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初テスト ポルシェ タイカン クロスツーリスモ その詳細と評価 テクニカルデータ付き

2021年6月1日

電動オフローダー。ポルシェ タイカン クロスツーリスモの耐久テスト。

全輪駆動とグランドクリアランスの追加設定により、ポルシェ タイカン クロスツーリスモは、単なる素敵なステーションワゴン以上の存在になりたいと考えている。我々はオフロードテストを行った。以下にレポートする。

ゆっくりと、少しずつ、「タイカン」は石だらけの道を這い上がって行く。
そんな場所ではいたるところに鋭い石があり、高貴な20インチホイールにダメージを与えかねない。
スポーツカーで採石場に乗り込むなんて、ポルシェの連中は頭がおかしいのか?
そうかもしれない。
しかし、何よりも彼らは新しい「クロスツーリスモ」の資質を知っている。
このステーションワゴンは、単に実用的なだけではない。
グランドクリアランスを30mm延長し、全輪駆動と「グラベルモード」を搭載したこの車は、「ディフェンダー」のドライバーが電気自動車の代わりに乗るには不十分かもしれないが、同じように驚くべき才能を持っている。
そして速い。

クロスツーリスモはオフロードでも驚くほどの性能を発揮する

25分ほどかけて慎重にアプローチした後、勢いよく泥の中を走り抜けていく。
素晴らしく退廃的だ。
その他の点でも、シューティングブレークは禁欲主義者向けではない。
セダン同様、476馬力という優れた出力を発揮する。
ステーションワゴンは、常に全輪駆動、エアサスペンション、93.4kWhの大容量パフォーマンスバッテリーを搭載している。
これにより、0から100km/hを5.1秒で駆け抜けることができる。
4ドアモデルと比較した場合の重量増加は、わずか30kgだ。
しかし、空力性能の高低差は、大きな影響を与える。
セダンの空気抵抗係数が0.22であるのに対し、ステーションワゴンの空気抵抗係数は0.26だ。
これでもトップレベルだが、航続距離ではその差が顕著になるはずだ。
ポルシェは、「タイカン クロスツーリスモ」の航続距離を、走行モードに応じて389~456kmとしている。
通常の「タイカン」と同様に、「クロスツーリスモ」は道路にボルトで固定されているかのようだ。
フロアアッセンブリーに配置された強力なバッテリーパックは重心を下げ、ステアリング、シャシー、そして電動モーターのレスポンスは、やはり別次元のものだ。

慎重にアプローチした後、タイカン クロスツーリスモは泥の中を猛烈に走り出す。

豊かなロードホールディングがもたらす新たなスピード体験

「タイカン クロスツーリスモ」の豊かな接地性と静粛性は、従来のクルマとはまったく新しいスピード体験をもたらしてくれる。
「タイカン」を運転する際には、スピードメーターとにらめっこして、走ることが常に必要となろう。
新機能としては、ルーフが高くなったことで、リアのヘッドルームが47mm拡大し、背の高い大人でもゆったりと座れるようになった。
また、可変式のトランクは、ベンチを倒した状態で最大1,212リットルもの容量を確保している。
しかしそのスペースはすべての休暇旅行には十分だが、友人が引っ越しの役に立つほどではない。

ちなみに、バケーションの行き先は、ホテルや別荘であることが望ましいとされている。
現実的な検討を行ったにもかかわらず、ポルシェはキャラバン用のトレーラーカップリングを取り付けようとはしなかったからだ。
その代わりに、自転車ラックとオフロードパッケージが追加料金で用意されている。

新しいスピード感: クロスツーリスモは、滑らかな乗り心地、非常に機敏な動き、そしてかなりの静粛性を備えている。

「タイカン」の価格よりももちろん高価になっていることは言うまでもない。
タイカン4クロスツーリスモの93,653ユーロ(約1,255万円)というベース価格では到底足らないしいくつかのオプション費用を追加すればあっという間に12万ユーロ(約1,600万円)に達してしまう。
それでも、まだ余裕があるという人なら、187,764ユーロで4S、ターボ、ターボSを選ぶこともできる。
我々はそのことは置いておいて、子供のような喜びながら、次から次へと、上り坂をホイホイと登っていく。
もちろん、こんなチャンスは、そうそう簡単には訪れないからだ。

テクニカルデータ: ポルシェ タイカン クロスツーリスモ
● パワーユニット: 電動モーター×2基 ● バッテリーサイズ: 93.4kWh ● 最高出力: 280kW(380PS)、350kW(476PS)=オーバーブーストパワー ● 最大トルク: 500Nm ● 駆動方式: 全輪駆動、フロント=インプット、リア=2速 ● 全長×全幅×全高: 4974×1967×1409mm ● 乾燥重量: 約2245kg ● トランク容量: 446~1212リットル ● 0-100km/h加速: 5.1秒 ● 最高速度: 220km/h ● 航続距離: 389~456km ● 価格: 約93,653ユーロ(約1,255万円)より

結論:
クロスツーリスモが本当にヒットするかどうかは、まだわからない。
いずれにしても、このe-コンビは、優れたドライビングプレジャーと十分な実用性を兼ね備えている。
しかし、高価格ということには変わりない。
AUTO BILDテストスコア: 2+

Text: Malte Büttner
Photo: Porsche AG