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フェラーリ 360 スパイダーが約570万円?ウソでしょ!はいウソです!スペイン警察が摘発した精巧すぎる偽フェラーリ事件

2026年6月20日

真っ赤なフェラーリが3万ユーロ(約570万円)以下で販売されている――。スポーツカー好きなら思わず飛びつきたくなる話だが、スペインではこの“破格のフェラーリ”が警察の疑いを招き、最終的に精巧な偽物だったことが判明した。

問題となったのは中古車販売サイトに掲載された一台の「フェラーリ360スパイダー」。ボディカラーはフェラーリの象徴ともいえる「ロッソレッド」で、一見したところ本物そのものだった。

しかし販売価格は3万ユーロ(約570万円)未満。市場価格を知る者にとっては、あまりにも不自然な金額だった。

現在、本物の「フェラーリ 360 スパイダー」はコンディションにもよるが、おおむね7万ユーロ(約1,300万円)から10万ユーロ(約1,850万円)以上で取引されている。そのためスペイン国家警察は、この車両に強い関心を示し調査を開始した。

驚くほど精巧なフェラーリのレプリカ

捜査の結果、警察はスペイン南東部のアリカンテ県にたどり着いた。そして5月初旬、公道を走行していた問題の車両を発見する。

スペイン国家警察は問題の車両を押収。所有者は工業所有権侵害の疑いで一時拘束された。

外観だけを見ると、この車両はまさにフェラーリ360スパイダーそのものだった。フェラーリのエンブレム、スクーデリア・フェラーリのロゴ、イタリア国旗をモチーフにした装飾、そして特徴的なボディラインまで忠実に再現されていた。しかし詳細な検査によって、その正体が明らかになる。

警察によると、この車両は本物のフェラーリ360スパイダーではなく、別メーカーの車両をベースに製作されたレプリカだった。ボディはFRP製で、他メーカーのシャシー上に架装されたものだったという。

さらに、このレプリカは正式な登録を受け、車検に相当する技術検査も通過していたとされる。それにもかかわらず警察が介入した理由は、フェラーリの商標や意匠権に関わる問題だった。

商標権侵害の疑いで車両を押収

フェラーリのエンブレムやロゴ、さらには保護されたデザイン要素を無断で使用していたことが、商標法違反に該当する可能性があるとして、警察は車両を押収した。

所有者の男性は知的財産権侵害の疑いで逮捕されたが、その後釈放されている。現在も捜査は継続中だ。

レプリカと偽物、その境界線とは

有名スポーツカーのレプリカは世界中で製作されており、その存在を巡る議論は長年続いている。外観をオリジナル車に似せるだけであれば問題にならないケースもあるが、メーカーのロゴやエンブレム、商標登録されたデザイン要素まで再現すると法的な問題が発生する可能性が高くなる。今回のケースでも、単なるレプリカではなく「フェラーリ」として販売・使用されていた点が問題視されたとみられる。

いずれにしても、本物のフェラーリ360スパイダーが3万ユーロ未満で購入できることは通常あり得ない。今回の事件は、「あまりにも条件が良すぎる話には裏がある」という古くからの格言を改めて証明する結果となった。

Text: autobild.de
Photo: Policía Nacional