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ひょえー ついに大台突破 ヘネシーがラム1500 TRXに1000馬力超のチューンナップ!!! その詳細

2021年8月20日

ヘネシー マンモス1000 SUV(Seven-Seat Ram TRX SUV)

チューニングピックアップSUV、それがヘネシー社製マンモス1000。ヘネシー社が1000馬力以上の7人乗りファミリーSUVを製作。たくさんの荷物、6人の友人、そして1000馬力以上のパワーで旅をしたいなら、ピックアップトラックをベースにしたヘネシー マンモス1000 SUVが必要だ。

米テキサス州のチューナーである、ヘネシー社が、クレイジーなチューニングプロジェクトをプロデュースしていることは、自動車愛好家の間ではよく知られている事実だ。
それにもかかわらず、ジョン ヘネシー率いるチームは、見事なまでに、不条理なアイデアを次々と打ち出してくるのだった。
今回、彼らは、ジャイアントピックアップの「ラム1500 TRX」を7人乗りのSUVに改造し、4桁の馬力を与えた。
この作品は「マンモス1000 SUV」と呼ばれ、限定生産され、価格も目がくらむほど高い。

3.2秒で時速60マイル(96.5km/h)まで加速

簡単に言えば、ピックアップをSUVにするために、ヘネシー社はDピラーを追加し、ルーフを延長した。
さらにリアサイドウィンドウを追加し、リアウィンドウも新設した。
室内は、1列目と2列目にシングルシートが2つずつと、最後尾に3人乗りのリアベンチシートが設置されている。
トランクの中もラゲッジスペースは充実しているという。
しかし、何といっても、圧巻なのはその圧倒的なパフォーマンスだ。

このプラスチックカバーの下に、1026馬力が隠されている。

ヘネシー社は、ソフトウェアのアップデート、2.65リットルのスーパーチャージャーの改良、その他いくつかの変更により、6.2リットルのV8を1026馬力、1314Nmのトルクにまで引き上げた。
それによる、非常識な性能データは、0から96km/hまでをたったの3.2秒で加速する。
1/4マイル(約400m)は11.4秒で刻み、最高速度は193km/hに達する(最高速度だけはいささか低いが、それは仕方ない)。

ジョン ヘネシーは子供のための部屋を必要としていた

さらに、このSUVは、ヘネシー社のオフロードキットの恩恵を受けている。
このキットには、2.5インチのリフトアップ、がっしりとした35インチのタイヤを装着した20インチホイール、新しいフロントとリアのスカート、LED補助ヘッドライトなどが含まれている。
そもそも、なぜこのような車を作ったのだろうか?
彼自身、5人の子供がいて、単純にスペースが必要なためだと、同社の創業者であるジョン ヘネシーは説明する。
普通のミニバンでは当然足らない。
ちなみに、2012年にも同様のプロジェクトがあった。
当時、フォードF-150ラプターをヘネシーはSUVに変身させたのだ。
ジョン ヘネシー自身、今でもこの1台を所有、愛用している。

2012年にヘネシー社がピックアップトラックをSUVに改造したのは、当時のフォードF-150ラプターだった。その価格は30万ユーロ(約4,000万円)の壁を軽々と突破していたのだった。

話を「マンモス1000 SUV」に戻そう。
それでも欲しい方はお早めに。
ヘネシー社によれば、「マンモス1000 SUV」は、20台しか生産されないそうだ。
もちろん、お値段はお高めだ。
価格は約31万6,000ユーロ(約4,170万円)で、この上に税金と欧州までの配送料が上乗せされる。
ただし、一応3年間の保証がついている。
ところで、SUV「マンモス1000」は、それでもまだ、最も荒唐無稽なプロジェクトではない。
その「最も荒唐無稽なプロジェクト」という栄誉は、間違いなく、1200馬力を超える6輪の「マンモス6×6」にあるからだ。
以下、「マンモス6×6」の記事をご参照。

※アメリカだからこそ実現 1200馬力超+6輪モンスターピックアップトラック誕生

さすがに元ピックアップトラックに1,000馬力超というのは無茶も無茶、友人がこういうことをしようとしたら、羽交い絞めして、阻止するような行為である。
まあ加速一発の車には違いなく、おそらくハンドリングはどんなものかなど考えたくもないし、雨の日には乗ることはおろか、近づきたくもない。そういうことを考慮してか、最高速度は「たった」200キロ以下に設定されているらしいが、1,000馬力超ですからねぇ、やっぱり速い、を超えて危険な領域の車には違いないだろう。
リアのスペースを拡充して、3列シートで7人乗りにしてあるらしいが、私なら絶対に誰かの運転する、この1,000馬力超の車には乗りたくない。7人乗れるとしても、定員はドライバーのみにしておいた方がよいと思う。
こんなクルマを20台(も)作って、価格は4,000万円以上というのだから、物好きもいるのね、という気持ちである。

Text: Moritz Doka
加筆: 大林晃平
Photo: Hennessey