フィアット、ルノー、3馬力のベンツ IAAトランスポーテーション2026で見つけた小さな商用車3台 小さなボディに、意外なほどの積載力
2026年9月26日
ドイツ・ハノーバーで開催されたIAAトランスポーテーション2026。会場は大型バンがめじろ押しだったが、小さな車体で大きな実用性を発揮するクルマもある。AUTO BILDが3台を紹介する。
商用車と聞けば、大型バンやトラックを思い浮かべるだろう。だが、ドイツ・ハノーファーで開催されたIAAトランスポーテーション2026には、コンパクトながら十分な荷室を備えたモデルも展示されている。そのうちの3台を見ていこう。
フィアット トリスにドア付きキャビンが登場
巨大なトレーラートラックや大型バンが展示ホールを占めるなか、「フィアット トリス カーゴボックス(Fiat Tris Cargo Box)」は異色の存在に見える。全長わずか3.27mの電動三輪運搬車だ。
新たに加わったのは、ドアを備えた密閉式の運転席。従来の開放型に比べ、雨風を大幅にしのぎやすくなった。通常のステアリングホイールではなく、スクーターを思わせるハンドルバーを採用している。コンパクトな車体ながら、密閉式の荷箱は最大2.6立方メートルの容量を持ち、最大積載量は300kgに達する。

Photo: Marie Milius / AUTO BILD
出力7.7馬力の電気モーターで走り、最高速度は45km/h。WLTP基準の航続距離は最大90kmだ。
トゥインゴが小さな運搬車に
商用車がひと目で商用車らしく見える必要はない。ルノーは「トゥインゴ E-Tech(Twingo E-Tech)」のカーゴ仕様で、それを示している。この小さな電気自動車では後席を取り払い、隔壁で仕切った荷室を設けた。
荷室容量はトノカバーまでで480L。4人乗りの標準仕様より120L大きい。カバーを外せば797Lの荷物を積める。

Photo: Maurus Elias Moritz / AUTO BILD
一方、駆動系に変更はない。電気モーターの出力は82馬力、バッテリー容量は27.5kWh。WLTP基準の航続距離は最大270kmとなる。
フランスでは、トゥインゴ E-Tech カーゴの注文受付が2026年末までに始まる予定だ。ドイツにも導入されるかは、まだ決まっていない。
現役で走る世界最古の運搬車
会場で最も古い車両は、メルセデスのブースにある。同社はIAAトランスポーテーションで商用車130年の歴史を紹介している。その始まりに位置するのが「Benz Combinations-Lieferungswagen(ベンツ・コンビネーション・リーフェルングスヴァーゲン)」だ。展示車両は1899年製で、今も走行できる。

Photo: Maurus Elias Moritz / AUTO BILD
この小さな運搬車のエンジンは「力強い」3馬力。最高速度は20km/hで、運転手に加えて250kgの荷物を載せられる。当時は家具の配達に使われていた。

Photo: Maurus Elias Moritz / AUTO BILD
興味深いのは前照灯だ。車体の外側に取り付けた小箱にろうそくを入れ、明かりとしていた。メルセデスはこの展示を通じて、現代の車両用ライトにつながる初期の姿も見せている。
Text:Maurus Elias Moritz、Marie Milius

