初テスト シトロエンのコンパクトクロスオーバー新型C4 ドライビングレポート!

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コンパクトクロスオーバーに生まれ変わった新しいシトロエンC4に試乗してみて納得。コンパクトセダンからクロスオーバーに変身? 今度のシトロエンC4なら可能だ。我々はこの生まれ変わったシックなフランス車を早速テストしてみた。その結果は?

私は何者なのか?
コンパクトクラスの代表格というか、クロスオーバー?
ドイツ式に言うなら、これはゴルフなのか、それともT-Rocなのか?
フランスのメーカーはそういった違いや、ボディワークの問題をあまり深刻に考えていないようだが、それは良いことなのではないだろうか。
新型シトロエンC4のデータシートを見ると、コンパクトセダンの古典的な寸法をそのまま引き継いでいることがわかる。
全長4.35m、全幅1.80m、全高1.52m。
しかし、そのエクステリアデザインを見れば、明らかにクロスオーバーであることがわかる。
つまり、コンパクトかクロスオーバーかはシトロエン&C4にとっては大きな問題ではないのだ。

フランス人にとって快適性は常に最優先事項であり、フロントシートとリアシートは長時間の移動でも非常に快適だ。
標準装備の「アドバンスドコンフォートサスペンション」も同様で、残念ながらハイドロマチックには及ばないものの、まったく悪い挙動はしない。
C4は、どんな荒れた段差でもしっかりと受け止めてくれる。
パワートレーンの面では、シトロエンは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジン、および全電動式のë-C4(はい、彼らはそれをeの上にドットで書く!)を市場投入時に提供する。
従来の2基のパワーユニットはそれぞれ130馬力を発生し、100馬力と155馬力のガソリンエンジンと110馬力のディーゼルが続く。
ギアは6速マニュアルトランスミッション、またはグループ全体で使用されている8速ATが搭載される。

シトロエンのワークマンシップとエルゴノミクスは非の打ちどころがない

C4カクタスと比較して、新型C4ではインテリアを巧みに改良している。
アナログクライメートコントロールや機械式ボリュームコントロール付きのタッチディスプレーなど、人間工学に基づいたデザインとそのバランス、そしてワークマンシップと素材は非の打ち所がない。
多数の収納コンパートメント(合計39リットル)に加えて、ダッシュボードにはタブレット用のスペースを提供する追加のコンパートメントも備わっていて、そして格納式のホルダーでしっかりと固定できるようになっている。
ドライバーは合計20種類のアシスタントシステムによってサポートされる。
アダプティブクルーズコントロール、アクティブレーンキーピングアシスト、ブラインドスポットアシスト、交通標識認識などなどだ。

非の打ちどころがない。新型シトロエンC4は、素材、職人技、人間工学の面で文句の付けようがない。

テクニカルデータ: シトロエンC4ピュアテック130 EAT8シャイン
● エンジン: 3気筒、ターボ、フロント横置き ● 排気量: 1199cc ● 最高出力: 130PS@500rpm ● 最大トルク: 230Nm@1750rpm ● 駆動方式: 前輪駆動、8速コンバーター ● 全長×全幅×全高: 4355×1800×1525mm • 乾燥重量: 1353kg • ラゲッジコンパートメント容量: 380~1250リットル ● 最高速度: 210km/h ● 0-100km/h加速: 10.2秒 ● 燃費: 20.8kWh ● CO2排出量: 110g/km ● 価格: 28,210ユーロ(約357万円)

結論:
シトロエンはC4を、新たに独立したボディを載せたクロスオーバーに生まれ変わらせた。
よく考え抜かれたボディコンセプト、ディーゼル、ガソリン、電動モーターは、素晴らしい出来で、価格もそこそこだ。
グッド!
AUTO BILDテストスコア: 2

リアのデザインも新しいモチーフのデザインになった。

従来までシトロエンC4は、実用本位のモデルで、どちらかというと地味なモデルであった。それが今回のモデルチェンジでSUVクーペのようなスタイリッシュで華のある一台になったことはなかなか喜ばしい。
内容的にもかなりの完成度らしいし、外装だけではなく内装もかなり頑張ったデザインと仕上げになっているように見受けられる。
C3もC5シトロエンらしい乗り心地と、ちょっと特徴のあるデザインで、今回のC4もそうだが、こういう姿こそがシトロエンのこれから進む道、とぶれのない方向性と決意を感じさせるところは実に頼もしい。
若干余計なお節介かもしれないが、もう少し落ち着いた雰囲気でもいいかなとは思うが、そういう好みを持つ人は同門のプジョーにどうぞ、という割り切りなのだろう。
ここまでデザインがよくなってしまうとDSはどうするんだろう、とも思うが、あっちはさらにアヴァンギャルドでラグジュアリーな路線を目指すのだろうと予想される。まだまだフランス車は面白いし、他の国の車とは違う。そう感じられる一台である。

Text: Christoph Richter
加筆: 大林晃平
Photo: Groupe PSA