1. ホーム
  2. このクルマなんぼするの?
  3. 【このロールスなんぼ?】え?ロールス・ロイス シルバースピリットがたったの187万円・・・なんで?その納得の事情とは・・・

【このロールスなんぼ?】え?ロールス・ロイス シルバースピリットがたったの187万円・・・なんで?その納得の事情とは・・・

2026年2月8日

ドイツの中古車情報:1983年式のロールス・ロイス シルバースピリットが破格の価格で入手可能!ロールス・ロイスといえば、豪華さ、優雅さ、そして高価格を連想するが、10,000ユーロ(約188万円)以下で入手できるシルバースピリットは、非常に目立つ。その背景には、次のような事情がある。

10,000ユーロ(約188万円)未満でロールス・ロイスが手に入るとなれば、注目を集めるのも無理はない。この中古車広告がまさにそれをうたっている。価格は9,985ユーロ(約187万円)のロールス・ロイス・シルバー・スピリットだ。この金額は、多くの人が抱くロールス・ロイスのイメージからすると破格である。高級感、伝統、控えめなエレガンス―それがロールス・ロイスというブランド像であり、4桁の価格は通常想像されない。しかし、説明文を注意深く読むと、この安さの理由はすぐに明らかになる。

販売されている「ロールス・ロイス シルバースピリット(Rolls-Royce Silver Spirit)」は1983年式で、走行距離は114,200km。エンジンは201馬力を発生する6.75リッターV8で、オートマチックトランスミッションと組み合わされている。ボディカラーはシルバーにダークブルーのアクセント、インテリアはブルーのフルレザー仕様。書類上のスペックだけを見れば、1980年代の英国製ラグジュアリーセダンとして典型的な内容である。

しかし、重要なのは装備ではなくコンディションだ。出品者は、この車両が現行の車検(TÜV)なしで販売されること、そして法人、輸出業者、あるいは趣味用途の購入者を明確に対象としていることをはっきりと示している。具体的に何が不足しているのか、あるいはどこが不具合なのかは明らかにされておらず、そこにこそリスクがある。

このクラスの車両では、一見すると小さな不具合であっても、修理費が安く済むことはほとんどない。電装系、油圧システム、シャシー、エンジンマネジメントはいずれも複雑で、部品は高価かつ専門業者でしか入手できない場合が多い。ボディや内装の修復に至っては、購入価格を上回る費用がかかることも珍しくない。

そのため、このオファーは趣味人にとっても魅力は限定的だ。「ロールス・ロイス シルバースピリット」は、汎用部品で手軽に直せる一般的なレストアベース車ではない。経験豊富な整備士であっても、技術的な難しさというより、部品価格や車両特有の構造によって、すぐに限界に直面する可能性がある。安く始まった話が、長期かつ高額なプロジェクトへと変わることは十分にあり得る。

10,000ユーロ(約188万円)未満という価格は、第一印象では魅力的に映る。だが現実には、それは優雅なドライビングライフの始まりではなく、最終的な総額が後になって判明する請求書のスタート地点にすぎない。このロールス・ロイスを購入するのであれば、その覚悟と現実を正確に理解しておく必要がある。そうでなければ、掘り出し物のはずが、高価な底なし沼になりかねない。

Text: Kim-Sarah Biehl
Photo: AutoScout24/Bauer Automobile