【ニューテクノロジー情報】メルセデス特許取得 メルセデスのコンバーチブルは今後雨を感知し、ルーフが自動的に閉じるようになる
2025年12月5日
メルセデス・ベンツが特許を取得:自動閉鎖式コンバーチブルルーフ。メルセデスのコンバーチブルは、今後雨を感知するようになる。オープンカーと雨は、あまり良い組み合わせとは言えない。メルセデスでは、今後、最初の雨粒が落ちる前にルーフが自動的に閉じるようになる予定だ。しかし、疑問点は残る。
言うまでもなく、雨は、オープンカーのドライバーにとって最大の敵だ。空を見上げて判断を誤ると、最初の雨粒が落ち始めたときには手遅れになってしまうことがある。特にオープンカーをオープン状態で駐車したまま、突然の雨に見舞われた場合は最悪だ。オープンカーならではの問題をメルセデス・ベンツのオープンカーでは、新しい特許により解決できるようになる可能性がある。
将来は、車が自ら雨の兆しを認識し、幌を閉じるようになる予定だ。メルセデスでは、特に雷雨に焦点を当てているようだ。
マイクが雷雨を認識
車両に設置されたマイクが、近くで雷が鳴っているかどうかを常時監視する。他の車両など、周囲の騒音が大きい場合でも、雷を検知できる。この機能については、AIを訓練することで実現できるだろう。
システムが雷を検知したら、実際に雷雨が近づいているかどうかを判断する必要がある。そのためには、その音を分析する。その音はどれほど大きいのか?長く続く音なのか、それとも短い音なのか?そして、雷は連続して鳴っているのか?

また、特許明細書には、このシステムが最新の天気予報を参照できるとも記載されている。経験上、雨は雷を伴わない場合も多いので、これは一見賢明なアイデアのように思える。しかし、予報だけが評価されるかどうかは、この特許からは明らかではない。
天気予報の問題
さらに、天気予報は、特に局地的な雨の場合、正確ではない。これは、アプリでは特に顕著だ。2つの天気アプリが、同じ場所について異なる予報を表示する場合があるからだ。SWRによると、その理由のひとつは、データがさまざまなプロバイダーから提供されており、それらのプロバイダーの地図は地球全体をかなり大きなポイントに分割しているためだ。1ポイントの大きさは30~60kmだ。
メルセデスの特許に戻ると、車が、まもなく雨が降ると判断した場合、緊急度に応じて、屋根と窓を閉めるか、事前にドライバーに警告する。
レインセンサーは使用されない
まず最初に思い浮かぶのは、なぜレインセンサーを使用しないのか、ということだろう。その理由は明白だ。センサーは、雨が車に降り始めたときに初めて雨を感知するからだ。そのため、オープンカーの車内を水害から保護するには遅すぎる。
結論:
オープンカーの屋根が雨の前に自動的に閉じるというアイデアは、かなり良いものだ。しかし、ほとんどの降雨は雷雨の一部ではないため、雷鳴に焦点を当てるのは奇妙に感じられる。おそらく、メルセデスはその戦略を明かしたくないだけで、その結果は私たちを驚かせるだろう。その成果を待ちたい。
Text: Katharina Berndt
Photo: Mercedes-Benz AG

