マニュアルトランスミッションのJB64にも最適!スズキ ジムニー(JB64)に「APIOトツゲキECU」をインストール その3
2025年12月1日
前回はドノーマルのスズキ ジムニー(JB64)にAPIOの「トツゲキECU」をインストールしたレポートをお届けしたのだが、それを読んだ知人が愛車のJB64にインストールしたので、改めて「トツゲキECU」がいかによくできているかをレポートする。
「APIOトツゲキECU」チューンを施し「JB64 に乗るすべての人にお薦めしたい」と率直な感想を書いたところ、「ちょっとおおげさ」とか「どうせ提灯記事だろう」と結構厳しい(?)意見をいただいた。(読んでいただきありがとうございます!)
もちろん「盛った」感想ではなく、正直なインプレッションを記したつもりだし、今でも多くの人にお薦めしたいのだが、一人の感想ではなんだか信憑性もない気もするし、ここは他の人にも同じようにトツゲキECUチューンを施して、ビフォーアフターをなんとか聞くことができないものかと感じたことも事実である。
さらに興味があるのは、私のようなオートマティックトランスミッションのジムニーだけではなく、マニュアルトランスミッションのモデルにインストールした場合に、どんな効果があるのかもぜひ知りたい。なんとかそういう機会はないものか、と思っていた矢先、記事を読んでくださった神奈川県在住のTさんが愛車のマニュアルトランスミッションのJB64に、「APIOトツゲキECU」をインストールしたいと申し出てくれたのだ。さっそく取材をお願いしたところ快諾していただき、愛車の黒いジムニーと一緒に登場することになった次第である。
今回、アウトビルトジャパンの僕の書いた記事を読み(ありがとうございます)、興味を持ったからと自分の愛車のJB64ジムニーにトツゲキECUチューンを施してくださったTさんは、とある大学で経済学の教鞭をふるう博士で、物静かで優しい紳士である。大学の通勤にもマニュアルトランスミッションのジムニーを使い続けて2年になるが、今回チューンを決断した理由はやはりエンジンが眠く、パワーに不足を感じていたからだという。
「毎日乗っているうえで、特に不満は発進時と長い上り坂でしたね。エンジンが回りたがらないというか、なんとも重い感じが嫌でチューンすることを決めました」とのこと。APIOでインストールしてから2か月余りがたつが、その変わりようには満足しているという。

「走り始めの軽さと、2500とか3000回転くらいまでの伸びが明らかにいい感じになっていると思います。とはいっても最初はその違いが大きく感じ取れていましたが、いまは慣れてしまったので普通になってしまいましたが(笑)。燃費が悪化するのではないかという懸念がありましたが、リッター13~14kmでチューン前とほぼ変わりません。パワーが上がって燃費が変わらないのであれば上出来でしょう。不満点ですか?うーん、できればあと2~3万円くらい安かったら薄給の大学講師の薄っぺらいお財布には優しいなぁ(笑)。あとこれだけいい感じになるのに、APIOのホームページでもっと大々的にわかりやすく掲載すればいいのに、控えめすぎる広告で残念です(笑)」とのこと。
さっそく僕も「APIOトツゲキECU」がインストールされたTさんのマニュアルトランスミッションジムニーを運転させていただいたが、確かに発進時の転がり始めも、2500回転くらいでの軽やかに回るエンジンになっているのが印象的である。自分のオートマティックトランスミッションにECUチューンを施した時よりも、よりダイレクトにその軽さとパワー感を感じられるためか、マニュアルトランスミッションのモデルの方がより顕著に違いを感じることができた。
試乗した日は気温が14度と条件的にも良かったこともあるが、やはりノーマルのエンジンよりもずっと軽快で、重ったるく苦しい感じが大幅に減っている。タコメーターをしっかりチェックしながら走っていると、2500回転くらいから3500回転あたりが一番エンジンの回りが軽く感じられるが、もっと思い切り低回転(1000から1500回転くらい)でクラッチミートをした場合にも、コロコロっとタイヤが回転を始める時にも軽快さが感じられる。

普通に街中や日常的な使用の状況でも、その効果が明らかに感じられるというのがやはりこの「トツゲキECU」チューンの一番の効能と言えるのではないだろうか。Tさんが言うように約10万円という金額は、ちょっと勇気のいる金額かもしれないが、費用対効果はかなりあると個人的には思う。

なお聞くところでは、現在APIOではジムニーノマドにも、同じように日常的な走りを向上させうるようなECUチューンを鋭意開発中とのこと。(ということは、シエラにも可能ということだろうと推測される)ぜひ日常の生活の中でさらに気持ちよく、快適に乗ることのできるようなECUチューンが生まれてくることを心待ちにしていたい。
Text&Photo:大林晃平

