短い動画付き 大チョンボ! 正月から大恥! BMWが新年の「ご挨拶動画」にV10サウンドのM2 CS!

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あっちゃー、やっちまったー。これは屈辱?? BMW M2 CSからV10のサウンド? 新年、新しい運? 「BMWアメリカ」ではそうはいかなかった! ランボルギーニのV10サウンドを備えたM2のインスタグラム用ビデオで、新年早々、BMWは大恥をかいた。すべての情報!

タイヤの軋みとエンジンからの高らかな唸り声、ファンに新年のご挨拶をするのにこれ以上の方法はない。
少なくとも「BMWアメリカ」のソーシャルメディア部門はそう考え、インスタグラムに感情を揺さぶる動画を公開したのだった。
しかし残念ながら、このプロジェクトは裏目に出てしまう。
なぜなら、ビデオを編集する際に、編集者がBMW M2 CSの走行シーンに、ランボルギーニV10のエンジンサウンドを組み合わせてしまったからだ。
BMWはスポーツカーのボンネットの下に、本来備わっていない4本のシリンダーを追加してごまかしたことになる。
こりゃなんとも恥ずかしい…。

M2 CSのランボサウンド

「2021年よ、待ち遠しかったぞ! ハッピーニューイヤー!」というメッセージとともにBMW USAはインスタグラム上に短いクールな動画をアップした。
そしてスピードメーター上の2020の文字は2021へと変わる。
ファンへの素敵なメッセージ動画のはずが、残念ながら間違ったエンジンサウンドを伴っている。
ミュンヘン製高性能スポーツカーである、BMWM2のボンネットの下にある直列6気筒ターボの代わりに、なんと、その動画からはランボルギーニの自然吸気V10エンジン音が聴こえてくるのだった。
間違いに気づいたBMW USAは、すぐにそのチャンネルからビデオを削除したものの、アメリカ人ジャーナリストが彼のインスタグラムアカウント上でそれをシェア(共有)した。
そして、現代社会では当然のことながら、BMWの過ちは、ネット上でまたたく間に拡散されていったのだった。

V型の10気筒? ランボルギーニ ウラカンはその1台だ。BMWはずっと以前にこのコンセプトの開発と採用を断念した。

V10はBMWにとっても決して無縁なものではなかった

このビデオについての「爆笑」、「失笑」、「苦笑い」&「呆れ」はさておき、少なくともここでV10とBMW Mに関しては言及する価値のある歴史がある。
事実、BMWは、旧いMモデルにV10を搭載していたからだ。
M5 E60とM6 E63(5台目 2003~2010年)には、実際に5リッター10気筒エンジンが搭載されていたのだ。
この人気の高かったパワーユニットは、何よりもその紛れもないサウンドと高回転コンセプトで際立っていた。
まあ、それだからといって、今回のチョンボが許されるわけでは全くないが…。

音は後づけだったのね、ということはちょっと残念ではあるが、いい音をちゃんと聴かせようとした結果、アフレコをしなくてはいけない結果になった、という理由はわからないでもない。
もはや様々なアーティストのコンサートはその大半が口パクだし、紅白歌合戦でさえ口パクはおろか、録画を流す時代になっているのだから。まあアーティストの場合は、様々な照明や演出の関係上、バリライトのプログラミングにマディーロッキーのようなシンクロシステムを使うことは必須になっているため、必要に応じて迫られた結果ともいえるが、少しでも演出効果が高まり、ファンが楽しめるのであれば僕は個人的に口パクでも全然かまわない(さすがにコンサートすべての曲が口パクじゃあイヤだけど)。

今回のミスも、少しでもいい音を届けようと思った結果の過失であれば許されるのではないかと思わないでもないが、編集者が音を付ける段階で(おそらくサンプリング音源なのだろう)「今度のM2、妙にいい音すぎないか」と思わなかったというのはやはり問題なきにしもあらず、である。
もうこうなったらこれを機に、いっそのこと、室内に流れるサウンドも人工的になりつつあるわけだし、ドライバーに届くエンジン音源をいくつかのバリエーションから選べるオプションを設定してしまっても面白い…かもしれない??

Text: Andreas Huber
加筆:大林晃平
Photo: Lena Willgalis / AUTO BILD