アメリカ人的には、V6かV8のNAエンジンを搭載することがスタンダードなのかもしれないが、経済的な魅力や、トルクの威力を考えればディーゼルエンジンモデルもカタログに載せることは大切なことだと思う。
ライバルはもちろんフォードの「F150」だ。例年ベストセラーカーとして、そろそろ殿堂入りしそうなほどの、「F150」とがっぷり四つ状態で勝負するGMC。なんともアメリカらしく、力強い、その2台の戦いは、映画『オーバーザトップ』で、キャプを後ろ前にかぶり、腕相撲の競技会でぶつかり合う筋肉モリモリの大男二人を連想させて、なんとも頼もしい。
本物のアメリカ車は、やっぱりこうでなくっちゃ。

Text: Stefan Grundhoff
加筆: 大林晃平
Photo: GMC