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【新着情報】ポルシェ 2021年~2022年にデビューするニューモデル

2021年1月1日

2022年末までにデビュー予定の新型ポルシェを紹介。電動版としての新型マカン、タイカン スポーツ ツーリスモ、レーストラックツールとしての911 GT3、GT3RSと718 ケイマンGT4 RS、その他。そんな来るべきポルシェニューモデルの新着アップデート情報!

すべてはアイコンモデルから始まる。
ポルシェの絶対的アイコンモデル、911は他のモデルにはない、ポルシェのブランドエッセンスを象徴している。
911を軸に、主に90年代以降、ポルシェは製品の幅を大きく広げてきた。
718ボクスターのようなロードスター、918スパイダーや、カイエンEハイブリッドのような切れのあるスポーツカーやハイブリッドモデルに加え、SUVやセダンもツッフェンハウゼンから誕生した。
今回、フォトギャラリーでは、2022年末までのポルシェの新型モデルを紹介する。
純粋かつ完全に電動化されるマカンのニューモデルはもちろん、タイカン スポーツ ツーリスモの電動ステーションワゴンや、過激な911(992)GT3、GT3RSと718ケイマンGT4 RSのレーストラックマシンが登場する。

ポルシェ911 GT3

価格:約16万ユーロ(約2,000万円)から。市場投入:2021年春。
数々のプロトタイプの写真と最初のリーク画像からは、明らかに次期型911 GT3はすでに準備ができており、本当に獰猛なものになることは明らかだ。GT3 RSを彷彿とさせるグースネックスタイルのXXLサイズのスポイラーが特に目を惹く。また、992 GT3には再び自然吸気4リッターエンジンが搭載されることも確実視されている。その場合、出力は500馬力強となる可能性が高く、マニュアルとPDKの選択も引き続き可能となる予定だ。
Image: © S. Baldauf/SB Media

ポルシェ タイカン スポーツ ツーリスモ

市場投入は2021年春。
当初、成功を収めたタイカンのステーションワゴンバージョンの市場投入は2020年末に予定されていたが、ポルシェは2021年の春まで延期した。プロトタイプは数か月前から、もう永遠に続くのではないかと思えるほど、繰り返しテストをおこなっており、現在はカモフラージュもほぼない姿でテストコースを周回している。デザイン面での驚きはないだろうし、パワートレインも標準モデルのタイカンから引き継がれると予想されている。つまり、トップモデルのタイカン ターボSスポーツ ツーリスモは、761馬力を発揮することになる。
Image: Automedia

ポルシェ タイカン クロス ツーリスモ

市場投入は2021年春。
タイカン スポーツ ツーリスモに続き、2018年のジュネーブモーターショーで発表された「ミッションEクロス ツーリスモ」もシリーズ生産化される。まだ正確な詳細は明らかにされていないものの、おそらくスポーティなクロスオーバーEVとなるタイカン クロス ツーリスモは、通常のタイカンのパワートレインを流用することになるだろう。
前述のスポーツ ツーリスモの車高をあげ、名前の通りクロスSUVモデルにしたもの。内容としては大きくタイカンと変わらない、ということは超高性能で、価格も約20万ユーロ(2,500万円超)くらいとなるだろう。
Image: Porsche AG

ポルシェ718ケイマンGT4 RS

市場投入は2021年夏の予定。
420馬力の718ケイマンGT4に続いて、ポルシェはさらに過激なレーストラック用の718ケイマンGT4 RSを市場に投入する。噂によれば、4リッター自然吸気エンジンで500馬力を発揮し、兄貴分の新型911 GT3にとっては「真の脅威」となる可能性がある。また、GT4 RSは、おそらく兄貴分のGT3 RS同様、PDKのみで提供されることになるだろう。価格も大きく跳ね上がる可能性が高い。718ケイマンGT4のコスト約95,000ユーロ(約1,200万円)に対して、GT4 RSは少なくとも 120,000ユーロ(約1,520万円)前後となると推定される。
純粋な自然吸気エンジンのGT4 RS。こんなクルマを購入できる期限はそんなに長くはないはずだ。
Image: Automedia

ポルシェ911 GT3 RS

https://www.instagram.com/p/CEQ3CvxChTZ/
Jan-Erik Slooten氏のInstagram投稿にプロトタイプとされる写真がある。

価格:おそらく20万ユーロ(約2,540万円)以上。市場投入: 2022年初頭。
ポルシェはすでにGT3に、XXLサイズのジャイアントウィングとエクストラパワーを与えているが、ヴァイザッハのGT部門は、「GT3 RS」モデルでは、もう一つ上を目指さなければならない使命を負っている。ここでも4リッター自然吸気エンジンの搭載は確実視されているが、4リッター自然吸気エンジンの出力は530と550馬力の間である可能性が高い。加えて、さらに最適化された空力特性、フロントホイールアーチベントとグースネックリアウィングを含む最もホットな911は、価格が再び上昇する可能性があり、20万ユーロ(約2,540万円)以上のベース価格となる可能性が高いと考えられている。
ターボではない純粋なノーマルアスピレーション内燃機関の911、その中でトップモデルとなるGT3 RS。価格はオプションこみで3,000万円以上になるだろうが、世界中で待ち望んでいる人は数え切れないほどいるはずだ。

ポルシェ E-マカン

現行ポルシェ マカンGTS。 Photo: Olaf Itrich / AUTO BILD
現行ポルシェ マカン ターボ。 Photo: Auto Bild

市場投入は2022年。
第2世代のポルシェ マカンは、純粋な電気自動車になる可能性が高い。このSUVは、急速充電のための800ボルトテクノロジーと、初代電動ポルシェのタイカンからデザインを継承する可能性がある。
タイカンから大方のテクノロジーを受け継ぎ、高性能SUVになるはずのマカン。マカンはEVだけになるという情報だが、そうなると、今後、内燃機関(ハイブリッドシステムモデル含む)は、カイエンのみという住みわけになるのだろうか。

おそらく現在、ポルシェの研究所では、EV、ハイブリッドシステム、純粋な内燃機関といったありとあらゆるモデルが開発途上でテストされているのだろう。しかしそんな時代もあとわずかになってしまうかもしれない。言うまでもなく今後はEVとハイブリッド車が主流となり、内燃機関の自動車はポルシェといえども開発をストップしてしまうことは否定できない事実である。
だからこそ本当にあなたが欲しいポルシェが、内燃機関のエンジンで、ハイブリッドシステムなどではない、特に純粋なノーマルアスピレーションのMTだった場合には、今のうちに買っておいた方がいいですよ、という言葉しかない。
もちろんしばらくは世の中に中古車を含め存在することは確かだが、新車で、あるいは自分の一番希望するスペックで欲しい、という方は本当に真剣に購入を計画するべきである。
もちろんEVやハイブリッドシステムモデルが乗ってつまらないなどということはポルシェの場合余計な心配事に違いないが、今のように自由にパワーユニットを選べる時代というのは、もう残り少ないことも事実なのだから。

Text: Jan Götze
加筆:大林晃平
Photo: B. Reichel