【新着情報】クールでアーティスティックな動画付き BMW式デジタルワールド 新型iDriveの全て!
2021年3月28日
ニューBMW iDrive。BMWはオペレーティングシステム(OS 8.0)と新型iDriveを採用、ボイスコントロールへとますます進化する。そしてそのシステムは、これまでのBMWとは異なる。すべての情報をお届け。
➤ 曲面ディスプレイとボイスコントロール
➤ クライメートコントロール
➤ 見た目(ビジュアル)
➤ 5G
➤ プロバイダーは第三者機関
➤ 変更点
➤ 結論
新生BMWの「iDrive」は、将来的にはボイスコントロールを中心とした、より直感的で、簡素化されたものになる予定だ。
オペレーティングシステムの導入から20年を経て、ミュンヘンに本拠を置くメーカーは、その操作ロジックを根本的に変えようとしている。
焦点は、純粋な車両操作からインタラクション(相互作用)へのシフトだ。
この新しいシステムの基礎は、現行のBMWモデルに搭載されている「BMWオペレーティングシステム7.0」によってすでに築かれているものの、新しいバージョン「オペレーティングシステム8.0(OS 8.0)」は、これまでのアプローチを見直し、BMW iXに初めて搭載され、その後、BMW i4にも搭載されることになっている。
新型iDriveの特徴である曲面ディスプレイ
新型「iDrive」は、湾曲した大型ディスプレイ、「iDrive」コントローラー、ボイスコントロールの3つの要素で構成されている。
「iDrive」コントローラーは、ボタンの数がほぼ半分になったこともあり、タッチ操作とともに今後のBMWの中心的な役割を担うことになる。
新しいインフォテイメントでは、「インテリジェントパーソナルアシスタント」が、状況に応じた回答を提供すると同時に、車両のインタラクティブなマニュアルとしての役割を果たすようになっている。
このアシスタントは、中央のスクリーン上で球体を動かすことで視覚化されている。
BMWは、機能の範囲がシステムの現状とどの程度異なるかをまだ明らかにしていない。
したがって、実用的なテストをしてみなければ、どういうものなのかはまだ判断できないだろう。
BMW、クライメートコントロールをディスプレイに移動
そして、クライメートコントロールは、14.9インチのセントラルディスプレイ上でのみ行われる。
BMWは、近年の評価データに基づき、新しい「iDrive」で温度や空気の流れなどを自動的に制御するオートマチッククライメートコントロールシステムを採用した。
これにより、乗員は希望する温度を選択するだけで、あとはシステムが自動的に制御するようになっている。
BMWのiDriveの新しい外観
さらにBMWはシステム全体の外観を根本的に見直した。
カラーリングは落ち着いた色を採用し、異なる視点から見ても共通の美しさを追求している。
印象的な形状とクロスディスプレイのアニメーションが、ここでは基調となっている。
12.3インチのインストルメントクラスターとセンターモニターでは、3つの異なるビュー(Personal、Sport、Efficient)を選択でき、それぞれが異なる情報に焦点を当てられている。
また、スピードメーターユニットにもそれぞれのビューが用意されていて、モードに応じて、車両の最大10個のコントロールレバーが変更される。
従来のクラシックなドライビングモードに代わる新しい「マイモード」では、ステアリング特性やダンパーの設定などのパラメーターに加えて、アンビエントライトやEV用にチューニングされたエンジンサウンドなども変更することができるようになっている。
BMW、将来的には5Gに依存
約250万台の既存車両は、「BMWオペレーティングシステム」によってネットワーク化されていて、それらの車両はすべてデータをクラウドに配信しており、すべてのBMWユーザーがその恩恵を受けている。
ネットワーク化された車両というコンセプトは基本的に新しいものではないが、ミュンヘンを拠点とするメーカーは、次世代型「iDrive」で、データ交換に初めて5Gモバイル通信規格を使用する。
これは、BMWが次の10年に向けて準備していることを意味し、BMWのサーバーとの超高速データ同期(シンクロナイゼーション)を可能にする。
車内に設置された5台の強力なコンピューターにより、本当に必要な情報だけが交換され、データの大部分は車内で直接処理される。
1ギガバイトのサイズの無線アップデートは、わずか20分で処理されることになっており、他の競合他社を寄せ付けない。
ただし、すでにBMWを所有している人は、新しいシステムにアップデートすることはできないだろうが、希望すれば外観を変更することくらいは可能になるのではないだろうかと推測される。
外部メーカー製アプリへのアクセスを許可
他の多くのメーカーとは異なり、BMWの新システムは外部メーカーのアプリとの統合に依存している。
「Apple CarPlay」と「Android Auto」は、将来的にBMWとの統合が進み、スマートフォンのコンテンツと「BMW iDrive」の表示を簡単に切り替えられるようになると予想されている。
さらに多くの統合が予定されており、中国では、アリババとテンセントとの統合に取り組んでいる。
これは、BMWの顧客とってどのような意味を持つのだろうか?
「iDrive」は以前のバージョンよりもはるかに洗練されたデザインになっている。
「オペレーティングシステム8.0」では、より直感的な操作が可能になり、将来的には音声入力にも頼ることになるだろう。
しかし、BMWファンには、クラシックな「iDrive」コントローラーがある。
登場から20年経った今でも、回転式の押しボタン(ロータリープッシュボタン)はBMWのモデルには欠かせない存在となっている。
BMWは、新しいインフォテイメントによって、将来的には顧客とクルマを感情的に結びつけ、独自の体験の世界を作りたいと考えている。
これらはすべて、乗員のための自律走行機能に備えるためのもので、遅かれ早かれ、車の運転は後部座席からおこなわれることになり、車内では主にリラックスした時間を過ごせるようになる。
残念ながら、このシステムは当初、拡張現実(AR)機能や、ジェスチャーによるコンテンツ選択機能は書けている。
今後、このような機能が追加されるかどうかはまだ分からない。
結論:
BMWは、おなじみの操作コンセプトを現代に導入する。
一見したところ、そのシステムは、予想よりも保守的にシステムを改訂している。
慣れ親しんだ操作系はそのままに、操作のフォーカス(焦点)をシフトさせている。
しかし、ボイスコントロールシステムが日常的な使用の中でどれだけ学習するかは、来るテストでのみ明らかになるだろう。
しかし、BMWがメルセデスとはまったく異なるアプローチをとっていることは間違いない。
現在、クルマのOS(オペレーティングシステム)で、これほどくつろげる空間的なラウンジらしさを提供しているものはない。
Text: Andreas Huber
Photo: BMW Group