「フェノメノ(Fenomeno)」とレヴエルトの特別仕様モデル「Revuelto Ad Personam」がランボルギーニ デイ ジャパン2025で初披露
2025年10月29日
アウトモビリ ランボルギーニ ジャパンは去る10月24日、東京・江東区の有明アーバンステージパークにて、好例の「ランボルギーニ デイ ジャパン2025」を開催、フューオフモデルの「ランボルギーニ フェノメノ(Lamborghini Fenomeno)」」を日本で初公開した。
午後2時から始まったプレスカンファレンスでは、同社ヘッド オブ ジャパンのパオロ サルトリ氏が登壇、開会のあいさつとともに、アウトモビリ ランボルギーニの社長兼CEOステファン ヴィンケルマン(Stephan Winkelmann)氏を紹介した。
ヴィンケルマン氏は、今日のランボルギーニ製品に共通する特徴として、まず魅力的なエンジンと、CFRPを中心にした軽量設計を挙げ、空力が設計の中心にあることを強調。販売面では、日本がアメリカとドイツに次ぐ世界第3位の主要マーケットだと明かす。ランボルギーニは世界規模で販売網を展開中で、現在56の市場で185店舗のディーラーを構えるという。
そしていよいよ今日のクライマックスを迎える。ステージ上でベールが取られたフェノメノが姿を現すと、期せずしてオーディエンスから拍手がわき起こった。フェノメノはすでにアメリカのモントレー カー ウィーク2025にてワールドデビューを済ませているが、ランボルギーニ デイ ジャパン2025がジャパンプレミアの舞台となった。

「フューオフ」とはごく少数の限定生産モデルを指し、フェノメノも世界限定わずか29台の希少モデルだ。今年はランボルギーニのチェントロ スティーレが開設されて20周年の節目に当たり、それを記念するモデルである。なおモデル名の「フェノメノ」は同社の伝統に則り、実在の勇敢な闘牛に由来すると同時に、イタリア語とスペイン語では「驚異的な」という意味もあるそうだ。

Photo:相原俊樹
基本部分はレヴエルトと共有するが、機構とデザインの両面で独自の設計が凝らされている。パワーユニットは6.5リッター自然吸気V12に3基のモーターを組み合わせている。エンジンの単体出力は835hp、モーター3基の出力が加わったシステム最高出力は1080hpに達する。

Photo:相原俊樹
このパワートレインを搭載するのは、CFRP製モノコックにフォージドコンポジット製のフロントサブフレームを組み合わせたシャシーで、ランボルギーニはこれを「モノフューズレージ」と呼ぶ。

Photo:相原俊樹
ボディとインテリアのデザインについてディレクター オブ デザインのミィティア ボルケルト(Mitja Borkert)氏は「フェノメノは意外性を持ったエレガントな宇宙船で、すべてがカーボンファイバー製でありながら、伝統を忠実に守っています」と公式プレスリリースのなかで述べている。この言葉だけを聞くとなにか奇想天外なデザインを想像するが、実際に目にしたフェノメノはクリーンな面で構成されており、オーソドックスなスーパースポーツカーの形態をしているとの印象だった。

Photo:相原俊樹
動力性能は文字通り驚異的で、0-100km/h加速2.4秒、同200km/h加速6.7秒、最高速度は350km/hを超える。

Photo:相原俊樹

ランボルギーニはこの日発表したフェノメノを、同社の最も代表的なスタイルを極限まで突き詰めた、独自の「デザインマニフェスト」と位置づけている。マニフェストとはある団体が今後進むべき方針や意図を明記した声明文のこと。つまりフェノメノは今後数年のランボルギーニの姿を具体的に示している。実物を見た限り、彼らが描く未来に大いに期待してよさそうだ。
Text:相原俊樹
Photo:アウトモビリ・ランボルギーニ・ジャパン

