【新着情報】ドイツ人も気になるインテグラの復活 ホンダ インテグラが帰ってくる
2021年8月21日
あのアキュラ インテグラが帰ってくる!我々、欧州にはホンダとして登場か?アキュラ(ホンダ)は、伝説のインテグラを復活させることを発表した。しかし、残念ながら、ホンダがドイツに持ち込むことは考えにくいだろう。
ホンダファンにとって、「インテグラ」というモデル名は、心地よい戦慄と憧れを感じさせる。
それは、1993年から2001年にかけて、製造された3代目の存在が大きい。
最初は高回転型4気筒エンジンとマニュアルトランスミッションを搭載した、ホットな「タイプR」として発売されたからだ。
1998年からは、190馬力のVTECエンジン搭載のスポーツカーでドイツの愛好家たちを満足させたが、2001年には生産が中止された。
それ以来、真の後継車は存在しない。
しかし、それももうすぐ変わる。
20年の時を経て、「インテグラ」が、再び、ホンダの子会社であるアキュラのモデルとして市場に戻ってくるからだ。
ホンダインテグラの外観はアキュラTLXに似ている
8月12日から15日にかけて、開催された、「モントレーカーウィーク」で、アキュラは、「インテグラ」の最初のティーザー画像を公開し、往年のドライビングファンカーを、コンパクトセグメントに復活させると発表したのだった。
それ以上のことは、まだ何もわかっていない。
画像は、車両の左フロント部分を示している。
フラットでワイドなヘッドライトと、グリムのデイタイムランニングライトは、アキュラのミッドサイズセダン「TLX」に酷似しており、グリルも同様だ。
そして、ヘッドランプの下には、先代モデルと同様に、「インテグラ」の文字が刻印されているのが印象的だ。
また、「インテグラ タイプR」の象徴的なカラーであるホワイトペイントも、それを彷彿とさせる。
5代目「インテグラ」に、再び2ドアと4ドアのモデルが用意されるかどうかは、まだわからない。
ちなみに、次期「インテグラ」が、なぜ4眼の顔にならないのか疑問に思っている人へ。
日本では、3代目「インテグラ」も、丸い4つのヘッドライトではなく、細長い2つのヘッドライトを採用していたのだ。
オリジナル同様のVTEC4気筒とマニュアルトランスミッション
パワートレインについては、現時点ではまだ推測するしかない。
参考までに、アキュラは、次期「インテグラ」をコンパクトセグメントに割り当てている。
そのため、大型の「TLXタイプS」の360馬力ターボV6では(モデルポートフォリオではその下に配置されるが)、かなり見劣りしてしまう。
「インテグラ」は、11代目の「ホンダ シビック」をベースにする可能性が高い。
パワートレインも「シビック」のものを引き継ぎ、「タイプR」を投入する可能性も十分に考えられる。
その場合は、おそらく、マニュアルトランスミッション、前輪駆動、そして先代と同じVTEC 4気筒エンジンが採用されるだろう。
しかし、自然吸気の最大190馬力ではなく、300馬力をはるかに超える出力と、もちろんターボチャージャーを搭載した「タイプR」の可能性もある。
ホンダ新型インテグラの市場投入は2022年
アキュラによれば、次期「インテグラ」の市場投入は2022年とのことで、車両の詳細については「追ってお知らせします」と、語っている。
しかし、ほぼ間違いなく、「インテグラ」は北米専用車となり、北米では「ホンダ シビック」より、少し上の価格帯で販売されるだろう。
ホンダブランドの「インテグラ」が、イギリスを除いて、欧州で発売される可能性は低いと思われる。
あまりにも「シビック」に近づきすぎてしまうからである。
結論:
自動車メーカーが、馴染みのある名前を再び掘り起こすことは、決して新しい試みではない。
しかし、その結果、「フォード プーマ」や、「三菱エクリプスクロス」のように、まったく異なるモデルになってしまうことも多々ある。
だからこそ、アキュラが、「インテグラ」の当初のコンセプトを忠実に守り、スポーティなコンパクトカーを発表することは喜ばしいことだ。
その頂点に立つのが、本物の「タイプR」であり、それがドイツで実現したら、素晴らしいことだと思うし、そう願わずにはいられない。
「インテグラ」という響きが持つネームバリューは、実は日本よりもアメリカで高いという話を聞いたことがある。そのため「アキュラ インテグラ」として、市場に出た場合、かなり訴求効果が高いのではないかと個人的には思う。
特に「NSX」の生産中止が報道された今、ホンダにとって必要なのはスポーツカー(のイメージを持った)であり、そのことを考えれば今復活させるのはなかなかな策士なのではないだろうか。
なぜならば、「NSX」は確かに優れたスポーツカーではあるが、価格も含めスーパースポーツカーだし、一般的に簡単に手の届く車ではない。一方、登場が予想される「インテグラ」は、それよりもグッと身近な価格となるであろうから、こちらを適正な価格で発表すれば、ホンダのイメージアップに貢献するのではないかと考えられる。
私たちには、「カッコインテグラ」だった車だが、VTECを搭載し、高回転の内燃機関の魅力をまだまだ世界中のホンダファンに届けてくれるような、格好いいモデルが登場してくれることを願っている。
Text: Moritz Doka
加筆: 大林晃平
Photo: Honda