新型「VW ID.3 GTI」を初チェック GTX改め、史上最強のGTIへ!
2026年9月22日
GTXではなくGTIへ。もっともスポーティな「ID.3」は326馬力を発揮し、赤いアクセントと最大601kmの航続距離を備える。AUTO BILDがひと足早く実車をチェックした!
ようやくその名称に慣れてきたところだったが、フェイスリフトを機に、もっともスポーティな「ID.3」はGTXではなくGTIを名乗ることになった。
とはいえ、この展開はそれほど意外ではない。小型モデル「ID. Polo」のスポーツバージョンも、すでにGTIの称号を冠しているからだ。そして今度は、その兄貴分にもGTIが登場する。
デザイン:GTXが去り、GTIがやってきた
このクルマは「ID.3 Neo」をベースとしており、当然ながら同モデルに施された変更も受け継いでいる。
たとえば、新デザインのマトリクスLEDヘッドライトだ。GTIでは左右のヘッドライトが伝統的な赤いストライプで結ばれている。ヘッドライトの下には縦型LEDライトが配置されるが、これはID.3の最上位スポーツモデルだけに与えられる装備である。
さらに、小型のフロントスプリッター、GTIロゴ、そしてもちろんバンパーのハニカムグリルも備わる。その左右には赤いアクセントがあしらわれ、モータースポーツの牽引フックをイメージさせるデザインとなっている。
その“オマージュ”はホイールにも及ぶ。20インチホイールの名称は「ヴェルターゼー」。かつて開催されていた大規模なGTIミーティングに敬意を表したものだ。タイヤは225サイズが標準で、オプションとして235サイズも選択できる。
ボディカラーについても、フォルクスワーゲンは自らのルーツに立ち返った。スポーツモデルを象徴する「トルネードレッド」が、今回のフェイスリフトで設定される。加えて、新しいグレー系カラーも用意される。
シートには抽象化されたチェック柄
続いてインテリアを見てみよう。シート表皮は伝統的なタータンチェック「スーパークラーク」をモチーフとしているものの、残念ながらその柄は大幅に抽象化され、大きなチェック模様へと簡略化されている。
スポーツシートは標準装備され、ヘッドレストにはGTIロゴが堂々とあしらわれる。

ID.3のフェイスリフトでは、コックピットに懐かしの物理スイッチも復活した。そしてGTI専用の特別装備が、ステアリングホイール中央部の下に設けられた大きな発光式GTIボタンである。
このボタンを押すと、アンビエントライトが赤へと切り替わり、10.25インチへと大型化されたデジタルコックピットにはGTI専用表示が現れる。同時にパワートレインとサスペンションの設定もより鋭くなり、ローンチコントロール機能も使用可能となる。
もっとも、スタジオ内で行われた今回の初チェックでは、その効果を実際に試すことはできない。そこで、引き続き室内を観察してみる。
カラーリングはGTIらしく赤と黒でまとめられ、ダッシュボードには赤いラインが横一文字に走る。全体的に、実に巧みにスポーティな雰囲気が演出されている。

326馬力を誇る史上最強のGTI
ここで、もっとも重要な情報であるパワーについて見ていこう。
フォルクスワーゲンによれば、このID.3 GTIは「史上最強のGTI」である。最高出力は326馬力、最大トルクは545Nm。これは先代に当たる「ID.3 GTX Performance」とまったく同じ性能値であり、要するに名称が変わっただけともいえる。
ただし、0-100km/h加速は5.6秒と、GTX Performanceよりわずかに速くなる予定だ。最高速度は従来どおり200km/hに制限される。
エネルギーを供給するのは容量79kWhのバッテリーで、航続距離は最大601kmとなる見込みだ。ただし、この数値はまだ正式な認証を受けていない。
最大充電出力は183kW。バッテリー残量10%から80%までの充電には、30分弱を要するという。

ID.3 GTIの価格は約925万円か
ID.3 GTIが公道を走り始めるまでには、もう少し待つ必要がある。コンパクト電動スポーツモデルの発売は、2027年初頭を予定している。
正式な価格はまだ明らかにされていないものの、おおよその目安は示されている。価格は5万ユーロ前後、日本円に換算すると約925万円となる見込みだ。
結論:
GTXがGTIへと変わる。しかし残念ながら、そこに大きな驚きはない。デザイン上のアイデアの多くは、すでに「ID. Polo GTI」で目にしたものだからだ。したがって最大のニュースは、伝統ある「GTI」の3文字が復活したことに尽きる。
Text:Katharina Berndt
Photo:Volkswagen AG

