新着ニュース ミニのフェイスリフト第2弾! 標準装備の充実やデザインの見直しに加えて、いわゆる「マルチトーンルーフ」も! 全情報

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ミニ、ミニ クーパー、ミニ クーパーS、ミニ クーパーSE、ミニJCW(ジョン クーパー ワークス)。今年、ミニ(F56)に二度目となるフェイスリフトが施される。それぞれに搭載されるエンジンは? 2回目のミニ フェイスリフトには、より多くの装備と特別な機能が用意される。すべての情報をお届け。

約3年後に予定されているオールニューモデルが発表される前に、内部的には「F55/F56/F57」世代と名付けられたミニは、2018年に続いて、もう1度マイナーチェンジを受ける。
今回のフェイスリフトでは、特にデザインや装備が見直されている。
ミニ3ドア、ミニ5ドア、コンバーチブルに加え、オール電動のクーパーSEにも適用される。

以下に、ミニのフェイスリフトの重要なポイントを簡潔にまとめてみた。
● ミニ3ドア、ミニ5ドア、ミニ コンバーチブル、およびクーパーSEのフェイスリフト。
● フロントデザインの見直し
● LEDヘッドライトを標準装備したフォグランプ
● ユニオンジャックデザインのLEDテールライトが標準装備
● 新しいカラーとホイールリム
● 「マルチトーンルーフ」: 個別のカラーグラデーションのルーフ
● 8.8インチのタッチスクリーンが標準装備
● アシスタンスシステムが大幅に拡大
● すべてのエンジンバージョンが「ユーロ6d」の排出基準を満たしている
● クーパーSは、192馬力ではなく178馬力でのみ利用可能になる
● 2021年3月からの市場投入

ビジュアル的には、ミニのフェイスリフトは、より明確にデザインされた新しいラジエーターグリルで、一目で判別できる。
フォグランプはエプロンからLEDヘッドライトへと移動し、標準装備となった。
ディテールに関しては、よく見ないとわからないレベルだが、ヘッドライトのインナーハウジングはブラックに変更され、クローム仕上げではなくなった。
つまりデザイナーは内側と外側の両面でクローム部品を大幅に削減しようとしているのである。
このことは、前回のフェイスリフトモデルと直接比較すると、特に明らかになる。
以前のフォグランプの代わりに、エアインテークが追加されているし、リアエプロンもリデザインされている。
そしてハイライトとしては、ファンに人気のユニオンジャックデザインのLEDテールランプが標準装備されることになったことだろう。

カラールーフに続いて、カラーグラデーションのルーフが登場

ミニはフェイスリフトで、「マルチトーンルーフ」と呼ばれる、濃紺から水色、黒までのカラーグラデーションが特徴のルーフを採用している。
これには、「ウェット オン ウェット(wet-on-wet)」という特殊な塗装技術が使われている。
しかし、これは今に始まったことではなく、すでに以前からマクラーレンの専門部署である「MSO」が、カラーグラデーションの完全塗装を行っている。
しかし、小型車セグメントでは、この「マルチトーンルーフ」がユニークなセールスポイントとなる。
また、プログラムにもニューボディカラーが追加されている。
新色の「ルーフトップグレーメタリック」、「アイランドブルーメタリック」、「ゼスティイエロー」という3色が追加で提供される。
加えて、ホイールデザインも変更されている。

インテリアでは、装備面での変更がほとんどだ。
スポーツレザーステアリングホイールを標準装備とし、新しい操作ロジックを備えた8.8インチのタッチスクリーンが追加された。
特に注目すべきは、新しいアシスタンスシステムのラインナップで、ミニは今回のフェイスリフトで、「ドライバーアシスタンスパッケージ」を改定した。
リアパーキングアシスト、バックカメラ、ブレーキ機能付きクルーズコントロール、車線逸脱警報などが含まれる。
「ドライバーアシスタンスパッケージプラス」をオプションで注文した場合には、すべてオートマチックバージョンの駐車アシストと「ストップ&ゴー」を含むアクティブクルーズコントロールが追加される。

ミニ クーパーSは178馬力のみに変更

今回のミニのフェイスリフトには、1.5リッター3気筒と2.0リッター4気筒の2種類のエンジンが用意されている。
グッドニュースは、そのすべてのエンジンが「ユーロ6d」の排出ガス基準を満たしているということだ。
これに対して、バッドニュースとしては、クーパーSに搭載されているターボ4気筒は、2020年末以降、これまでの192馬力から178馬力へとパワーダウンしたことだ。
ミニはこれを、より厳しい排出ガス基準のためだとしている。
231馬力のミニJCW(ジョン クーパー ワークス)はトップモデルのままで、もちろんオール電動のクーパーSEもラインナップに残る。
ミニは、さらにアダプティブシャシーも若干見直した。
フェイスリフトミニの市場投入は2021年3月を予定している。

ミニのマイナーチェンジ、といってもそれを担当するデザイナーは難しいだろうなぁと思うのは、いつまでもミニはミニでなければならない、という縛りが常にそこにあるからで、そういう意味では見えない部分のアップデートや改良を施すか、ちょっとしたボディカラーや細部の化粧直し、といった部分に注目するべきマイナーチェンジといえる。
内容的にはエレクトロニクスデバイスの大幅なアップデートと、パワーユニットのバージョンアップといった内容で、これはもちろんBMWのマイナーチェンジに影響をうけたものであることは間違いないだろう。
コスメティックス的には新しいボディカラーや細部の化粧直しだが、数年前に採用されたユニオンジャックのリアランプのように、ちょっとおしゃれさを増す部分に注力したものと思われる。
しかし、これはミニ(とかフィアット500)のような車ではとても大切なことで、ちょっとした変更点でも新鮮さを保ちつつ、より一層ミニらしさの純度を高めるためには、世の中の流行に沿ったマイナーチェンジを継続することは大切である。そして洋服のように毎年新鮮なモードを纏うことは私たちの街を楽しく、華やかに彩るためにも歓迎するべき変更点といえよう。

Text: Jan Götze
加筆: 大林晃平