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【イベントレポート】第18回「クラシックカーフェスティバルin桐生」笑顔、笑顔、笑顔一瞬だけの時間旅行

2025年11月8日

ドジャースがブルージェイスを下し、歴史的な快挙を達成した11月2日(日)、今年も気持ちよく晴れ渡った北関東の桐生の空の下で、18回目を迎えた「クラシックカーフェスティバルin桐生」が群馬大学理工学部のキャンパスを舞台に開催されていた。毎年、2万人以上もの来場者があるというこのイベントを今年もフォトギャラリーを中心に紹介したい。

昨年も同じようなことを述べたが、このイベントの魅力は展示された自動車そのものだけではない。もちろんそこには値段もつかないようなベントレーのクラシックカーも、一生懸命に働き続けてきたとおぼしきサンバーの古い軽トラックも、おなじ土壌の同じ空間で等しく展示されている。

かつてあこがれた旧車も構内のいたるところに星の数ほども散りばめられたように展示されているが、それだけがこのイベントの魅力ではないことは、毎年楽しみに訪れている参加者の幅広い層を見ればすぐにわかる。

まさしく老若男女問わずありとあらゆる層の人々、その中にはきっと自動車に興味がないお爺さん、おばあ様や、幸せいっぱいのヤングファミリ-などなど、遠方からの来場者はもちろんのこと、温暖な桐生の街はもちろんのこと、関東や東北、中部の各地のすべてのジャンルの人々が楽し気に足を運んでいる。

来場者が、わんさかと訪れる理由が、参加料が無料ということだけが理由ではないことは、横須賀を訪れた高市総理のようにハイテンションで、みんなニコニコと笑顔で会場を闊歩している図を見れば明らかで、会場だけではなく、多くの参加者が街を走るパレードでは、様々な場所に手や旗を振ったり、カメラを構えたりする人の姿が途切れずにある。

つまり、これは「街に愛されたイベント」であり、もはや彼らにとっては年中行事の一つとして、カレンダーに組み込まれたイベントなのである。もちろんここまで愛されるイベントに成長するまでに至るには、積年にわたる実行委員の方々の汗と努力があったからなのだが、とにかく桐生の11月最初の日曜日は、「クラシックカーフェスティバルin桐生」というのが定番の風物詩となった。もし大げさだとあなたが思うのなら、ぜひ来年、街を訪れてほしい。けっして嘘ではないということを実感するはずだ。

クラシックカーフェスティバルin桐生の極めて貴重なプログラムの一つに、「自動車お絵かき教室」がある。これは会場を訪れた子どもたちが自由に展示された自動車を思い思いに描き、その作品は次年度のプログラムの表紙になるという、なんとも素敵な企画である。

会場のいたるところでは画板とクレヨンを駆使し、作品を描く未来のエンスージャストたちの姿が多くみられる。MLBワールドシリーズがロジャーセンターで火傷するほど熱い試合を展開手していた同時刻、はるか離れた桐生の地でもそれに劣らないほどの笑顔と情熱と暖かい声が聞こえていた。そうこれははるかなる未来へとつながる、すべての人に向けての爽やかなイベントなのである。

自動車がBEVになったとしても、人が自由に移動できるという根源的な魅力がそこにあるかぎり、きっと100年後も盛況のままにイベントは開催されることと信じている。

それでは当日の楽しい雰囲気を、今年も以下のフォトギャラリーでお楽しみください。

Text:大林晃平
Photo:大林晃平&アウトビルトジャパン