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【ニューテクノロジー】BMWとクレムソン大学が共同で開発した「ディープ オレンジ17」は充電スタンドにほとんど立ち寄る必要がない電気自動車だ!

2026年9月4日

BMWとアメリカのクレムソン大学が共同開発したコンセプトカー「Deep Orange 17」。この車は「負の消費」を実現すると言われている。消費するエネルギーよりも多くのエネルギーを生み出す車を開発した。一体どうやってそれが可能なのか?

充電スタンドにほとんど立ち寄る必要のない電気自動車?サウスカロライナ州のクレムソン大学(Clemson University)の学生たちは、BMWと共同で、日常の使用において消費するエネルギーよりも多くのエネルギーを生み出すとされるソーラー電気自動車を開発した。通常、電気自動車の理屈は単純だ。走れば電力を消費する。しかし「ディープ オレンジ17(Deep Orange 17)」では、それがまさに逆になるという。

「ルミネッタ」と名付けられたこのユニークな電動クーペは、クレムソン大学の学生たちがBMWと共同で開発したものだ。消費するよりも多くの電力を生み出すという目標を達成するため、車体には太陽光発電セルがびっしりと埋め込まれている。

1,700枚以上の太陽電池が外板全体に配置されており、走行中に電力を発電するだけでなく、特に車が停車している間にも発電を行う。開発者たちはまさにこの点に大きな可能性を見出した。何しろ、乗用車は1日のかなりの時間を駐車場で過ごしているからだ。

20キロメートル走行し、さらに50キロメートル分の電力を発電

この仕組みがどの程度機能するかを、開発チームは4つの地域(米国のグリーンビル、フランクフルト、マドリード、ムンバイ)における日射量を基に検証した。その際、毎日約20キロメートルを移動する通勤者を想定した。平均的に、「ディープ オレンジ17」は、この移動距離を賄うだけでなく、さらに約50キロメートル分の航続距離に相当する電力を生成するのに十分な太陽エネルギーを収集できるとされているのだ。

デザインは非常に角張っていて平面的な印象だが、特に目を引くのは後輪のトレッド幅が非常に狭い点だ。

こうした条件下であれば、この車のエネルギー収支は実際にプラスになる。つまり、短距離走行し、十分な日照が得られるのであれば、理論上は電力網からの充電を一切必要としないことになる。しかし、ここには小さな落とし穴がある。その計算結果は、走行距離、場所、天候、日照量に大きく左右されるからだ。したがって、「ディープ オレンジ17」は、無制限の無料走行距離を実現する電気自動車にはならない。

この太陽光発電技術は、ドイツのフラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所(ISE)と共同で開発された。重要な点は、車の特定の部分が日陰になっていても、太陽電池パネルがエネルギーを供給し続けるように設計されていることだ。

重量はわずか550キログラム

しかし、この異例のエネルギー収支を達成するには、太陽電池だけでは不十分だ。開発チームは、何よりもまず消費電力を大幅に削減する必要があった。その結果、重量がわずか約550キログラムの電気自動車が誕生した。比較のために言えば、現在の多くの電気自動車は、重量が2トンをはるかに超えている。

ホイールはクローズドタイプで、フロントにはC字型のライトが装備されている。

「ディープ オレンジ17」の乗員室はスチール製で、アルミニウム、カーボン製部品、3Dプリントされた金属製接合部が組み合わされている。さらに開発チームは、回生ブレーキ、インテリジェントなトルク配分、そして電気駆動システムの可能な限り効率的な制御に注力している。

その独創的な形状にも技術的な背景がある。意外にもモデルとなったのはトビウオで、その角張った外観にもかかわらず、体は空力特性に優れている。これにより、室内空間を過度に制限することなく、クーペの空気抵抗を低減することが可能になる。

量産版の計画はない

しかし、極めて燃費の良いソーラー充電BMWの登場を期待している人は、残念ながら失望することになるだろう。「ディープ オレンジ17」は、計画中の量産モデルの前兆ではないからだ。この車両は、クレムソン大学の「ディープ オレンジ」プログラムの一環として開発されたものである。同大学では、学生たちが自動車業界のパートナーと協力して、走行可能な完成プロトタイプを開発している。BMWはこのプロジェクトにおいて課題を設定し、開発を支援した。

特殊な保護層が、繊細なセルを環境の影響から守っている。同時に、この保護層がプロトタイプの目を引くオレンジ色の外観を生み出している。

とはいえ、個々のアイデアの中には、将来的に量産車に採用される可能性も十分にある。特に、徹底した軽量化、一体型太陽光発電、高効率な駆動システムの組み合わせは、電気自動車のエネルギー消費量を理論上どこまで削減できるかを如実に示している。このプロトタイプを用いた研究は、クレムソン大学で引き続き行われる予定だ。また、2027年初頭には、ラスベガスで開催される「CES(Consumer Electronics Show=毎年1月にラスベガスで開催される世界最大級のテクノロジー見本市)」、への出展も計画されている。

Text: Sebastian Friemel
Photo: Clemson University / BMW Group