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【独占試乗】VWがトヨタ方式のフルハイブリッドを投入!年内にゴルフとT-Rocがハイブリッドシステムを搭載して登場

2026年6月20日

VW(フォルクスワーゲン)はマイルドハイブリッドとプラグインハイブリッドの間を埋めようとしている。2026年末までに、VWゴルフとT-Rocに新しい駆動技術が搭載される予定だ。AUTO BILDはそのプロトタイプに独占試乗する機会を得た!

VWはマイルドハイブリッドとプラグインハイブリッドの間のギャップを埋める。2026年末、VWゴルフとT-Rocに新開発のフルハイブリッド(HEV)が投入される予定だ。AUTO BILDは「国際ウィーン・モーターシンポジウム」において、ドイツメディアとして唯一、このプロトタイプに独占試乗する機会を得た。

ウィーンのホーフブルク宮殿を静かに後にするVW T-Roc。HEVは約55〜60km/hまで純粋なEV走行が可能だ。より大きな負荷がかかると、追加の電力を生み出すために内燃エンジンが始動する。その切り替わりは音やフィーリングの面でもほとんど気付かないほど自然だ。約1時間にわたる試乗の間、T-Rocは内燃エンジンと2基の電気モーターの協調制御を巧みにこなし、ギクシャクした挙動や反応の遅れは感じられなかった。

市街地の上り坂や高速道路での加速時など、より大きな出力が求められる場面では、エンジンルーム内の内燃エンジンの存在が聞こえてくる。しかし、その音量は決して不快でも過度でもない。VWは遮音対策とトランスミッション制御にかなりの労力を費やしたようだ。フルハイブリッドの中には音響面で違和感を残すモデルも少なくない。なお、T-Rocのセンターディスプレイでは、現在どこにエネルギーや電力が流れているかを表示することもできる。

技術的には、1.5リッター直列4気筒エンジンと2基の電気モーターが組み合わされている。発進時や低速走行時にはバッテリーが1基のモーターに電力を供給し、そのモーターが前輪を駆動する。小型バッテリーの残量が少なくなると、4気筒エンジンが始動し、もう1基のモーターを駆動。このモーターが発電機として機能し、バッテリーへ電力を供給する(シリーズ方式)。

新しいVWハイブリッドシステムは136psと170psを設定

フルパワーが必要な場合には、内燃エンジンと駆動用モーターの出力が同時に前輪へ伝達される(パラレル方式)。また減速時にはエネルギーを無駄にせず、モーターによる回生ブレーキで電力をバッテリーへ戻す。

システム最高出力は125kW(170ps)。パワートレーンは2種類が用意され、下位仕様は100kW(136ps)のシステム出力を発生する。最高速度はいずれも180km/hに制限されており、その理由は効率性にある。内燃エンジンも電子制御によって4,500rpmに制限される。より高回転まで回すことは可能だが、その分燃費が悪化するためだ。

VWハイブリッドのバッテリー性能

今回のウィーン試乗でドライバーを務めた人物は、このパワートレーンを熟知している。実は彼こそ、約1時間半前にホーフブルク宮殿で開催されたシンポジウムで、このシステムを自動車業界関係者へ紹介した本人だった。

ヨルグ テオバルト博士(Dr. Jörg Theobald)はVW開発部門の責任者のひとりである。彼はなぜプラグインハイブリッドよりもはるかに小さいバッテリーで十分なのかを説明してくれた。

後席下に搭載されるバッテリー容量は総容量でわずか1.64kWh。しかし実際に使用するのは0.64kWhのみだ。「かなり保守的な設定です」と彼は語る。より大きな容量を採用することも可能だったが、耐久性を優先して見送ったという。

「このバッテリーは車両寿命と同じだけ持つでしょう」とテオバルト博士は断言する。

ウィーンモーターシンポジウム2006の会場となったホーフブルク宮殿のステージで新しいVWハイブリッドシステムを紹介するヨルグ テオバルト博士。有名なスペイン乗馬学校の近くで、世界中のパワートレーン開発者たちが未来の駆動技術を発表した。

なぜここまでの開発を行うのか?「電動モビリティが中期的には主流になるとしても、多くの市場では従来と変わらない使い方を望む声があることをVWは確認しています」とテオバルト博士は説明する。そのためフルハイブリッドは有力な選択肢となる。

「運用コストの低減、EVのような走行フィール、そして充電インフラを必要としない手軽さが、この新システムのメリットです」

ちなみにVWにとって、これは初めてのフルハイブリッドではない。2010年から2015年にかけて、VWトゥアレグにもフルハイブリッド仕様が存在していた。

一方、この分野をリードしているのはトヨタだ。世界初の量産ハイブリッド車であるプリウスは1997年に登場した。トヨタは2025年に世界で約440万台のハイブリッド車を販売したと発表している。これはグループ全体販売台数のおよそ42%に相当する。

VW T-Rocに搭載されたHEVシステム。量産モデルではもちろん、より整然としたレイアウトになる予定だ。試乗車はまだプロトタイプ段階である。

VWが新開発したハイブリッドシステムは、2026年末までに市場へ投入される予定だ。まずはゴルフとT-Rocから導入され、リアには「Hybrid」のエンブレムが装着される。

VWによれば、この技術はMQB Evoプラットフォームを採用するすべてのモデルに展開可能であり、グループ内ブランドへの拡大も想定されている。VW商用車部門、セアト、シュコダ、クプラなどが候補だ。

長期的にはシュコダ オクタビアやコディアック、あるいはクプラ レオンやフォーメンターなども新システムの恩恵を受け、燃料コスト削減につながる可能性がある。ただし最終的な採用判断は各ブランドに委ねられており、現時点で正式に承認されているのはVWゴルフとT-Rocのみである。

新しいフルハイブリッドモデルを識別するポイントは、リアに装着される「Hybrid」のエンブレムだ。

では、現行の1.5 eTSIマイルドハイブリッドと比較して、どの程度の燃費向上が期待できるのだろうか。「認証試験がまだ進行中のため、現時点では燃費数値を公表できません」とテオバルト博士は説明する。

「しかし当然ながら、十分なメリットがなければここまでの開発は行いません」

価格についてもまだ未定だが、論理的にはフルハイブリッドの価格はマイルドハイブリッドとプラグインハイブリッドの中間に位置付けられる見込みだ。

Text: autobild.de
Photo: Raphael Schuderer