【F1エンジン論争】V8の復活は早くても2030年以降?アウディとホンダは反対、メルセデスとフェラーリは前向き
2025年10月4日

Formula 1:V8の復活は早くても2030年以降。アウディとホンダは反対、メルセデスとフェラーリは2030年に前向き。
モータースポーツの最高峰は、その最大の疑問の一つを解決した。F1は、長期的にはV8エンジンへの復帰を目指している。しかし、FIA会長のモハメド ベン スレイエム氏が望んでいた2029年への前倒しは、すべてのメーカーが反対したため、見送られることになった。
スレイエム氏は数か月間、より軽量で安価なエンジンを主張してきた。バーレーンで初めてメーカーと協議が行われ、ロンドンでフォローアップ会議が予定されていたが、モンツァの直前に中止となった。その理由は、必要な過半数の同意が得られなかったためだ。
メルセデスチームのトト ウォルフ代表は、「ほとんどのメーカーは、2つのプログラムに費用をかけたくない。2年後に新しいエンジンを導入すると、コストが爆発的に増加するだろう」と述べた。
アウディとホンダは明確に反対
特にアウディとホンダは、V8エンジンの早期復活に強く反対した。両ブランドは現在、2026年から施行されるハイブリッド規制に数億ユーロ(数百億円)を投資しており、この新しい規制が導入されれば、これまで以上に電動パワーが要求されるからだ。

Photo: Audi
ザウバーチームのジョナサン ウィートリー代表は、「アウディは、高効率の燃焼エンジン、先進的なハイブリッド技術、持続可能な燃料という3つの柱を基盤としている。これはすぐには変わらないだろう」と強調した。
妥協案:メルセデスとフェラーリは2030年に前向き
それでもメルセデスとフェラーリは、少なくとも話し合いの意思があることを示した。2030年、つまり新世代ハイブリッドが導入されてから4年後には、V8への復帰を検討できるだろう。「私たちは皆、ファンを魅了する素晴らしいルールを望んでいる」とウォルフは語る。「高回転のV8、エネルギー回収、E燃料は、そのための理想的な手段だ。しかし、それはどんな犠牲を払っても実現すべきことではない」。
フェラーリのチーム代表、フレデリック ヴァスール氏も同意している。「2026年式エンジンはまだコースに登場もしていない。今日や明日、決断を下す必要はまったくない」。
つまり、ファンはまず2026年式ハイブリッド世代の試練を楽しみに待つことになる。この駆動装置がもはや最新ではないと認められたときに初めて、次の章が開かれることになるだろう。
Text: autobild.de