【ニューモデル情報】新型ホンダHR-V(ヴェゼル)登場 シャープかつスリックになって帰ってきたHR-Vの詳細
2021年2月25日
フルモデルチェンジした新型ホンダHR-V その新しくなった点、価格などすべての情報
ホンダが新型HR-V(日本名=ヴェゼル)を発表した。次期型ホンダHR-Vは完全に新しいデザインを身にまとい、ビジュアル的には先代モデルとの共通点はまったくないに等しい。そしてヨーロッパではハイブリッドモデルとしてのみ提供される。新型HR-Vの情報をお届けする。
➤ 市場ローンチ時期と価格
➤ デザイン
➤ インテリア
➤ エンジン
HR-Vの価格はわずかに上昇する可能性が高い
ホンダが公開した新型「HR-V(ヴェゼル)」は、明らかに進化よりも革命に焦点を合わせている。
残念ながら、今回のワールドプレミアでは、写真が公開されただけで、サイズやトランク容量、性能データなどのハードに関する詳細はまだ公表されていない。
しかし、このSUVが2021年内に発売されることは明らかだ(日本では今春発売)。
ホンダは価格についてもまだコメントしていない。
しかし、我々は現行「HR-V」の21,990ユーロ(約282万円)から、わずかに値上がりすると想定している。
完全に新しいデザイン
SUVのデザインは、先代モデルと比較して、特にクーペのようなスロープルーフラインとロングボンネットが際立っている。
フロントでは、「HR-V」は幅の狭いLEDヘッドライトを採用し、そのライトシグネチャー(光のサイン)はラジエーターグリルの上にあるクロームのエレメントに視覚的に接続されている。
グリル自体はカラーコントラストではなく、ボディカラーと同色に塗装されている。
下部のエアインテークは大型化して1つのエレメントに統合され、バンパー中央にはアンダーライドガードが装着されている。
サイドビューでは、ホンダがビーディングやエッジをほとんど省いていることが特に注目に値する。
リアエンドも大きく変更され、幅の細くなったテールライトが連続したライトストリップで左右につながっている。
トランクリッドのナンバープレートの凹みは少し下に移動している。
より整然とした印象のインテリア
ホンダは日本仕様の右ハンドルモデルとして「HR-V」を発表した。
ステアリングホイールが反対側になるという点を除けば、インテリアはまったく同じように見えるはずだ。
時代の流れに沿って、コックピットは横長のレイアウトになり、スッキリとした印象になっていて、インフォテインメントスクリーンはダッシュボード上に配置されるようになり、空調ユニットは、以前の場所のままだが、新しくロータリースイッチが装備されている。
新しいエアベント(通期孔)は、インテリアとよく調和しているがこれは、乗客に新鮮な空気のベールを作るために設計された空調システムの一部だ。
計器類はアナログのままだが、多機能ステアリングホイールには手が加えられていて、やや小さくなったことで、よりエレガントな印象になっている。
ハイブリッドドライブシステムはCR-Vから来る可能性が高い
次期型「HR-V」は、ヨーロッパではハイブリッドシステムのみとなる(日本市場ではハイブリッドシステムを持たないガソリンエンジンモデルも選択可能)。
パワートレーンが既存のモデルレンジから来るとしたら、最も可能性の高い選択肢は、SUVの兄弟モデル「CR-V」のそれであろう。
2リッター4気筒エンジンと2基の電動モーターを搭載し、184馬力のシステム性能を提供する。
トランスミッションの面では、6速マニュアルとCVTの両方を使用することができるようになっている。
またもちろん全輪駆動バージョンもあり得る。
「HR-V」、日本名ヴェゼルは実はかなりのホンダの稼ぎ頭で、実際街中で見かける機会が大変多い。私の周りにも所有者が2名もいるし、二人とも購入の理由は適度な大きさと価格、そしてなによりホンダであることが選んだ理由だという。
フルモデルチェンジした「ヴェゼル」は一目で前モデルよりも立派でしっかりとした骨格と内容を持ったものであるということがわかるモデルとなっている。ちょっと全体的にマツダの「CX-5」を連想させる部分もあるが、抑揚が強すぎず、なかなかシンプルな内外装は質感も高いので個人的にはなかなかセンスの良いSUVとして受け入れられるのではないかと思う。
新しいハイブリッドシステムも大きなセールスポイントになるだろうし、これじゃあフィットを見に行ったお客様が、つい頑張ってこっちを選んでしまうこともあるかもしれない、と余計な心配をしてしまう。
蛇足ながら、今度の「ヴェゼル」の大きな売りの一つである、その名も、「そよ風アウトレット」というエアコンシステムもホンダらしい装備で、ついこれを見ると3代目アコードの「マイルドベンチレーションシステム」を思い出してしまうのは、もうかなりのおじさんである。
Text: Katharina Berndt
加筆: 大林晃平
Photo: Honda