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新車情報 新型プジョー308発表 初のプラグインハイブリッドモデル登場 全ての情報

2021年3月21日

第3世代のプジョー308デビュー そのモデルラインナップ、価格、市場デビュー時期を含む詳細をレポート

プジョーが新型308を発表した。新しい「i-Cockpit)」システム、ハイブリッドドライブ、シックなルックスで、VWゴルフを直撃する。我々はすでにシートにも座ってみた。新車レポート!

https://youtu.be/sXk8m-8dU54

➤ 市場ローンチ時期/価格
➤ サイズ/外観
➤ インフォテイメント/i-トグル(i-toggles)
➤ インテリア
➤ エンジン

2021年秋に市場投入

7年ぶりに、プジョーは新しい308を市場に投入した。
「P51」という社内呼称をもつ3代目「308」は、先代とは異なるアプローチで多くのことを実現している。
そのことは、ボディのデザインを一新したことからも明らかだ。
加えて、次期「オペル アストラL」のベースにもなる新しい「EMP2」プラットフォームにより、2種類のプラグインハイブリッド車が初めて提供される。
コックピットはほぼ完全にデジタル化され、新たな夜明けを象徴するかのように、新型「308」は新しいブランドロゴを冠した最初のプジョーとなる。
フランスのゴルフ対抗車は、2021年9月末に発売される予定で、その際には、SWステーションワゴンバージョンも用意される。
価格は約23,000ユーロ(約300万円)からとなる見込みだ。

新型308は、リアから見ても目を惹く存在だ。エキゾーストパイプのデザインは好みの問題だが・・・。

サイズとプロポーションの変化

外観上、新型「308」は明らかに個性が増している。
ボンネットが長くなり、キャビンはさらに後方に移動した。
牙のあるデイタイムランニングライトを備えたLEDヘッドライトが標準装備され、マトリクスライトはオプションとなる。
拡大されたグリルには、プジョーの新しいエンブレムが刻まれ、レーダーテクノロジーも隠されている。
また、フロントフェンダーにも新しいライオンのエンブレムを配置した。
リアには力強い形状のLEDライトを配置し、トランクリッドの凹型グリップを兼ねた黒いバーで結ばれている。
ナンバープレートはエプロンに移動し、2本のクロームトリムストリップがエキゾーストパイプを示している。
印象的なイメージカラー、「Vert Olivine(オリヴィーネグリーン)」は、追加料金なしで利用できるようになっている。

サイズ:
● 全長: 4.36m(+10cm)
● 全幅: 1.8m
● 全高: 1.43m(-2cm)
● ホイールベース: 2.68m(+5.5cm)

プジョーによれば、この車両の設計にあたっては、空力特性に特に注意を払ったとのことだ。
フロントグリルの後ろには、冷却空気の必要性に応じて開閉するルーバーが備わっている。
リアエプロンの横方向の折り返しは、ルーフスポイラーと空力的なユニットを形成し、一種のエアブレークとなっている。
また、アンダーボディのほぼ全体を覆うことで、Cd値をさらに向上させている。
これにより、CO2排出量は1kmあたり最大2g削減されているという。
ただし、プジョーはまだ具体的な数値を発表していない。

最近のプジョーの流れに沿ったダッシュボード。デジタルメーターが目を惹く。

ダブルスクリーンを採用した新しいインフォテイメント

「308」の室内には、プジョーの新世代「i-Cockpit」が採用されている。
小さな2本スポークのステアリングホイールと、その上の計器類という基本的な機能はおなじみのものだが、その他は大きく変わっている。
ダッシュボードのメーターはデジタルで、オプションで3Dにも対応している。
クライメートコントロールのボタンやボリュームコントロールもある。
しかし、おなじみの「キーボード」の代わりに、インフォテインメントスクリーンの下にセカンドスクリーンが設けられている。
そこには、ホームボタンと、プジョーが「i-Toggles(機能スイッチ)」と呼ぶ、自由に割り当て可能な5つのタッチサーフェスが備わっている。
ここでは、インフォテインメント機能に任意で様々な設定を施すことができる
例えば、助手席のクライメートゾーンを23.5度に設定したり、運転席のマッサージレベルを2に設定したりすることができる。
ユーザープロファイルは8つまで保存できるようになっている。

「i-Toggles」には、任意の数のショートカットを割り当てることができるようになっている。ベーシックバージョンでは、スクリーンの代わりにボタンが備わっている。

「i-Toggles」は大きいので、運転中にできるだけ気が散らないようにする必要がある。
少なくとも停車中は、かなり正確に行われる。
また、改良されたボイスコントロールを使用することもできる。
これは「ヘイ、プジョー(Hey Peugeot)」というトリガーの言葉で起動する。
また、新しいドライビングアシスタントシステムも備わっている。
注目すべきは、半自動の車線変更アシスタントシステムだ。
隣の車線に障害物がない場合、ターンシグナルレバーを押すと、「308」は自動的に車線変更を行うようにできている。

インテリアにより多くの収納コンパートメント

プレプロダクションカーでは、素材と仕上がりのクオリティがすでに非常に高くなっていることが見て取れる。
センタートンネルには、多数の収納スペース、カップホルダー、非接触型充電フィールドが装備されている。
リアには十分なスペースがあるものの、フロントシートが完全に上がっていないと、足が下に収まりにくくなる。
トランクには412~1323リットルの容量が在る。
また、ダブルロードフロアもある。
ただし、フォーカル(Focal)社のHi-Fiシステムやプラグインハイブリッド車を注文していない場合に限る。
その場合、サブウーファーとバッテリーはそれぞれそこに配置され、積載量は386リットルに縮小されてしまう。

プジョー308に初のプラグインハイブリッドモデル

当初、ドライブバリエーションは5種類で、前輪駆動が標準だ。
2種類の1.2リッター3気筒ガソリンエンジンは110馬力と130馬力を発生し、よりパワフルな方には8速オートマチックがオプションで用意されている。
1.5リッター4気筒ディーゼルは130馬力を発揮し、こちらもオートマチックがオプションで用意されている。
最も興味深いのは、2種類のプラグインハイブリッドモデルだ。
ここでは、4気筒ガソリンエンジンと電動モーターを組み合わせ、それぞれ180馬力と225馬力のシステム出力を発揮する。
どちらも、12.4kWhのバッテリーを満タンにした状態で、純粋な電気のみの力で55km程度の航続距離が可能だという。
オールエレクトリック(全電動)の「308」は、「PSE」モデル同様、開発が進められているようだ。
スポーツ「308」である「PSE」モデルには、全輪駆動のプラグインハイブリッドが搭載され、300馬力を大きく超える出力を発揮する。

ラインナップ:
● ガソリンエンジン、110馬力、マニュアルトランスミッション
● ガソリンエンジン、130馬力、マニュアル / オートマチックトランスミッション
● ディーゼルエンジン、130馬力、マニュアル / オートマチックトランスミッション
● プラグインハイブリッド、180馬力、オートマチックトランスミッション
● プラグインハイブリッド、225馬力、オートマチックトランスミッション

180馬力のプラグインハイブリッドは新開発。225馬力のバージョンは、すでに他のPSAモデルでおなじみだ。

2021年9月末の市場投入時には、5ドアモデルに加えて、再びSWと呼ばれるエステートも登場する。
現時点ではプジョーはまだ価格を発表していないが、我々の予想では、若干上昇し、新型「308」は23,000ユーロ(約300万円)前後から販売されると思われる。

結論:
外観はユニークで、競合他車よりも際立っている。
このコンパクトなプジョーの次なる課題は、日常的な使用でも力を発揮できることを、我々の厳しいテストで実証して見せることだ。

「プジョー308」は、SUV全盛の現在にはやや地味ではあるが真面目な実用車として長年ゴルフの好敵手だった。今回のフルモデルチェンジも今までの「308」のイメージを踏襲しつつ、イメージを他のプジョーのラインナップに合わせて少しアグレッシブに、そして未来的なものにした。
内容も大幅にアップデートし、ハイブリッドシステムを中心に据えたラインナップや、現在の標準を超えた電子デバイスなど、見るべき部分も多く、もはや地味な部分などどこにもないような攻め具合である。
プジョーらしいタフで実直な部分の中に、かなり大幅なアップデートを施した今度の「308」。このグリーンのイメージカラーも合わせて、かなり魅了的に思える。日本導入が大変楽しみな一台だ。

Text: Moritz Doka
加筆: 大林晃平
Photo: PSA Group