スペシャルテスト ニュル24時間優勝BMWとスパ24時間優勝ポルシェをテストドライブ その凄さは?

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夢のようなテストだ。伝説の24時間レースと伝統の24時間レースに勝ったBMWとポルシェのスペシャルテスト。そのパフォーマンスの凄さをレポートする。

「24時間スパ フランコルシャン」と「24時間ニュルブルクリンク」。
これらは「ル マン24時間」と並んで耐久レースの王様だ。
今回、我々はポルシェとBMWのGT3優勝マシンを特別にテストさせてもらった。
テストに臨み、我々はロウ レーシングのチームボス、ハンス=ペーター ナウンドルフから、「今日は、ラップタイムが目的ではない」と警告された。
なぜなら、我々がビルスター ベルグの過酷なレースコースでテストさせてもらった2台のレースカーは、ただのクルマではなく、貴重な耐久レースの王者だったからだ。

ロウ レーシング(Rowe Racing)は、「BMW M6 GT3(V型8気筒ツインターボ、約530馬力)」を駆って、2020年にニュルブルクリンクサーキット北コース「ノルトシュライフェ」で開催された伝説の24時間レースで勝利を収めた。
そのわずか28日後には、ベルギーの「スパ フランコルシャンサーキット」で開催された伝統の24時間レースでも「ポルシェ911 GT3 R(6気筒ボクサー、約530馬力)」を駆って優勝している。
まさに勝利の遺伝子を持った2台だ!

ポルシェとBMWのGT3の優勝マシンをテスト。

というわけで、まずはポルシェの狭いシートに乗り込む。
スタートボタンを押すと、6気筒ボクサーの息吹が湧き出る。
自然吸気エンジンが文字通り唸る。
ピットレーンを出て、コースインすると同時にフルスロットル。
リアマウントエンジンのポテンシャルをフルに発揮することができる。
「ポルシェ911 GT3 R」は、まるでレールの上を走っているかのような走りをする。
ABSやトラクションコントロールなどの運転支援システムのおかげで、ポルシェはアマチュアドライバーでも比較的簡単にコントロールすることができるようになっている。
そのような電子デバイスを持つために、コーナー手前では、ホイールがロックすることなく、ブレーキペダルを思いっきり踏み込むことができる。
コーナーでのパワーオーバーステアも、トラクションコントロールのおかげでなんら問題ない。

ポルシェからBMWへスイッチ。
クラッチを踏み込んでV8ツインターボを始動すると、ボクサーエンジンに比べると、なんとなく退屈に感じる。
「BMW M6 GT3」は、ハイトラクションのポルシェに比べて、今ひとつ機敏さに欠けるものの、ちょっとしたミスにははるかに寛容だ。
BMWのライン選択を間違えるとトラックセクション全体に影響が及ぶのに対し、ポルシェはすぐに位置を変えられる。

現在、「GT3クラス」には、ポルシェ、BMWの他にも多くのメーカーが参戦し、ますます盛り上がり、活況を呈しつつある。
今年は、強力なリアウィングを備えたスポーツカーが「DTM」シリーズでも使用されることになる。
それぞれの車両には長所と短所があるため、異なる車両コンセプトを「性能のバランス」の助けを借りて共通の性能レベルに持ってくる。

本当に速く走りたいのであれば、トラクションコントロールなどのサポート機能を最小限にして、極力、自身で操作するよう努めるべきだ。

ポルシェは、リアに搭載されたエンジンのおかげで、特にワインディングロードではトップパフォーマンスを発揮する。
対照的にBMWは、トランスアクスルのコンセプトと最適な重量配分により、タイヤの摩耗を抑えながら耐久レースでも高い評価を得ている。
そしてこの2台はどちらも長距離レースの王様だ。

Text: Sönke Brederlow
Photo: ROWE

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