ステランティス ランチア デルタHFインテグラーレ エヴォルツィオーネ用のスペアパーツを供給

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ランチア デルタ HF インテグラーレ用のパーツはモパーで買える。

ステランティスは、ランチア デルタHFインテグラーレ エヴォルツィオーネの新しいパーツを製作供給する。ボンネットやフェンダーなどが新たに追加されている。スペアパーツの価格はこんな感じだ!

今でもマニアやコレクターの間で、高い人気を誇る「ランチア デルタHFインテグラーレ」だが、グループの親会社である、ステランティス(Stellantis)社がモパー(Moper)社と共同で、2019年から、ラリークラシックの、「HFインテグラーレ」と「エヴォモデル」のボディパーツを新たに製造し供給しているのはご存じだろうか。
これまでは、フロントバンパーとリアバンパーのみが販売されており、価格はそれぞれ1,547ユーロ(約20万円)と1,369ユーロ(約18万円)だった。
現時点では、215馬力までの、「エヴォ(Evo)」にも、追加のボディパーツが用意されている。

防錆性能を向上させたシートメタルパーツ

「エヴォルツィオーネ」用に新たに用意されたパーツは、ボンネット(1,623ユーロ=約21万円)、フロントフェンダー(片側936ユーロ=約12万円)、リアフェンダー(片側811ユーロ=約10万円)、リアドアの外皮(722ユーロ=約9万円)などだ。
製作は、デルタHFインテグラーレを製作した当時と同じ方法で行われている。
金型はもちろん、プラスチックも同じものを使用しているので、オリジナリティは抜群に高い。
とはいえ、これらの部品はかなり高価だが、板金部品の場合は、少なくとも防錆性能が向上している。
このパーツは、正規販売店で販売されているほか、オンラインでも注文できる。
ヘリテージパーツでは、ランチアのほかにも、アバルト、フィアット、「147GTA」などのアルファロメオのパーツも取り扱っている。

ボンネット € 1,623.73
フロントバンパー € 1,639.96

旧いクルマ、特にこの頃のヨーロッパ(特にイタリアとフランス)の自動車にとって、一番の問題点はメンテナンスであることは言うまでもない。特に補修パーツ(交換パーツ)の入手困難な状況は、アマゾン・ヤフオク全盛の今でも、やはり困難なことには変わりない。なにしろパーツそのものがないのだから、検索を繰り返したところで、「見つかりませんでした」で終わってしまう可能性が高い。
以前に「ランチア デルタ インテグラーレ」に乗っていた知人は、「ドアのハンドルがプラスチックで折れやすいんすけど、この部分のパーツは本当に見つからないんですよ」と、嘆いていたことを思い出す。
そういう意味では、今回のスペアパーツ供給開始は朗報とも言えるし、これで脱カーボンニュートラルの時代まで、持ち続けることが可能になったともいえる。価格は本文にも記されているように、決して安くはない。しかし、手に入るということだけでも大いなる進化だし、これからもこういう補修パーツを供給することで、内燃機関の自動車を修理・再生しながら乗り続けるというビジネスも、今後ますますニーズが高まるのではないだろうか。EVだ、充電器だ、と騒ぐ前に、まだまだやることが沢山あると思う。

Text: Katharina Berndt, Moritz Doka
加筆: 大林晃平
Photo: FCA Germany AG