新型ニッサン キャシュカイ すべてのアップデート情報と総合評価

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正式にデビューした新型ニッサン キャシュカイを徹底チェック。

ニッサン新型「キャシュカイ」はより角張ったハイエンドなモデルになった。ニッサンは、新しいブランドフェイス、デジタルコックピット、型破りなハイブリッドドライブを兼ね備えた新世代「キャシュカイ」を発売開始した。その全ての情報をお届けする。

➤ 市場ローンチ時期と価格(アップデート情報!)
➤ デザインとサイズ
➤ インテリア(アップデート情報!)
➤ 装備
➤ プレミア エディション(アップデート情報!)
➤ エンジン

価格はわずかに上昇するはずだ
ニッサンがヨーロッパ向けに新型「キャシュカイ」を発表した。
3代目となるこのコンパクトSUVは、2021年夏にディーラーに導入される予定だ。現在すでに注文可能となっているが、最初は設備の整った「プレミアエディション」のみで、価格は35,440ユーロ(約460万円)からとなっている。
我々はベースモデルの価格を約29,000ユーロ(約375万円)と、先代モデルに比べて若干アップすると予想されている。

フロントの主な変更点

ビジュアル的に、もちろん、ニッサンは「キャシュカイ」に新しいブランドの顔を与えている。
そしてそれは非常に角張った、目を惹くものとなっている。
特にフロントデザインは大きく変化している。
ラジエターグリルは大きくなり、典型的なV字型のクロームバーはスリムに見え、今ではダブルになり、ボンネットの端にあるリデザインされたデイタイムランニングライトに継続されている。
LEDライトシステムは標準で、最も高価なバージョンでは「マトリックスLED」が採用されている。
そしてフロントは、大きな台形のエアインテークとサイドの狭い縦スリットを備えた新しいエプロンによって完成している。
リアエンドは、先代モデルよりも全体的に丸みを帯びた印象を受ける。
しかし、ここで特に目立っているのは、新しいテールライトだ。
リアウィンドウの上には大型のルーフスポイラーが設置され、エプロンにはアルミルックの要素がより目立つようになった。

全体的に、エンジニアたちは前モデルと比較して、キャシュカイの重量を60kgも削減することに成功している。

次期型「キャシュカイ」は新しいプラットフォーム(CMF-C)をベースにしているが、プロポーションはあまり変わらない。
とはいえ、実際には少し大きくなり、全方向に数センチずつ伸びていて、得られたスペースは、室内のヘッドルームと2列目のレッグルームをより多く提供している。

● 全長: 4425mm(+35mm)
● 全幅: 1838mm(+32mm)
● 全高: 1635mm(+10mm)
● ホイールベース: 2666mm(+20mm)
● トランク容量: 504リットル(+74リットル)

車内は上質な印象を与えるSUV

ゲーム開発者との共同開発で、キャシュカイの警告音はすべて修正され、ヒステリックな音が少なくなった。

我々は、新型「キャシュカイ」のシートに実際に座り、その感触を試してみた。
室内は、多くのものが、より角張った新しいデザインになっている。
例えば、新しいドアオープナーや改良されたクライメートコントロールなどだ。
我々の写真の車両は、レザーシートやマッサージシートなど、特に装備が充実していた。
素材の良さに加えて、手触りも気持ちよく、例えば、ドライビングモード用のロータリーホイールは非常に良い感触だ。

インテリアの最大の革新は、12.3インチのデジタルコックピットで、上級グレードに標準装備されている。
また、10.8インチのヘッドアップディスプレーを搭載し、道路から目を離さなくてもいいようにできている。
「ジューク」同様、新型「キャシュカイ」のインフォテインメントディスプレーはダッシュボードに組み込まれておらず、代わりに上部に取り付けられている。
5インチから9インチに大型化し、解像度も向上している。
その背後にあるシステムは、常にインターネットに接続されているため、例えば3Dマップ、リアルタイムの交通情報、Googleストリートビュー、現在の燃料価格などの情報を随時提供してくれるようになっている。
新型「キャシュカイ」はまた、Andorid AutoとApple CarPlayの両方に対応していて、USB充電コンセントは、前席の間のコンソールに設置されている。
また、専用アプリも用意されており、車の機能にアクセスしたり、データを取得したりすることができる。
そして、音声アシスタントのGoogleアシスタントやAmazon Alexaを使えば簡単に計画した移動ルートをナビに送ることができるようにもなっている。

キャシュカイの後部座席には、十分なスペースがある。

リアドアは大きく85度の角度で開閉できるようになったので、乗り込むスペースにゆとりが生まれているし、実内空間も大人も後部座席にゆったりと座れるスペースが確保されている。
オプションのパノラミックルーフを装着すれば、もちろんその「広さ感」はさらに向上する。
トランクには再び「フレキシボード」が採用されていて、2つの要素が中間フロアを形成し、取り外して荷物を固定したり、ラゲッジコンパートメントを分割したりするために設定することができるようになっている。

より多くの機能を備えた「プロパイロット」アシスタンスシステム

「キャシュカイ」としては初めて、20インチのホイールがオプションで設定される他、11色のペイントカラーと、カラーコントラストのあるルーフとの5つの組み合わせが追加された新しいカラーパレットにより、よりカスタマイズ性が高まっている。
新世代には、改良されたアシスタンスシステム「プロパイロット」が装備されている。
車線逸脱警告機能付きのアダプティブクルーズコントロールは、ブレーキ操作がよりスムーズに、そして滑らかな操舵が可能になり、ナビゲーションデータを活用して、カーブや渋滞の手前で速度を落とすことができるようになっている。
「プロパイロット(ProPilot)」アシスタンスシステムは、下り坂での速度制限にも反応するとされている。
このシステムは、ブラインドスポット警告システムと連動しており、車線変更時に必要に応じてステアリング操作を行うことで、ドライバーの不注意を修正することができるようにもなっているし、旋回時にトラブルの恐れがある場合には、「キャシュカイ」を電子デバイスでコントロールするように仕付けられている。

発売時の特別仕様車

当初、「キャシュカイ」は装備の充実した「プレミアエディション」のみの設定となる。
これは、「Nコネクティカ」ヴァリアントをベースにしたものだ。
特別仕様車は、「マトリックスLED」や新型18インチホイールを装備し、デジタルコックピットやヘッドアップディスプレーが搭載されている。
また、スマートフォンは15ワットの誘導充電が可能で、1時間後には再びバッテリーが満タンになるという。
「プレミアエディション」には、電動サンバイザー付きパノラミックルーフ、フロントシートヒーター、ステアリングホイールヒーターのほか、フロントガラスヒーターも装備されている。
一層強化された「プロパイロット」アシスタンスシステムや、360度カメラも標準装備されている。

型破りなハイブリッドドライブ

新型「キャシュカイ」は、当初1.3リッターのマイルドハイブリッドガソリンエンジンを搭載し、140馬力と158馬力の2種類の出力を用意する。
どちらのバージョンでも、動力は標準装備のマニュアルトランスミッションを介してフロントアクスルに伝達されるようになっている。
158馬力のエンジンには、「CVT」トランスミッションも用意されている。
「キャシュカイ」には全輪駆動車も用意されるが、158馬力のエンジンとCVTオートマチックの組み合わせバージョンでのみ利用可能だ。

ハイブリッドとして、電動リーフ同様、アクセルだけで運転できるのがキャシュカイの特徴だ。

さらに市場投入から数か月後には、異例の駆動コンセプトが続々と登場する。
「e-Power」と呼ばれるパワートレーンでは、156馬力の1.5リッター内燃機関がバッテリーに給電する。
このエンジンは電力供給(給電)専用で、ホイールを直接駆動することはない。
駆動は190馬力の電気モーターによって行われる。
利点は充電に長時間を要しないところと、電動ドライブを楽しめるようになっている部分である。

結論:
新しい「キャシュカイ」は好感度が高い。
角張ったデザインがとても好もしく、新しいパワートレーンはエキサイティングだ。
そして車として全体的に上質感を備えている。
若干残念なのは、インテリアがエクステリアと同じような大胆さでデザインされていないことだ。

前回も記したが、今回の新しい「キャシュカイ」の一番の注目ポイントは、eーPower用に新たに設計されたエンジンである。可変圧縮比(可変排気量)という、驚くようなテクノロジーを持ち、いずれは熱効率50%という驚くほどの目標をもつこのエンジンは、久しぶりに「技術の日産」という言葉を思い出す内燃機関である。
この発電に特化するという目的があってからこそ生み出されたエンジンこそ、これからの日産の命運を左右するパワーユニットといってもよく、日本でもエクストレイルをはじめ、次期「セレナ」やほかの主要モデルにも搭載されるであろうことは間違いない。
世の中がすべていきなりEVになるわけではないし、今から10年以上かけて推移していくという状況の中で、今回のエンジンは大きな意味を持つパワーユニットなのである。

Text: Peter R. Fischer, Katharina Berndt and Moritz Doka
加筆: 大林晃平
Photo: autobild.de