新型Sクラスにチューンナップモデル登場 ブラバス製メルセデスSクラス
2021年5月5日
![](https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2021/05/Brabus-Mercedes-S-Klasse-W-V-223-474x316-e12322c1729e91ae.jpg)
老舗メルセデスベンツチューナー、ブラバスが新型メルセデスSクラス(W223)をチューニング。S 500やS 400 dのモアパワー化に加え、ローダウン、ホイール、ボディキットなどが用意されている。新着情報。
メルセデスの新型Sクラスが発売されてまだ間もないが、ブラバスは最初のチューニングパーツを発表した。まずは比較的穏やかなものからスタートする。最初は、「S 500」と「S 400 d」のパワーアップに加えて、ローダウン、ボディキット、ホイールなど、Sクラスのルックスに永続的なインパクトを与えるチューニングで構成されている。
![](https://autobild.jp/media/wp-content/uploads/2021/05/BRABUS-S-500-front-1024x666.jpg)
S 500の0-100km/h加速は4.7秒
いずれのパフォーマンスも、アドオンコントロールユニットによって向上している。「S 500」の場合、出力は435馬力から500馬力へ、トルクは520Nmから590Nmへとアップしている。点火と噴射のマップが調整され、ブースト圧も若干高められている。3リットルの6気筒エンジンは、0から100km/hまで4.7秒で到達する。一方で、従来通り、最高速度は250km/hに制限されている。「S 400 d」の場合は、370馬力の最高出力と750Nmの最大トルクが、それぞれに410馬力と800Nmに増加した。ブラバスは、ディーゼルエンジンモデルの0-100km/hスプリントタイムを5.2秒としており、ここでも最高速度は250km/hとなっている。他のエンジンオプションのパフォーマンスアップは、近日中に公表される予定だ。
![](https://i.auto-bild.de/ir_img/2/8/0/5/2/9/3/Brabus-Mercedes-S-Klasse-W-V-223-560x373-ce1fdb4ae22a2965.jpg)
21インチまでのホイール
フロントにはオリジナルデザインのLEDデイタイムランニングライトと、ダウンフォースを増大させるフロントスプリッターを装着する。リアには、スカートインサートと新しいテールパイプトリムが用意されている。また、カーボン製のスポイラーリップも近日発売予定だ。ホイールは、19インチから21インチまでのデザインから選ぶことができるようになっている。最上位モデルは、写真の車両に装着されているように、表面にポリッシュ仕上げを施した「モノブロックプラチナムエディション(Monoblock Platinum Edition)」だ。21インチのタイヤ幅はフロントが265mm、リアが305mmだ。また、エアサスペンションのロワリングモジュールにより、走行モードに応じて最大25mmのドラフトを実現している。全体として、ブラバスの「Sクラス」は、特に黒と黒の組み合わせで、かなりの威厳を持ったモデルに見える。
![](https://www.brabus.com/_Resources/Persistent/7/6/8/9/7689ea4735edd02ba2e8cfe829bf0a86be9f0f04/M12-222-217-1-PE-1387x780.jpg?bust=7689ea47)
ボディキット全体で7,000ユーロ(約92万円)
インテリアに関しては、いかようにも選択、変更できるようになっている。まず、シンプルなイルミネーション付きのドアシルトリムから始まる。しかし、特別なキルティングなどを施したフルレザートリムも用意されている。ブラバスは、新型「Sクラス」専用の「シグネチャーカーボン」と呼ばれる新しいカーボントリムも提供している。価格は、エンジンチューニングが、「S 400 d」の場合は2,725ユーロ(約36万円)、「S 500」は2844ユーロ(約37万円)となっている。エグゾーストトリムを含むコンプリートボディキットの場合は、7,223ユーロ(約95万円)となるが、パーツ単体での販売も行っている。すべてのパーツには、3年または10万キロの保証が付いている。ベースとなる最も安い「Sクラス」、ショートバージョンの「400 d」は、現在、最低でも107,814ユーロ(約1,423万円)からとなっている。
![](https://www.brabus.com/_Resources/Persistent/8/e/1/4/8e14999afb7da9d430b991f555cece6548651b3a/223-425-00%20%282%29-1387x780.jpg?bust=8e14999a)
![](https://i.auto-bild.de/ir_img/2/8/0/5/2/9/3/Brabus-Mercedes-S-Klasse-W-V-223-560x373-ad27a1411c1fe39b.jpg)
ブラバスが新しい「メルセデスベンツSクラス」に施したチューニングは、今まで通りに(パリパリのチューニングというよりも)余裕を持ったパワーの追加と、エアロパーツの追加、そしてインテリアデザインに手をくわえ、ホイールを変えて、赤いエンジンヘッドをつける、そんないつものチューニングである。とはいっても電子デバイスとギミック満載の「Sクラス」をチューニングするということが、どれだけ大変なのか(ちょっといじっただけでもエラーやバグが出る可能性があるはずだから)、ブラバスのエンジニアたちには同情するほかない。そして今後EVになった時に、ブラバスはどんなチューニングを施すのだろう? さすがにバッテリーやモーターをチューニングすることは難しいだろうし、きっとエンジニアたちにとってもEV化の波が頭の痛い問題であろうことは、想像がつくのである。
Text: Moritz Doka
加筆: 大林晃平
Photo: BRABUS GMBH
![](https://www13.a8.net/0.gif?a8mat=3HBVS5+28DJG2+4CUE+60OXD)