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ドイツ人の選んだ史上もっとも醜いクルマ40台 果たして日本車は何台、ドイツ車は何台選ばれたか? アップデート版 前編

2021年1月2日

蓼食う虫も好き好き?はたまた、アバタもエクボ?(Beautiful is different)

美しさは観る人の目によって異なる。そして醜さもしかり。以下に我々の厳密にして主観的な判断を下す。これらは、史上最も醜い40台のクルマだ。どれもスタイルが恐るべきクルマたちである。オマケ: 我々、アウトビルトジャパン(Auto Bild Japan)が選んだアグリーな3台も最後にリストアップしている。

クルマのデザインは極端化する可能性があるのは理解できるが、一部のクルマに関しては、もう十分だ!と言いたい。
そしてあえて言う: 以下の列挙するクルマたちは醜くい上に怖い。
いや、けっして「不幸な出来事」でも、「下手なデザイン」でもないのだから、情けをかけたりする必要はない。
以下に過去数十年間でもっとも醜いクルマを列挙する。

もしそのクルマの見た目が購入の際の最大の理由ならば、なぜこれらのクルマは、これほどにもひどいのか?
際立って目立ち、競合他車と異なるデザインをというプレッシャーは、時として恐ろしい失敗につながる。
つまり、事故の損傷部分を下手に修理されたように見えるクルマや、ニコイチ、つまり2つのモデルの不幸な醜い合体のように見えるクルマだったりする。
微笑みとウィンクとともに、我々の選んだもっとも醜い40台のクルマを以下にお届けする。
さあ、シートベルトをしっかりと締めて。
というか、笑って楽しんで!

第40位: マイバッハ

恐怖のギャラリーは真の最大艦、マイバッハから始まる。大きいがスムーズで、ワイドだが素晴らしい。しかしあまりにもSクラスに似すぎている。権威を見せびらかすために、酋長(親分)としての威厳を見せびらかすために。
すでに、メルセデス600は、その誇りと栄誉を手にしている。さらにさかのぼれば、ビッグメルセデス770は多くの皇帝と王に仕えた。しかしマイバッハはそのような栄光は経験していない。

※一番いけなかった部分は、Sクラスをただ伸ばしただけ、のような車であったこと。
マイバッハを名乗るのであれば、一からすべてを設計し、もっと圧倒的なものにしなくては、ロールスロイス ファントムに笑われるだけである(大林晃平)。

Photo: Werk
Photo: Werk

第39位: フォード グランドC-Max

このフォードのバンはリアへ行くほど酷くなっていく。以上。

Photo:Angelika Emmerling
Photo:Angelika Emmerling

第38位: 日産ジューク

厚底のマウンテンブーツを履いた小人がSUVを演じている。ただただばかげているとしか言えない。そのデザインの最大のミスは?顔のないジュークのどこを見ればいいのだろうかということだ。

Photo:Toni Bade
Photo:Toni Bade

第37位: トヨタMIRAI(初代)

しかし、なぜこの車は、フロントグリルに特大の対角線ストラットを備えた「レース用ソリ」のように見えなければならないのだろうか?
反対に日本車のリアは、ピラミッド型の外観を持つやや形のないテールライトにもかかわらず地味で、全体的にアンバランスだ。

※機構的な問題とはいえ、あまりにひどいフロントデザインは確かにアグリー。この時代のトヨタは、プリウスもそうだが、何かバランスを崩してしまっていて美しさとは程遠い(大林晃平)。

Photo: Werk
Photo: Werk

第36位: BMW 3シリーズ・コンパクト

セダンのカットオフモデル。そのテールとテイルライトはまるで事故の損傷の修理が大失敗に終わったみたいな形をしている。

※BMWはやっぱり格好良くっちゃいけないよねえ、スマートさこそがBMWというのに。でもBMWって、そういうどうしたのだろう、というモデルも(結構多く)存在していることも事実だ(大林晃平)。

Photo:BMW Group
Photo:BMW Group

第35位: テスラ サイバートラック

パワフルなダッシュと強力な牽引力、スイミング、このテスラのサイバートラックが将来できるはずのことだ。
しかし、テスラのサイバートラックに欠けているのは、間違いなくその未来的なデザインに説得力のなさだ。
「イーロンマスク モンスター」は、鉄板プレスから出てきたばかりのように見える。
一部の熱狂的なテスラのファンたちは気に入っているかもしれないが、「スペーストラック」は、何よりもまず、堅牢で機能的であるべきだ。
より穏健なデザインもありではなかろうか。

※本当にこれ、このまま出すんだろうか? まったく違うクルマを出したいという気持ちも理解できないではないが…(大林晃平)。

Photo: Tesla
Photo: Tesla

第34位: キャデラック セビル

アメリカンオールドタイマーは奇妙なテールエンドを備えていることが多い。忘れられないのは、フィンやジェット機まがいのフェイクスペアホイールだ。メルセデスハンターのキャデラック セビルは、30年代の第2世代から80年代のシルバーチャームまで、奇妙なテールを備えていた。

※個人的にはですねぇ、この車嫌いじゃないんですよ、ビル ミッチェルが頑張ってデザインした一台だし、こういうのもアリじゃないかなって、当時は見るたびも思いました。
今のキャデラックよりもキャデラックらしいと、私は思う(大林晃平)。

Photo: Werk

第33位: スバル B9トライベッカ

2トン近い重量と5万ユーロ(約625万円)を超える全輪駆動車だが、ドイツでは単年度の登録台数が3桁を超えたことはない。
その外観がすべての原因といっても過言ではない。
リアエンドはまだそれなりにSUV的デザインに見えるが、フロントエンドが混乱しているために、他のことは何も考えられない。
顔が修復されたのは、鼻の手術がおこなわれた2008年のことだった。

※この車の場合、問題はこのフロントグリルと全体的に「豚の貯金箱」みたいなスタイルだろう。スバルを弁護すればこのフロントグリルは飛行機の形をモチーフにしたといっているが、違和感があることは否めない(大林晃平)。

Photo: Sandra Beckefeldt / AUTO BILD
Photo: Sandra Beckefeldt / AUTO BILD

第32位: ザスタバ ユーゴ

どのように見えるかって?バンパーはまるでドリル付けされた留め具みたいだ。

Photo:Klaus Kuhnigk

第31位: プジョー308 CC

まるで後ろ向きに運転しているようかのようなデザインだ。走るクラゲはプジョー製コンバーチブルの輝かしい伝統を傷つけるかのようだ。

※スタイルうんぬんかんぬんよりもAピラーが寝すぎていて、乗り降りしにくさ満点。昔、この車のAピラーのでっぱりにおでこをぶつけたことがあるが、痛かった(大林晃平)。

Photo: Werk
Photo: Werk

第30位: ルノー カングー・ビボップ

初代カングーの反射的にかわいい反応を引き起こす作用が、ここでは真逆に作用している。短すぎて、高すぎて、太りすぎで、とてもリクリエーション用のクルマとして受け入れられない。

※これを醜いと言っちゃかわいそう。ホイールベースが短くて確かにバランスが崩壊していることは事実だが、その部分はルノーがあえてそうしている、確信犯な部分である。色もウインカーの処理も、がばっと開いちゃうルーフもお洒落。ただし、どうやっても雨漏りするので、日本の気候にはつらい(大林晃平)。

Photo: Werk
Photo: Werk

第29位: セアト トレド

初期セアトモデルの統一感のあるフェイスからの酷い逸脱。セアト レオンの改悪バージョン?

Photo:Christian Bittmann

第28位: シトロエン アミ6

伝えられるところでは、後年、世紀のクルマ、シトロエンDSや11CVを作ったフラミニオ・ベルトーニはアミ6を「私の傑作だ」と称したという。彼のアミ6は、この名匠の中にあるすべての不条理を組み合わせたものだ。崩壊したマスクや後ろ向きにゆがんだリアウィンドウなどなど。こんにちではアミ6は希少で、多くの人々に求められている。

※ここまでデザインが行っちゃうと、確かに芸術的というか、変態度を増してくる。だが、このころのシトロエンを愛する人にとっては、これぐらいの変態度でないと満足できないし、今のDSごときじゃシトロエンとは認めない人たちなのである(大林晃平)。

Photo: Werk

第27位: ロールスロイス カマルグ

強力なブランド(ピニンファリーナによるデザイン)でさえ、ぱっとしない時期もあるものだということの、高価な代償。

※ピニンファリーナのデザインのロールスロイス。ドイツ人に酷評されてはいるが、ラインそのものは端正で決して悪くはない。3,900万円という価格で日本でも売られており、宇津井 健が晩年まで乗っていた(大林晃平)。

Photo:Rolls-Royce

第26位: ブフォリ ジュネーブ

1930年代は多くの美しいクルマを生み出した。この素晴らしい時代が理不尽にも今の世で醜いモデルとして蘇らなければならないのか? その最悪の例がブフォリだ。オーストラリアにある会社がマレーシアで作っている30年代風のラグジュリーカーだ。結果? それがジュネーブだ。このモンスターは完成するまでに6,000時間を要する。そして1台、約30万ユーロ(約3,750万円)する。ほんのわずかな座興のための莫大な金だ。

※正直、理解に苦しむ、オーストラリア人もマレーシアの人もセンスないなぁ、と思ったりする。しかも3,750万円は高いと思う。(大林晃平)

Photo: Werk
Photo: Werk

第25位: ランチア カッパ・クーペ

高級イタリアンブランド最後のビッグクーペ。エレガントなテールフィンは滑らかさがあり、悪くない。しかし、垂れ下がったお尻と短縮されたホイールベースが、2ドアモデルを犬のシルエットにしてしまっている。ヨーロッパでは3,262台が売れた。これまた、今やコレクター垂涎の人気希少モデルの1台だ。

※ランチアは優雅で優美であるべきだ。クーペならなおさら、なのに…。残念ながらこれなら普通の4ドアのほうが魅力的だし、クーペの意味がないと思う。よく見れば味があっていいと思えなくもないが、ホイールベースと全体のバランスがいけないのか、ランチアとしてはなんとも残念な感じである(大林晃平)。

Photo:Harald Almonat

第24位: メルセデス バネオ

Aクラスとグッピーフィッシュの交配は失敗に終わった。メルセデスはバネオを歴史から永遠に消し去りたいと考えているように思える。

Photo:Thomas Ruddies
Photos:Thomas Ruddies

第23位: シトロエン オルトシト・クラブ

シトロエンの経営状態が最悪だった時代に、ルーマニアの会社と共同で開発された興味をそそらない外観を備えたモデル。ホイールの上で踊る吸血鬼。

※これを見た後だと、シトロエン ヴィザもまっとうに見えるし、GSはなんとも美しい。日本には1台もないはずだが、なくて良かったかも。でもリアのメッキの使い方だけは斬新でおしゃれだ(大林晃平)。

Photo: Werk

第22位: フィアット パリオ

そのクルマは悲しい形の騎士のように立ち、私たちに呼びかけているようだ。
私は魚でもなければ、獣でもありません、と。
そのとおり、君はフィアット パリオだ。
イタリア車をブラジルで改変したもので、グローバルモデルであり、そして自分で自分のデザインを否定するモデルだ。
パリオ、君は勝者にはなれない、少なくともドイツ市場においては。

※なぜこのクルマをフィアットが作ったのか、謎は残る。ワゴンも酷いが、セダンは正直言って駄作。トヨタ プラッツあたりと良い勝負かも(大林晃平)。

Photo: Werk
Photo:Fiat Chrysler Automobiles

第21位: クライスラーPTクルーザー

失礼、ひょっとしてコンバーチブルのホットロッドですか? サイドウォールはまるでバスタブのようだ。視覚的にも技術的にも失敗作だ。

※パイクカーと考えれば腹も立たないのかではないと思う。何も考えずにお気楽に乗りましょう。そもそも(少なくとも主戦場のアメリカでは)、気軽に乗れる、つっかけサンダルのような車ですから(大林晃平)。

Photo:Ronald Sassen
Photo: Werk