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【未来予想図】BMWのM5 電動モデルiM5はこうなる スケッチとともに紹介

2021年5月16日

これは最初の電動M5になるかもしれない

次期M5には、初めて電動バージョンが登場する可能性があるのだ。内燃機関の音はないが、1,000馬力前後の出力を持つ。我々のスケッチは、テスラのライバルがどんなものになるかを示している。

遅かれ早かれ、我々は野太い内燃機関エンジンを搭載した車に別れを告げることになることは既成事実だ。
もちろん、スポーツカーやパワーセダンにはまだ未来があるはずだ。
その解決策のひとつとして、当然、電動化が考えられる。
メルセデスAMGは、「GT 73」と新型「C 63」でその道を示す。
「BMW M5」の次世代モデルも、電動モーターのサポートを避けて通ることはできないだろう。
その際には、V8ハイブリッドに加えて、けた外れのパフォーマンスデータを持つオールエレクトリックの「M5」を提供することも可能だ。
我々のイラストは、その電動「M5」である「iM5」がどのようなものかを示している。

BMW iXのクローズドキドニーグリル

この「M5」のイラストは、5シリーズの次の世代である「G60」のスケッチに基づいている。
巨大なキドニーグリルと極端に細いデイタイムドライビングLEDで、すでに非常に険しい印象を受ける。
それらは「iM5」にも採用され、ヘッドライトは通常の5シリーズのようにさらに下方に配置され、装飾的なブラケットで縁取られている。
「iM5」の冷却空気の必要量は、当然ながら大幅に減少するはずだ。
そこで、電気自動車「iX」のようなクローズドな「グリル」を採用している。
駆動系の冷却は、下にある細いエアインテークが担当し、サイドの開口部はブレーキの強化や、一層の空力的な役割を果たしているという。
このイラストでは、Mパッケージを装着した「i4」や「iX」にも同様の形状で採用されている、光沢のあるブラックのスタイリングエレメントを使用している。

1,000馬力を超える出力にもかかわらず、テスラモデルSよりも弱い

現時点では、次期「M5」のパワートレインについては推測の域を超えないものの、この電気自動車の「M5」の可能性は極めて高いといえる。
BMWはすでに、現行モデルのボディの下に隠された対応するドライブユニットをテストしているからである。
その試作車では、リアアクスルに2つ、フロントアクスルに1つの電気モーターを搭載し、700馬力という十分な出力を発揮している。
「CLAR WE」アーキテクチャーをベースにした量産車では、それぞれの電動モーターが約250kWを出力し、全輪駆動車の総出力は750kW(1020馬力)になるはずで、航続距離は約700km、0-100km/h加速は3秒以下という数値が現実的だ。
この数字は、この世のものとは思えないものの、ライバルのテスラはすでにさらにその上の性能を持つ「モデルSプレイドプラス」を発表している。
一方で、BMWは次期「M5」でも、内燃機関を(まだ)死なせそうにはないことも確かである。
次期「X8 M」に搭載される750馬力前後のプラグインハイブリッドを備えたバリエーションは、4リッターV8を搭載すると予想されるからだ。
しかし、どちらのバージョンも、生産開始までもう少し待たなければならない。
次期5シリーズの発売は早くても2023年、Mの派生モデルの発売はおそらく2024年となるだろう。

結論:
BMWはおそらく、次期「M5」にもドライブモットーである「パワーオブチョイス(Power of Choice)」を用意するだろう。
現時点では電気自動車の「iM5」の開発はまだ確定していない。
しかし、BMWがメルセデスの「EQE AMG」に対抗したモデルを用意することは必須といえる。

まだ正式ではないものの、いずれはEVの世界でもBMWとメルセデスベンツは好敵手であり続けるし、決して走りの世界や楽しさも失うことはないだろう。
そして完全EVになるまでの間、つまりこれからの数年間は様々なパワーユニットを持つモデルが毎年発表されるはずである。
その中にはもちろんハイブリッドシステムの高性能車も、プラグインハイブリッドのクルマも、純粋な内燃機関のモデルもすべて存在する時代が予想される。期間は短いかもしれないが、その時間は楽しく、選択範囲の極めて大きな(最後の)時代になるだろう。
まだまだ自動車は面白い。そしてその可能性も楽しさも、決して悲観的なものではないと信じていいと思う。

Text: Moritz Doka
加筆: 大林晃平
Sketch: AUTO BILD