【レストモッド】3色迷彩塗装でドイツ連邦軍のような気分を味わう 1991年式のメルセデスGクラス ウルフをベースにした「EMC 620GE “Camo Wolf”」
2026年4月24日
1991年式のメルセデスGクラス ウルフをベースにした「EMC 620GE “Camo Wolf”」。EMCが1991年式「ウルフ」に430馬力のV8エンジンを搭載 – 戦場さながらの迷彩デザインと、破格の価格を誇っている。
なぜこれまで、Expedition Motor Co.(EMC)の専門家たちに目を向けてこなかったのだろうか?ニュージャージー州に拠点を置くこの米国企業は、2017年以降、使い古された軍用「Gクラス」を真のコレクターズアイテムへと生まれ変わらせることに特化している。EMCは、ドイツ連邦軍やNATOで使用されていた旧型「W460/W461」の「ウルフ」モデルを、最後のネジ一本に至るまで修復しており、1台あたり2,500時間以上の作業時間を費やしている。
ボンネットの下に潜むV8パワー
彼らの最新の傑作は、「EMC 620GE “Camo Wolf”」という名で、1991年式のW461をベースにしている。外観は即戦力となる軍用「Gクラス」そのものだが、技術面やインテリアは完全に刷新されている。ボンネットの下には、92馬力のオリジナルの「OM602」ディーゼルエンジンに代わり、430馬力の6.2リッター「LS3」V8エンジンが搭載され、6速オートマチックトランスミッションと組み合わされている。
EMCによれば、ベース車両は以前のディーゼルモデルから流用されたものだが、顧客からの「より高い出力」を求める声が高まり、EMCはここでその要望を徹底的に実現した。これにより、かつてはどちらかといえばのんびりとした性格だった「ウルフ」は、軍用車ならではの頑丈さを保ちつつ、高性能な「Gクラス カブリオレ」のクラシックカーへと変貌を遂げた。デフロック、ラダーフレーム、ショートギア比はそのまま維持され、ただ、今やそのパワーは格段に増している。
軍用車のような気分を味わう
「620GE」の最大の特徴は、実戦仕様に忠実な3色迷彩塗装だ。EMCは、緑、茶、黒のトーンを用いたドイツ連邦軍のオリジナルデザインを分析し、あえて完璧すぎるパターンは採用しなかった。なぜなら、軍隊では迷彩塗装が戦場で即興的に施されることが多かったからだ。まさにこの「有機的なルック」を、開発者たちは再現したかったのだ。その結果、驚くほど本物らしく、同時に意外なほどモダンな仕上がりとなっている。

コックピットにおいても、EMCは軍用車の伝統を現代風に昇華させている。インテリアは、スウィートグラスレザー、上質なオーク材のアクセント、そして現代的な操作系を組み合わせつつ、機能的な「ウルフ」ならではの魅力を損なうことなく仕上げられている。

しかし、こうした細部へのこだわりにはそれ相応の代償が伴う。通常のディーゼルエンジン搭載の「EMCビルド」でも価格は約18万5,000米ドル(約3,050万円)から始まり、LS3 V8への換装にはさらに約5万5,000米ドル(約905万円)が加算される。合計すると約20万8,000ユーロ(約3,430万円)となり、これはオフロードパッケージ付きの現行「G 63 AMG」を購入できる金額に相当する。それでもなお、最終的に完成するのは、外観だけでなく価格面でも別格の存在感を放つ「Gクラス」のレストモッドなのだ。
Text: Nele Klein
Photo: EMC

