【新車情報】セダン? ステーションワゴン? それともSUV? クロスオーバーな新型シトロエンC5 X登場

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4年の時を経て、シトロエンC5に再び後継モデルが登場。

シトロエンC5 X。シトロエンはC5を復活させるが、それはクロスオーバーとしての復活である。そんなシトロエンの新しいフラッグシップモデルの特徴をレポートする。

➤ サイズ
➤ 外観
➤ インテリア
➤ 装備
➤ エンジン

新しい「シトロエンC5 X」の幕開けだ。
先代のフラッグシップモデル「C5」の終焉から4年、フランスのメーカーは新世代のモデルを発表した。
シトロエンは、「C5」をセダン、ステーションワゴン、SUVをミックスしたようなことを言っているが、実際には非常に大きなクロスオーバーである可能性が高い。

「シトロエンCX5 X」は、ミッドサイズでありながら、アッパークラスの快適性を実現しているという。
早ければ2021年夏に発売される可能性があり、価格は約4万ユーロ(約528万円)からとなる。

サイズ: シトロエンC5 Xの全長は5メートル弱

シトロエンは、「C5 X」を新たなフラッグシップとしているが、サイズ的にはアッパーミドルレンジにとどまっている。
それでも、ゆったりとしたホイールベースのおかげで、リアのスペースは文句なしだという。

一目でわかるC5の数値:
● 全長: 4.81m
● 全幅: 1.87m
● 全高: 1.49m
● ホイールベース: 2.79m
● トランク容量: 545~1640リットル

デザイン: シトロエン、クロスオーバー「C5 X」で異彩を放つ

シトロエンは、「ステランティス グループ」の中でも、デザインに関しては、少しずつ大幅な軌道修正をすることで知られているが、偶然にも、「C5 X」には特別なボディ形状が与えられている。
この大型クロスオーバーの外観は、2016年に発表されたコンセプト、「CXperience」をベースにしている。
フロントでは、幅の狭いLEDライトがデイタイムランニングライトの一部を構成し、LEDヘッドライトは独自のビームで少し下に位置し、デイタイムランニングライトを下方に延長している。
サイドでは、特にリアホイールアーチが筋肉質的に表現されている。

特異なのは、新型C5 Xのリアウィンドウ下に、目立つ形状のスポイラーがあることだ。

さらにサイドシルの上には、ドアに押し込まれた折り目が目立つ。
ここにも「C5 X」のシルエットがはっきりと表れている。
ルーフはわずかに後方に傾斜している一方で、後方のショルダーラインは少し上がっている。
リアには、シトロエンは、2つのスポイラーと、Y字型のグラフィックが施されたLEDテールライトを与えている。

インテリア: リアに余裕のある空間と快適なシートを持つ新型シトロエンC5 X

インテリアはシンプルで整然とした佇まい。C5 Xではインフォテイメントが新しくなった。

「C5 X」のインテリアは、メタルやウッドなどの高品質な素材が自慢だという。
シトロエンは、12インチのタッチスクリーンを備えた新しいインフォテイメントに加えて、ヘッドアップディスプレイにも注力している。
「C5」は、Apple CarplayとAndroid Autoをワイヤレスで再生する。
それでも何かを接続する必要がある場合は、4つのUSB-Cポートが用意されている。

また、「アドバンスドコンフォート」シートも新しくなった。
これは、特殊なフォーム構造を持ち、マットレスのような状態のものだ。
これは、快適なだけでなく、長時間の移動にも適したシートにすることを目的としている。
大きなガラス面とパノラミックガラスルーフは、室内に豊かな光をもたらす。
また、フロントとリアの窓には遮音ガラスを採用し、騒音を低減している。
ロングホイールベースを採用したことで、後部座席の快適性も向上している。

装備: シトロエンC5 X用アクティブダンパー

カメラやレーダーなどの各種センサーにより、「シトロエンC5 X」はレベル2の半自律型アシストシステムを実現している。
必要に応じて車線をトレースし、先行車と十分な距離を保つことができるが、ドライバーは手を常にステアリングホイールに置いておく必要がある。
快適性を重視する「C5 X」には、シトロエンブランド初の「アドバンスドコンフォート」と呼ばれるアクティブサスペンションが搭載されている。
このシステムでは、すでにおなじみの油圧式ダンパーストッパーに加え、さまざまなドライビングモードが用意されている。
また、ハイドロニューマチックシステムの後継としての、アダプティブコントロールを搭載している。

クロスオーバーは、セダン、ステーションワゴン、SUVを組み合わせたものとなる。

エンジン: シトロエンC5 Xはプラグインハイブリッドでスタート

シトロエンの新しいトップモデルには、2種類のガソリンエンジンとプラグインハイブリッドの3つの仕様が用意される。
古典的な内燃機関についてはまだ情報がないが、プラグインハイブリッドヴァリアントのパワートレインは「プジョー508」や「DS 9」で採用されている旧知のものだ。

C5 Xは、プジョー508やDS 9に搭載されているプラグインハイブリッドパワートレインを採用している。

ガソリンエンジンと電動モーターの相互作用により、225馬力のシステム出力を発揮し、電気自動車としての航続距離は約50kmとなる。
これもまた、「プジョー508」や「DS 9」で、すでにおなじみの数値といえる。

「C5 X」というネーミングで、やはり気になるのはXという部分であろう。実際にはそれほどSUV然としたクルマではなく、かなりワゴンというかクーペ的なデザインを持っていることが特徴といえる。
意外だったのは内装にウッドパネルが使用されていることと、ディーゼルエンジンがなくなったことだ。ディーゼルエンジンがなくなったことはある程度想定内ではあったが、なんとなく寂しさを感じることは隠せない。また、あえてこの時期にシトロエンがなぜウッドパネルを使用したかは推測の域を出ないが、この車がラグジュアリーであるということと、「DS」との差異を明確にしたかったからなのではないだろうか。
ないものねだりで、どうにもならないこととはいえ、かつての「C5」のようにハイドロニューマティックが搭載されていたら、SUVとしてもシトロエンとしてもより一層明確なポジショニングのクルマになったのに、と思う私はもう古いのだろうか。それでも少し考えを改めて、今回搭載されたアクティブサスペンションが、ハイドロニューマティックを彷彿させつつそれ以上の快適さを持っているということに期待をつなげたいとも思う。ぜひその乗り味がどのようなものなのか、試せる日を心待ちにしていよう。

Text: Andreas Huber
加筆: 大林晃平
Photo: Citroën S.A.