現行ポルシェ マカン、最後のトップモデル初テスト!
2020年3月5日
新型ポルシェ マカン ターボ: テスト、パワーユニット、価格
440馬力のツインターボV6は、マカン最後のガソリン燃焼モデルだ。
次世代からはすべて電動式となる。
ポルシェ マカン ターボをスタートさせた時、複雑な感情を抱いた。いや、それは決してこのビッグでストロングなSUVを否定的に見ているからではない。むしろそれはこれが現行マカンの最後のモデルだという感傷的な感情から来ている。これは現行マカンの最終バージョンだ。ポルシェがマカンを最大限に活用できるように、6つのシリンダーとターボを組み合わせて440馬力を発揮、人々が思わず仰ぎ見るような音を響かせる。
マカン ターボは現行モデル最後のバージョンとなる。
次世代はすでに電気駆動式に切り替えられており、PPE(プレミアム プラットフォーム エレクトリック)は、そのベースをアウディと共同で開発中だ。念のため繰り返しておけば、現行マカンは先代アウディQ5をベースに開発された車である。そして今、大きな変化が起きようとしている。ポルシェは奥の奥まで深くまで入り込み、クワトロ(Quattro)システムまでチェックした。そしてそれは十分ではない、と彼らは言う(少なくとも密室で)。代わりに、マルチプレートクラッチに取り付けられた7速ポルシェデュアルクラッチギアボックスをベースにしたポルシェ全輪駆動システムを採用。そこから、550Nmのトルクの大部分は後輪に行き、よりスポーティなドライビングを可能にしている。
440馬力のツインターボV6は、マカン最後のガソリン燃焼モデルだ。次世代からはすべて電動式となる。
アスリート性能を備えたSUV
実際、マカンは市場で最高のSUVの1つだと言えよう。短いボディ、それにもかかわらず、すっきりしたスペースのインテリアを備えたSUVは、2トン弱の重量を有する。 しかし最初の数メートルで、技術的な努力と価値はあるものだということを実感する。 マカンはケイマン以上の重さはないように感じるからだ。シートのポジションこそ高いものの、後部座席のことを簡単に忘れて、あたかもスポーツカーを操っているかのようだ。パワーによるオーバーステアを含めて。 そして、これ以上のものは考えられない正確なステアリング。
しかし、実社会ではそんなことがいつも重要である必要はない。SUVは洗練された快適さと、あらゆる状況でさりげなく必要とされるトルクを供給する、素晴らしき日常のパートナーだ。ディスアドバンテージ(欠点)? 燃費の悪さ? 燃料消費量は日常生活で使用した場合6から7km/ℓl多い? それとも多すぎる? 複雑な感情だ。
マカン ターボは、さらなるペースアップと洗練された快適さを取得した。
結論:
「燃費や性能など、現代社会にはそぐわないかもしれないが、マカン ターボはスポーティだし、間違いなく勝者であり、市場で最高の1台だ。SUVだが、典型的なポルシェだ。その代償として高価で、常に燃料を欲する。」
テストスコア:2+
ポルシェ マカン ターボ テクニカルスペック:•エンジン:V6ツインターボ •排気量:2894cc •最高出力:5700rpm@440ps •最大トルク:550Nm@1800 rpm •駆動システム:4輪駆動 •トランスミッション:7速デュアルクラッチ •長さ/幅/高さ:4684/1926/1624mm •乾燥重量:1945kg •トランク容量:488~1503リットル •0〜100km/h加速4.3秒、0~200 km/h加速16.9秒(スポーツクロノパッケージ) •最高時速:270 km/h •燃費:11.4ℓ/100km •CO2排出量270g/km •価格 :91,922ユーロ(日本では1219万円)より
Text: Stefan Voswinkel
Photos: Auto Bild