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【初試乗レポート】HWA EvoがDTMの伝説を蘇らせる!メルセデス190 E 2.5 16V Evo IIにルーツを持つ「HWA Evo」オンザロード!

2026年4月14日

500馬力を超えるコンパクトなツインターボV6が、メルセデス190 E 2.5-16 Evo IIにルーツを持つ車両を駆動する。技術的マイルストーンのドライビングレポート。

小径の4本スポークステアリングの後ろに座り、まるで古いW201のメーターのように見える表示を眺めている。すべてが見慣れたもので、ほとんど家庭的ですらある。しかし現在ではそれらはスクリーン上に表示され、デジタルで視覚化されている。それでも、換気やヒーターの回転式ノブ、見慣れたエアベント、マニュアルトランスミッション―それらはすべて現代に適応した形で残されている。素晴らしい!

ここで語っているのは、「HWA Evo」である。数週間前にはノルドシュライフェで最終テスト走行が行われたばかりだ。そう、「テスト」と言っても、ルートヴィヒとアッシュの両氏は3000kmの長期テスト任務にもかかわらず、間違いなく本気でこのマシンを追い込んだ。

ちなみにルートヴィヒとアッシュとは、クラウスやローラントではなく、ルカとセバスチャン―エッフェル地方のスペシャリストである2人の息子たちだ。2人のドライバーとツーリングカーレジェンド、その後を継ぐプレッシャーは非常に大きい。

多くの人は、この張り出したフェンダーだけでもすべてを差し出すだろう。これがあって初めて、現代的なサスペンションがW201のボディに収まるのだ。

メルセデス190 Evoの“孫”にあたるこのモデルは、停止している状態ですら強烈な存在感を放つ。視覚的にはさらにドラマチックとなり、完全に独自の技術と大幅に強化されたエンジンを備える。デザイナーのエドガー・チューは意図的に変革を極限まで押し進め、いわば“マンガ風16V”を創り出した。あるいはHWA創設者ハンス=ヴェルナー・アウフレヒトの言葉を借りれば、”Evo IIは90年代のスタイルアイコンだった。我々の目標はそのデザインを再解釈することだった”。

アファルターバッハ製のEvoは白紙の状態から開発された。特に経済面では、このプロジェクトが実現可能かどうか大きな懸念があった。しかし、これまでに同地で生み出された数々のハイレベルなマシン(CLK LM、CクラスDTM、AMG GT3)を背景に、最終的にこの挑戦は受け入れられた。

HWA Evo
エンジンV型6気筒ツインターボ
排気量2996cc
最高出力386kW (525hp)/6800rpm
リッター馬力175hp/L
最大トルク600Nm
トランスミッション6速マニュアルトランスミッション
駆動後輪駆動
全長/全幅/全高4580/1908/1355mm
ホイールベース2750mm
車重1400kg
燃料タンク55L
0-100km/h4秒
最高速度270km/h(電子制御)
価格850000ユーロ(約1億5800万円)

DTMの遺伝子が再び息を吹き返す

こうしてDTMの栄光の日々が蘇る。これまで以上にワイドで、力強く、そしてルカ・ルートヴィヒの言葉を借りれば、かつてないほど「咆哮する」マシンだ。イグニッションキーを回すと、まずスターターの短い音が響き、その後すぐに低く唸るサウンドが立ち上がる。20分前の室内テストでも、すでに歓喜の涙が出そうになったほどだ。

コード732?そう、ゼブラーノウッドのことだ。しかしそれは過去の話。今やクリアコートの下でカーボンファイバーが輝いている。

メルセデス社内でM276と呼ばれる60度V6エンジンが咆哮する。排気量3.0リッターに2基のターボチャージャーを組み合わせ、525馬力と600Nmのトルクを発生。当初は450馬力が予定されていたが、エンジンがそれ以上の性能を証明した。車重わずか1400kgということを考えれば、この数値は圧倒的だ。HWAは徹底した軽量化を追求しており、ボンネット、ルーフ、フェンダー、バンパーはすべてカーボンファイバー製となっている。

4000rpmを超えると一気に牙をむく

走り出す。幸いにも、Evoコンセプトの中心人物であるゴルディアン・フォン・シェーニングが助手席に座っているため、エンストの心配はない。数コーナー走っただけで、この低重心マシンがどれほど素直にノーズを向けるか、どれほど滑らかにシフトするか、すべてがいかに完璧に連携しているかが伝わってくる。そして、プロトタイプとは思えないほどの完成度だ。やがて閉鎖されたカントリーロードに入り、Evoのパワーを存分に解き放つことができた。

見覚えがあるだろうか?これはAtiwe製「シルバーアロー」ステアリングの再解釈だ。量産モデルではカーボンの比率がさらに高まる予定だ。

中回転域までは比較的静かだが、4000rpmを超えた瞬間、前席はまさに“覚悟を決める”領域に突入する。

最初のためらいは徐々に消え、クルマへの信頼へと変わっていく。6速のシフト操作も自然になり、ヒール&トゥも冴えわたる。ベイビーベンツ?とんでもない。これは“モンスタータクシー”だ。

プロドライバーによるノルドシュライフェ評価

本日は公道で全開走行はできないが、プロドライバーのルカ・ルートヴィヒがノルドシュライフェでの印象を語ってくれた。「非常に正確でダイレクトだが、同時に癖もありエッジが効いている。伝統と現代技術の融合がとても刺激的だ。オーナーはきっと大いに楽しめるだろう!」

HWAは軽量化を徹底しており、ボンネット、ルーフ、フェンダー、バンパーはすべてカーボンファイバー製だ。

さらにパフォーマンス志向の仕様も選択可能だ。フルバケットシート、セラミックブレーキ、輸出仕様エキゾースト、セミスリックタイヤなど、HWA独自のオプションが用意されており、世界中の911勢に巨大リアウイングを見せつけることができる。そのほかの要望にもHWAは柔軟に応える。

100台限定の生産開始後には、私たちがよく知るサーキットでそのポテンシャルを試す機会が訪れるだろう―すでに期待は高まるばかりだ。

結論:
HWA Evoは、おそらく誰も予想していなかった存在だ。アナログで、手強く、妥協がない。現代技術は極めて控えめに統合されている。余計な装飾は一切なく、カントリーロードやトラックデイのための純粋なスポーツカーである。

Text: Phillip Tonne
Photo: Toni Bader