あまりにも露骨 VWビートルのそっくりさん 中国に現れる ショートニュース

2010
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VWビートルのデザインを 中国が盗んだ!

中国は大胆にも我々のビートルをコピーしたe-carコンセプトモデルを発表した。上海モーターショーでe-carブランドであるOraは、4ドアのVWビートルのスタイルのコンセプトモデルを展示している。これは中国人による図々しいデザイン盗用の最初のケースではない!

中国の自動車メーカーである長城汽車は、上海モーターショー(2021年4月21日~28日)において、「VWビートル」を強く想起させる電気自動車ブランド「Ora」のコンセプトモデルを公開した。
インターネット上で公開されている画像を見ると、内外装ともに、ドイツの象徴的な車である「ビートル」を強く連想させるデザイン要素が見られる。

「ビートル」のコピーとオリジナルとの最も顕著な外観上の違いは?
Oraバージョンでは、ドアが2枚ではなく4枚になっていることと、クラシックな丸型のフロントヘッドライトには、現代的なLEDの照明技術が採用されていることだ。
たくさんのクローム(またはクロームルック)がレトロな外観を支えている。
コックピットも初代「ビートル」を彷彿とさせるもので、特にステアリングホイールのデザインが強い印象を与えている。
さらに、ダッシュボードの中央にタッチスクリーンが設置されていることが明らかになっている。
技術的には、長城汽車が開発したMEエレクトリックプラットフォームをベースにしたモデルになる可能性がある。
この技術基盤を用いたOraの最初のモデルであるコンパクトカー「R1」は、33kWhのバッテリーを搭載して310kmの航続距離を達成することが期待されている。

Oraの最初のコンセプトモデルは、「VWビートル」を彷彿とさせるものだ。
今回展示されているコンセプトモデルは、2020年に発売される「Ora study Good Cat」をさらに発展させたものと思われ、そのフロントはすでに「VWビートル」を強くイメージさせるものとなっている。
電動モーターの出力は105kW(143馬力)、最大航続距離は約500kmとされている。
また、「ビートル」のクローンである新型車の名前には、「猫」という言葉が含まれることが予想されている。
中国には、欧米のモデルを中心に世界中のモデルをコピーする長い伝統がある。
フォルクスワーゲングループもその影響を受けている。
とりわけ、「ポルシェ マカン」に酷似したモデル「ゾティエSR9」が発売されたときは、大きなショックと影響を受けた。

こりゃあまあ……誰が見ても「フォルクスワーゲン ビートル」ですよねぇ。しかも妙にバランスが崩れ、深海魚みたいになっちゃった表情と、キレのない鈍い光沢のメッキバンパー、レトロなのかどうなのか全く怪しいツートンカラーなど、正直言ってあり得ない、というか、まだこういうものが許されるんだなぁ、というのが正直なところだ。
そういう日本だって、ちょっと前までは大メーカーが堂々とミニみたいなのとか作っていたし、日本海側にある自動車メーカー(といっていいのかどうか、若干ひっかかるが)はまだまだ「こういうのに近い」パクリ製品を作り続けている。だから日本人として、この車を批判するということにも、ちょっとしたひっかかりを感じることも事実ではある。
まあこの「フォルクスワーゲン ビートル」風EVが大量に売れるかというと、そんなことはたぶんないとは思うが、それでもすっきりとした気持ちにはなれない。そしてこういうデザインだけではなく、ありとあらゆるコピー商品が氾濫していることを考えると、やはり心中複雑なのである。

Text: Hauke Schrieber
加筆: 大林晃平
Photo: autobild.de