【インタビュー】女性も男性と同じように速く走れる!ソフィア フローシュがフォーミュラEに新たなオペルで挑む
2026年5月22日
ソフィア フローシュにとって新たな章が始まる。ドイツ人ドライバーの彼女は、オペルとともにフォーミュラEへ参戦し、単なるテスト役以上の存在を目指している。
オペル(Opel)は、国際モータースポーツへの復帰を果たす最新のドイツメーカーとなる。2026/27シーズンからフォーミュラEへ参戦し、電動世界選手権へのデビューを飾る予定だ。そして、そのプロジェクトで重要な役割を担うのがソフィア フローシュ(Sophia Flörsch)である。
フローシュはテスト兼開発ドライバーとしてプロジェクトに参加。約800psを誇る電動マシンによる新世代「Gen4」時代への参入をサポートしていく。
AUTO BILDのインタビューで、フローシュは新たな役割、フォーミュラEでの目標、そして電動レースへの挑戦に対する自信について語った。
ソフィア フローシュ インタビュー
AUTO BILD:
オペルは2026/27シーズンからフォーミュラEへ参戦し、あなたは開発ドライバーとして加わります。この話はどのように進んだのでしょうか?
ソフィア フローシュ:
最初から非常に魅力的に感じていました。ドイツ人ドライバーとして、ドイツメーカーとともに世界選手権へ挑めるのですから。さらに、私の考えでは、フォーミュラEは現在もっともドライビングレベルの高いシリーズのひとつです。特にチームやメーカーとの組み合わせを考えるとそう思います。そしてタイミングも完璧でした。新しいGen4世代が始まるタイミングだったからです。このクルマは本当に素晴らしいです。
あなたはテスト兼開発ドライバーです。具体的にはどのような仕事を担うのでしょうか?
フローシュ:
まずはオペルのGen4参入準備です。シミュレーター作業を多く行い、テストデーにも参加します。最初はGen2やGen3の旧型マシンで、その後にGen4へ移行する予定です。特に楽しみにしているのは、新しい挑戦だからです。パフォーマンスを発揮し、自分を証明し、自分の能力を示すことが求められます。

将来的にはレギュラードライバーを目指しているのでしょうか?
フローシュ:
もちろんです。フォーミュラEは私にとって新しい領域であり、とくに複雑なエネルギーマネジメントは未知の部分があります。しかし最終的には、速く走らせることがすべてです。一歩ずつ取り組んでいきたいと思っています。目標は明確です。レギュラードライバーになること。パフォーマンスが良ければ、不可能なことはありません。
電動モビリティについて、ロードカーとモータースポーツの両面でどう考えていますか?
フローシュ:
オープンマインドでいることが重要だと思います。レーシングドライバーとして私にとって大切なのは、良いレースがあり、クルマを運転して楽しいことです。そしてフォーミュラEはまさにそれを提供しています。ロードカーでも、人それぞれ求めるものは違います。現在では本当に運転が楽しいスポーティなEVも数多く存在しています。フォーミュラEの進化も驚異的です。Gen1とGen4を比較すると、この10年で大きな飛躍を遂げています。モータースポーツは変化に適応しなければなりません。そしてフォーミュラEはその先頭を走っています。
新しいフォーミュラEマシンにはパワーステアリングが採用されます。これは女性にとって参戦しやすくなるのでしょうか?
フローシュ:
正直に言うと、私は少し違う考えです。女性も男性と同じようにトレーニングできますし、十分な筋力をつけることも可能です。私自身、F2をドライブしていましたが、非常に肉体的に厳しいカテゴリーでした。パワーステアリングはすべてのドライバーにとって運転を容易にし、安全性にも関わります。最終的に重要なのはパフォーマンスです。女性が十分に速ければ、チャンスを得るべきです。
「女性も男性と同じように速く走れる」
現在、モータースポーツ界では女性への門戸が広がっているのでしょうか?
フローシュ:
ある程度はそうですね。女性も男性と同じようにレーシングカーを走らせられる、ということを多くの人が理解し始めています。ただ同時に、このテーマがマーケティング目的で一面的に利用されるケースもあります。私は、まず第一にスポーツとしてのパフォーマンスが重視されるべきだと思っています。
女性が本当に継続的なチャンスを得るためには、何が必要でしょうか?
フローシュ:
ジュニアカテゴリーから始まります。ライセンス保持ドライバーの約97%が男性です。これは構造的な問題です。もし女性が世界選手権で成功し、若い女の子たちのロールモデルになれば、多くのことが変わるでしょう。
F1はこの問題への対応で遅れを取っているのでしょうか?
フローシュ:
私の見方では、現在行われていること――F1 Academyも含めて――は、マーケティング色が強すぎて、本当の意味で女性やスポーツの助けにはなっていないと思います。女性はチャンスを与えられたことに感謝する必要はありません。私たちは男性と同じ、普通のアスリートなのです。

フォーミュラEはF1のライバルになれるのか?
将来的にフォーミュラEはF1の真のライバルになれると思いますか?
フローシュ:
フォーミュラEは非常によく考えられたシリーズで、急速に進化しています。Gen4マシンは予選で800ps以上を発揮し、四輪駆動も採用されます。本当に印象的で、稲妻のように速いです。F1は別のアプローチを取っていますが、現在は技術的な課題にも直面しています。一部チームが支配的である一方、フォーミュラEではごく小さな差が勝敗を分け、本当のレースが展開されます。ファンにとって非常に魅力的だと思います。
フローシュ、誹謗中傷について語る「慣れてしまうもの」
男性中心のスポーツで注目を集める女性は、批判や個人攻撃にもさらされます。どう向き合っていますか?
フローシュ:
慣れてしまいますね。ルイス・ハミルトンにだって、全員がファンというわけではありません。誰もが私を好きになる必要はないんです。問題なのは、私の名前を利用して注目を集めたり、虚偽の話を広めたりする人たちです。
女性は男性以上の成果を求められているのでしょうか?
フローシュ:
ええ、そう思います。より多くを証明し、より激しく戦わなければなりません。でも、尊敬と正しいチームがあればうまくいきます。最終的に重要なのは、コース上で何を見せるかです。
オペル加入はあなたにとってどんな意味がありますか?
フローシュ:
非常に大きな意味があります。オペルは、とくにドイツにおいて豊かなモータースポーツの歴史を持っています。歴史的コレクションに並ぶマシンを見るのは、とても感情的な体験でした。その歴史の一部になれるのは特別なことです。私たちのスポーツに対する野心や、機会均等、人材育成への取り組みも完璧に一致しています。だからこそ、ここが自分にふさわしい場所だと感じています。
プライベートでもオペルに乗るのでしょうか?
フローシュ(笑):
近々グレーの「オペル モッカ GSE(Opel Mokka GSE)」が納車される予定です。すでにリュッセルスハイムで待機しています。試乗もしましたが、本当に楽しみにしています。
Text:Bianca Garloff
Photo:Opel

