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【この希少なブガッティなんぼ?】わずか5台生産のブガッティ ヴェイロン ピュール サンがオークションに その落札想定価格は?当然超高額?

2025年11月3日

ブガッティ ヴェイロン ピュールサン(Bugatti Veyron Pur Sang):このブガッティは、他のどの車よりも希少価値が高い。プロトタイプのように見えるが、実際には量産車である。わずか5台しか生産されなかったうちの1台がRM Sotheby’sでオークションにかけられる。

高光沢のアルミニウムとブラックカーボンが組み合わさって、このブガッティは人目を引く存在になっている。「ヴェイロン16.4ピュール サン」は、意図的に塗装を施さず、その素材をそのまま見せている。上部はクリアコートでコーティングしたカーボン、サイドは光沢のあるアルミニウムだ。

2007年にIAA(フランクフルトモーターショー)で、この特別モデルが発表されたとき、大きな話題となった。デザイナーのアキム・アンシャイト(Achim Anscheidt)は、「ピュール サン」で構造と精密さを可視化すること、つまり技術をデザイン要素として表現することを目指した。

研磨されたアルミニウム、ビジブルカーボン:このブガッティ ヴェイロン ピュール サンは塗装を施していない。

「ピュール サン」は発表当時、約150万ユーロ(約2億6,250万円)と、「標準」の「ヴェイロン」よりもさらに高価だった。だがその5台すべてが即日完売した。今日、このモデルは現代のブガッティ時代で最も希少で珍しいモデルのひとつとされている。

5台のうちの1台

ミュンヘンの「RM Sotheby’sオークション」に出品されたこの1台は、この限定シリーズの1番目のモデルだ。2008年にドイツで納車され、その後スイスで販売され、2018年にドイツに戻された。販売者によれば、走行距離は7,629kmで、3人の個人所有者が所有していた。

ブガッティ ヴェイロン ピュール サンのインテリアは、明るい色のレザーとアルミニウムが特徴だ。

インテリアはベージュとグレーのレザーが基調で、ブラッシュドアルミニウムと組み合わされている。デザインはエクステリアと同じアプローチ、つまり明確なライン、素材感の強調、派手さを排したものだ。センターコンソールも、無加工のアルミニウム製だ。付属品には、取扱説明書、サービスブック、スピードキー、バッテリー充電器、カバーが含まれており、すべてモルスハイム製のオリジナルだ。

W16エンジン

「ピュール サン」は、「ヴェイロン16.4」と同様、4基のターボチャージャーを備えた8リッターW16エンジンを搭載している。出力は1,001馬力、最高速度は407km/h、0-100km/h加速は2.5秒だ。塗装や断熱材を使用していないため、「ピュール サン」は量産型の「ヴェイロン」よりも約90kg軽量(1,798kg)となっている。

16気筒から1,001馬力を発生:ピュール サンのW16エンジンは、駆動源であるだけでなく、人目を引く存在でもある。

このタイプの車両が公にオークションに出品されることはめったにない。最近では、「ピュール サン」モデルは主に個人間で所有者が変更されているからだ。

2025年10月18日、この車はミュンヘンで開催されたRM Sotherby’sのオークションに出品された。推定価格は180万~220万ユーロ(約3億1,500~3億8,500万円)だったが、最終的に1,973,750ユーロ(約3億4,500万円)で落札された。

Text: Marie Milius
Photo: Keno Zache / Courtesy of RM Sotheby’s