【新着情報】 オペルからもレストモッドEV登場 オペル マンタGSeエレクトロMOD 詳報
2021年4月29日
オペルのレストモッドが登場! それがマンタGSeエレクトロMODだ。電動エンジンを搭載し、フルデジタルの「フロントグリル」を装備したオペル マンタのレストモッドEVモデルのオペル モッカ e-マンタGSeは、オペルが、1970年式のマンタをベースに、電気駆動とLEDヘッドライトを搭載したモッカ-eのレストモッドモデルだ。フルデジタルの「グリル」も見どころだ。
レストモッドとは、一言で表現するなら、新しい技術をクラシックなシートメタルで包んだものだ。
好むと好まざるとにかかわらず、レストモッドは今や大人気、ヒット中だ。
本ウェブサイトでもレポートしたように、「ポルシェ911」から「ボルボP1800」、「アルファロメオ ジュリアGT」、「ルノー4&5」、「レンジローバー」まで、多種多彩なラインナップとなっている。
そして今、オペルもまた「オペル マンタA」と「モッカ-e」の電気パワートレインを結婚させた。
その結果、この「オペル マンタGSeエレクトロMOD」が誕生したのだった。
今回、オペルはこの電動マンタに関する新しい情報を公開した。
「GSe」は、ネオングリーンの「マンタA」に、マットブラックのボンネットを組み合わせたモデルで、フロントスポイラーを装着することで、さらにスポーティな外観となっている。
フロントには、「Opel-Vizor」と呼ばれる新しいブランドフェイスにブラックバーをあしらい、印象的なLEDヘッドライトを採用するなど、「モッカ」や「クロスランド」と酷似している。
しかし、この2つの「SUV」とは異なり、「GSe-Vizor」は単なる黒い面ではなく、完全にデジタル化されている。
YouTubeで公開されているオペルのビデオにあるように、アニメーションやグラフィック、あるいはスクロールするテキストメッセージを表示することができ、その結果、周囲とのコミュニケーションをとることができるようになっている。
インテリアの写真はまだない。
しかし、クラシックな計器類の代わりにデジタルコクピットが採用される予定だ。
マンタGT/Eより31馬力多いパワー
それ以上、オペルはこのプロジェクトについて明らかにしていない。
確かなのは、「GTe」が電気モーターによって動力を与えられるということだけだ。
しかし、リュッセルスハイムに本拠を置くメーカーには、このモデルが1つしかないため、推測は簡単だ。
「モッカ-e」と「コルサ-e」では、電動モーターは100kW(136馬力)を生成する。
これは、当時のトップモデル「マンタGT/E」の105馬力を大幅に上回っている。
しかし電動「マンタ」は、「モッカ-e」の1.6トンの乾燥重量と9秒の0-100 km/hスプリントタイムを下回るはずだ。
つまり性能本位のモデルではないのである。
電気自動車のマンタが道路認可を取得
「マンタGSeエレクトロMOD」は、2021年5月19日に完全にお披露目される。
残念なことに、あるいは幸運なことに、この「オペル マンタGSeエレクトロMOD」は、はワンオフ(一点もの)となる。
我々にとっては、このレストモッドモデルの「マンタ」を運転できるようになるまで、あきらめずに、楽しみに待っていたい。
流行しているレストモッド、今回はオペルである。オペルというと日本では地味なメーカーというイメージが強いが、実際にはレースにもラリーにも出ているメーカーで、スポーティな車もたくさんその歴史上に存在している。今回の「マンタ」もそんな一台で、この車を懐かしく感じる人も多いだろう。
そんなイメージリーダー的な「マンタ」をEVでレストモッドしたのが今回のクルマだが、ワンオフであり製品化する予定はないらしい。なかなかスタイリッシュだし、昔っぽいデザインでもあるのだが、やはりその生産に至るまでにはまだまだ大きなハードルがたくさんあるのだろう。もちろん価格も問題で、この「マンタ」があまりに高価だったらそれほどの数は望めないだろうし、非常に限られたものとなってしまう。
そう考えれば、ワンオフとしてイメージアップに貢献するくらいの存在のほうがいいのかもしれない。純粋にスタイルだけを見てみれば、なかなか格好いいのだから、そういう広告塔であるならば、なかなかの存在といえよう。
Text: Moritz Doka
加筆: 大林晃平
Photo: Opel Automobile GmbH