フォードから900馬力以上のE-マスタング登場!

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フォード・マスタング・リチウム: プロトタイプとしてのeアスリート

ラスベガスで開催されたSEMAショー(2019年11月)で、フォードはマスタングの
EV仕様、リチウムをお披露目した。フォードの新型パワーモデルはエレクトリックモーターから強大な912psと1365Nmを発揮、6速ギアシフトを備え持つ。

このクルマは明らかに今までとは異なっている! それは、フォードとそのパートナーであるヴェバスト(Webasto)社がショーで紹介したマスタング・リチウムが900馬力以上の電動モーターを搭載しているからだけではない。フォードはついに待望の新型Mach-Eに実用性の高いE-Powerを搭載したマスタングを発表したのだ。

リチウムは、何よりも、その電気的特性より、ゲトラグ製6速マニュアルトランスミッション搭載していることによって際立っている。通常、電気自動車にはすべての走行状況で同じ量のトルクが発生するよう、MTなどは装着されない。MTによって、すべての速度で十分な弾力性が提供され、理論的にはドライバーはスイッチを切り替えることなく加速できることになる。

驚異的な912psと1355Nm!

まず、マスタング リチウムは912psと1355Nmというパワーにおいて、他の多くのクラシックマッスルカーより大きく抜きんでたプロトタイプだ。ドライバーはセンターコンソール上に備わったタッチスクリーンを介して、バレット、スポーツ、トラック、そしてビーストの4種類のドライビングモードが選択できるようになっている。バッテリーは、現在の一般的なEVに搭載しているものより軽いうえに約2倍の電圧を有する、ヴェバスト社製800Vシステムだ。熱の放出量も通常のバッテリーより少ない。ちなみにこのバッテリーはポルシェ タイカンにも採用されている。加速やトップスピード、生産化の予定などは現時点で明らかにされていない。

テスラと同じようにタッチスクリーンはセンターコンソールに配置されている。

ボンネットとウィンドー

しかし実際のところ、Eマスタングは生産モデルに近いプロトタイプだ。最も目立つ変更点は、カーボンスポイラーと、エンジンを見ることができる小さな窓のあるエンジンフードだ。さらに、リチウムはベースモデルより約2.5インチ(約6.35cm)低く、重量が最適化された20インチ鍛造ホイール上に据えられている。インテリアに目を向けると、10.4インチ(約26.4cm)タッチスクリーンに加えて、多くのか所に採用されている鮮明なブラックとブルーの色が印象的だ。レカロ製のレザーシートが装着されている。フォードは2022年までに約115億ドルを電気自動車の生産に投入したいと考えており、リチウムは今後のトップモデルの方向性を示唆するものだ。

リチウムは生産型マスタングに近いかたちをしている。

Text: Julian Rabe