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【新着ニューモデル情報】 電動BMWのフラッグシップモデル BMW iXのすべて!

2021年2月12日

もうすぐデビュー予定のBMW iXのパワーは? インテリアは? 航続距離は? 充電時間は? サイズは? そして5Gは? 現時点でのすべての情報をお届け

木で作られたタッチ面を持つ: それがBMWの新しい電気SUVだ。500馬力以上、600kmの航続距離、それがBMWの電動式フラッグシップSUVモデル「iX」の性能だ。最新情報!

➤ 航続距離、走行性能、価格
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➤ 自律走行

航続距離、走行性能、価格: 全輪駆動と約600キロの航続距離

BMWは、新たに電動フラグシップモデルを投入する。
SUVの「iX」だ。
写真は依然プロトタイプのままだが、それは実質的にはすでに生産化の準備ができているもので、2021年中にはディーラーのショールームに送り届けられる予定だ。

予想される「BMW iX」のホイールベースは3メートル、全長約5メートル、全高約1.70メートルというもので、重量は2,500キログラム(2.5トン)という驚異的な重さだ。
それにもかかわらず、全輪駆動システムと500馬力以上のパワーのおかげで、0から100km/hまで5秒以内で加速し、1回の充電で600kmの航続距離という性能を持っているとされる。
価格に関しては、500馬力バージョンの「iX」は、おそらく約10万ユーロ(約1,280万円)の費用がかかると想定される。

エンジン: BMWは新しいエンジンテクノロジーに依存している

駆動システムに関する具体的なデータはまだ不足しているが、技術的なコンセプトはすでに知られている。
BMWは、永久磁石やハイブリッド励起同期電動機の代わりに、電気的に励起された同期電動機(ESM)を採用しているという。
それにより永久磁石を使用しないため、軽量で、推進力の必要性に応じて制御することができるようになっている。

「iX」は2.5トンの重さにもかかわらず、0から100km/hまで5秒以下で加速する。

バッテリーの充電: 10分で120kmの航続距離

電気は100kWのバッテリーに蓄えられており、急速充電ステーションでも満タンにすることができる。
40分で10%から80%まで充電されるからだ。
具体的には、10分で120kmの航続距離が追加されることを意味する。
また、このSUVは、やや低めのパワーでも提供される予定だ。
その場合、より小型のバッテリーが搭載されるかどうかはまだわかっていない。
そしてなによりも、電気自動車に関する大きな批判の1つが、「iX」についてはあてはまらない。
というのもレアアースを使用していないからだ。

デザイン: 木材で作られたタッチ面

電気自動車のデザインでかなり重要なのは、空力学だ。
だからこそBMWは、とりわけエクステリアミラーのデザインを一新したり、21インチと22インチの特殊なエアパフォーマンスホイールを開発したり、ドアハンドルをフラッシュに統合したりしている。
一方、インテリアデザインで最初に目に入るのは全長約60センチの自立型湾曲ディスプレーだ。
六角形のステアリングホイールの後ろに12.3インチのデジタルスピードメーター、中央には14.9インチのディスプレーがある。
ドライバーの右腕を支えるフローティングセンターコンソールには、ギア選択用のロッカースイッチ、クリスタルガラス製のタッチコントローラー、全面木製のタッチ面などが配置されている。
シート調整はメルセデスと同様にドアパネルに移動し、ドアは内側からタッチボタンで開くようになっている。

最小限に抑えられたエアベント、シートヒーター。これがBMW iXのインテリアだ。

自律運転: ドライバーはステアリングから手を離すことができる

新しいデジタルカープラットフォームは、5Gおよびギガビット「イーサネット」を使用している。
理論的には、すべての乗員が同時に4Kビデオをストリーミングすることができる。
車は、携帯電話、道路、信号機、他の車とネットワークされている。
それはネットワーク化されたすべてのBMW(そのうち1400万~1500万台)のスウォームインテリジェンスを使用し、「空中」でアップデートを取得する。
そして「iX」はレベル2+までの自律運転が可能だ。
ドライバーはハンドルから手を離すことは許されているが、道路から目を離すことは許されていない。
カメラは常に鼻先の位置合わせをチェックしている(マスクをしていたら機能しない)。

カメラテクノロジー、レーダー機能、センサーは完全に閉じたキドニーグリルの後ろに装備されている。

いよいよBMWも本当に本気でEVのSUVの市場に参入してくるんだと、このiXを見て痛感した次第だ。
バッテリーの性能と航続距離、他のEVを圧倒するかのパワー、各種の安全デバイスとアクティブクルーズコントロールの性能など、技術的に見るべき部分は多岐にわたるが、個人的に注目したのは、その内装である。
なんとも未来的で、ショーモデルのようでありながら、i3の流れをも感じさせるBMWテイストはしっかり持っているその内装はなかなか斬新で魅力的である。
この内装そのままでデビューするかどうかはちょっと判断しにくいが、それでもそれほど大きくは変わらないだろうと推測するので、新鮮さを感じるし、これからの流れの傾向はこちらの方向に行くのかも、と思わされるものである。
フロントのキドニーグリルの処理やライト、そしてこの内装。気になるのはその大きさと重さ、そして価格ではあるが、BMWのEVラインの中ではもっとも高性能な一台となることだけは間違いない。

Text: Katharina Berndt, Andreas Huber and Tom Drechsler
加筆: 大林晃平
Photo: BMW Group